「let it go」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S02E20で学ぶ英会話

「let it go」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ちょっとした言い争いやこだわりを、いつまでも握りしめてしまって、なかなか手放せなかった経験はありませんか。

そんなときに登場するのが「let it go」。握っているものを手放す、こだわりをあきらめる、という意味の表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン2第20話のコミック店で、最後の1冊を取り合うハワードとシェルドンのやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「let it go」の意味とニュアンス

let it go
意味:手放す/あきらめる/(過去のことを)水に流す

let it go は、文字どおりには「それ(it)を行かせる(go)」という言い方です。握っていたものを物理的に「放す」場面でも、心の中のこだわりや怒りを「手放す」場面でも、同じ形で使えます。

ポイントは、その対象が「物」か「気持ち」かを問わないところです。けんかの相手に「もうその話はやめにしよう」と言うときも、握ったものを「放して」と言うときも、let it go の一言でまかなえます。命令形で「Let it go.(あきらめろ/もういいから)」と使われることが多く、相手をなだめたり、こだわりを捨てるよう促したりするニュアンスを帯びます。日常会話でも自己啓発の文脈でも、「執着を手放す」という前向きな響きで広く使われる表現です。

【ここがポイント!】

  • 「let it go」の核は、握ったコブシをふっと開いて中身を手放すイメージ
  • 物理的に「放す」場合と、気持ちを「手放す」場合の両方で使える表情豊かな表現
  • 命令形「Let it go.」は「もういいから」と相手をなだめる一言になるのがポイント

『ビッグバン★セオリー』S02E20のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

「何でもアリの木曜日」に繰り出したコミック店で、ハワードとシェルドンが棚の最後の1冊を同時に掴んでしまいます。互いに一歩も引かず、子どものような取り合いが始まる場面です。

Howard: Let it go, Sheldon.
(あきらめろよ、シェルドン)

Sheldon: Why should I let it go? I saw it first.
(なんで僕が手放さなきゃいけないんだ?僕が先に見つけたんだぞ)

Howard: Yes, but I saw it from the front.
(ああ、でも僕は正面から見たんだ)

Sheldon: A far less impressive feat.
(それはずっと大したことのない芸当だね)

The Big Bang Theory Season2 Episode20(The Hofstadter Isotope)

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シーン解説と心理考察

このやり取りでは、ハワードの命令形「Let it go.」と、シェルドンの疑問形「Why should I let it go?」が、ぴたりと噛み合って言葉の応酬になっています。ハワードは「手放せ」と迫り、シェルドンは「なぜ僕が手放す必要が?」と切り返す。同じ let it go が、迫る側と拒む側で正反対の立場から使われているのが見どころです。

「先に見た」「正面から見た」という、傍から見ればどうでもいい権利主張をぶつけ合うところに、2人のコレクター気質のばかばかしさが表れています。どちらも本気で1冊のコミックに執着しているからこそ、let it go が宙に浮いたまま勝負がつかない――そんな空気がこの一言に重なっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

let it go は、握りしめたコブシをそっと開く動作で覚えるのがおすすめです。指の力を抜いた瞬間、手の中のものが離れていく――その身体感覚が、そのまま「手放す」という意味に重なります。

劇中のハワードとシェルドンは、まさに1冊のコミックを握って放さない「let it go できない2人」です。あの取り合いの図を思い浮かべれば、「握ったものを開いて放す=let it go」というイメージが、シーンごと記憶に残ります。物でも気持ちでも、握った手を開けばいい、と覚えておきましょう。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「let it go」

let it go は、物を放す場面でも気持ちを切り替える場面でも使えます。3つの例文で、その幅を見ていきましょう。

I know you’re upset, but you have to let it go.
(怒ってるのはわかるけど、もう水に流さなきゃ)
友人が過去のもめ事を引きずっているときの一言です。「気持ちを手放す」という、最も典型的な使い方になります。

Just let it go, it’s not worth fighting over.
(もうあきらめなよ、けんかするほどのことじゃない)
些細なことで言い争う相手をなだめる場面です。劇中のハワードの命令形と、ほぼ同じニュアンスで響きます。

A: He still brings up that mistake from last year.
B: He really needs to let it go and move on.
(A:彼、去年のあの失敗をまだ持ち出してくるんだ)
(B:いいかげん水に流して前に進むべきだよね)
しつこく過去を蒸し返す人について話す会話です。let it go と move on をつなげると、「手放して前に進む」という流れが自然に表せます。

あわせて覚えたい関連表現

drop it
(その話はやめろ/もうよせ)
話題を打ち切るよう求める表現です。let it go よりも直接的で、ときに強い口調になります。

get over it
(乗り越える/立ち直る)
過去の出来事から立ち直る過程に焦点があります。let it go が「手放す」決断なら、get over it は「克服した」結果に重きを置く言い方です。

move on
(前に進む/次に行く)
let it go で手放したあと、その次の段階として「先へ進む」表現です。劇中の例文のように、セットで使われることがよくあります。

Note|let it go / let go / let go of の使い分け

let it go を調べていると、よく似た形の let go や let go of にも出会います。どれも「手放す」と訳せるのに、形が少しずつ違う。この違いを整理しておくと、使うときに迷わなくなります。

まず let it go は、it という目的語をはさんだ形で、「それを手放す/あきらめる」という具体的な対象を指します。次に let go は、目的語をとらない自動詞的な使い方で、「(握っていた手を)放す」という動作そのものを表します。劇中でもシェルドンが取り合いの最中に “Let go.(放せ)” と単独で言う場面があり、これがこの形です。そして let go of ~ は、of のあとに手放す対象を続ける形で、”Let go of my arm.(私の腕を放して)” のように使います。整理すると、「それを」と言いたいなら let it go、動作だけなら let go、「~を」と対象を明示するなら let go of、という住み分けになります。

劇中ではこの3つのうち let it go と let go の両方が、同じ取り合いのシーンで飛び交っています。形の違いに注目しながらセリフを追うと、3つの使い分けが一度に体感できます。

握る手をどう開くか――その言い方が3通りある、というわけです。

まとめ|ハワードとシェルドンの取り合いから学ぶ「手放す」

let it go は、握っているものを放すという動作から、心のこだわりを手放すという気持ちまで、ひとつの形でカバーできる便利な表現です。

物の取り合いでも、過去のわだかまりでも、「もう手放そう」と一言で伝えられる。命令形にすれば相手をなだめる言葉にもなり、会話の温度をすっと下げる働きをします。

握ったコブシを開くイメージとともに、こだわりを軽やかに手放す言葉として、表現の引き出しに加えてみてください。

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