「kick out」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S06E04で学ぶ英会話

「kick out」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ルームメイトや居候を「もう出ていってもらおうか」と考えたこと、あるいは逆に「追い出すのはかわいそうだよ」とかばったこと、ありませんか。

そんな場面にぴったりの「kick out」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン6第4話の冒頭、ハワードの不在中に居候していたスチュアートを追い出すかどうかをめぐって、シェルドンたちが投票で揉めるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「kick out」の意味とニュアンス

kick out
意味:(場所・組織・家から)追い出す、退去させる

kick(蹴る)と out(外へ)が組み合わさって、「物理的に蹴り出す」イメージから「強制的に外へ出す」を表す句動詞です。実際に足で蹴るわけではなく、住居・チーム・学校・組織などから、人を一方的に退去させたり除名したりする場面で使われます。

口語的でやや強めの表現で、相手の意思に反して「出ていかせる」という一方向の力が含まれているのが特徴です。get kicked out of ~ という受け身の形にすると「~から追い出される・退学になる」となり、こちらも日常会話で頻繁に登場します。フォーマルな文書では expel(除名する)や evict(立ち退かせる)といった一語動詞が選ばれますが、日常の会話ではこの kick out が自然に使われます。

【ここがポイント!】

  • 「kick out」の核は、ドアの外へ向かって人を蹴り出すイメージ
  • 実際に蹴るわけではなく、住居・チーム・学校から強制的に出す口語表現
  • get kicked out of ~ の受け身で「追い出される・退学になる」もセットで覚えるのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S06E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ハワードが宇宙ミッションから帰還する直前のアパート。彼の不在中に居候となっていたコミック店主スチュアートを「追い出す」かどうかを、シェルドン・ラージ・レナードが投票で決めようとします。追い出したいシェルドンに、ラージが反論するこの一言にフレーズが登場します。

Sheldon: Yeah, you had a good run, Fake Wolowitz. We’ll remember you with nostalgic fondness, the way we do the dial-up modem, the VHS tape, or, or Leonard’s gym membership.
(ああ、いい時を過ごしたな、偽ウォロウィッツ。ダイヤルアップモデムやVHSテープ、それからレナードのジム会員証みたいに、懐かしく思い出すとしよう。)

Raj: We’re not kicking him out. Stuart and I have become good friends.
(彼を追い出すわけじゃない。スチュアートと僕は仲良くなったんだ。)

Sheldon: Okay, one vote for, one vote against. Leonard, you’re the tiebreaker.
(よし、賛成一票、反対一票。レナード、君が決定票だ。)

The Big Bang Theory Season6 Episode4(The Re-Entry Minimization)

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シーン解説と心理考察

シェルドンはスチュアートを「偽ウォロウィッツ」と呼び、過去の遺物になぞらえて切り捨てようとする冷淡さが表れています。自分のルールや都合を最優先する彼らしい態度が、この皮肉たっぷりの前置きににじむ場面です。

対するラージは、孤独を埋めてくれたスチュアートに情が移っており、kick out という強い言葉に「そうじゃない」と即座に反論します。追い出すという一方的な力を含む表現を否定することで、人とのつながりを手放したくないラージの心情が会話の温度を変えています。賛成と反対が一票ずつで割れ、決定権がレナードに委ねられる流れも、この小さな「追い出し騒動」をコミカルに見せています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

ソファでくつろぐスチュアートを、シェルドンがドアの外へ「ドンッ」と蹴り出そうとし、それをラージが体を張って止めている——そんな構図を思い浮かべてみてください。kick(蹴る)の勢いと out(外へ)の方向が合わさって、「居場所から人を強制的に外へ出す」という絵がそのまま浮かびます。

このシーンでは、追い出したいシェルドンと、かばうラージの綱引きが「kick out」という一言に集約されています。誰かを物理的にドアの外へ押し出す動きとセットで覚えておくと、住居でもチームでも「追い出す」場面でこの表現がすっと出てくるはずです。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「kick out」

追い出す相手と場所をはっきり示すのがこのフレーズのコツです。場面の違う3つの例文で、使い方の幅を見ていきましょう。

My roommate kept missing rent, so we finally kicked him out.
(ルームメイトが家賃を払い続けなかったので、ついに追い出した。)
シェアハウスでのトラブルを語る場面です。kick someone out の語順で「誰を追い出したか」を自然に示せます。

She got kicked out of school for cheating on the exam.
(彼女は試験でカンニングして退学になった。)
学校での処分を伝える場面です。get kicked out of ~ の受け身にすると「~から追い出される・退学になる」となり、自分が主語でなくても使えます。

A: That guy’s been causing trouble all night.
B: I know. The manager’s about to kick him out of the bar.
(A:あいつ、一晩中もめ事を起こしてるな。)
(B:だよね。店長がそろそろバーから追い出すところだよ。)
店でのトラブルをめぐる会話です。kick someone out of + 場所 の形で、どこから追い出すのかまでセットで伝えられます。

あわせて覚えたい関連表現

throw out
(放り出す、追い出す)
kick out とほぼ同じ意味で人を「追い出す」を表しますが、throw out は物を「捨てる」意味でも広く使われます。人に向ければ kick out と同様の強さになります。

boot out
(追い出す、クビにする)
boot(ブーツ=蹴る)が由来で、kick out とほぼ同じニュアンスです。ややくだけた口語で、組織から「クビにする」場面にも使われます。

expel
(除名する、退学させる)
学校や組織からの公式な「除名・退学」に使うフォーマルな一語動詞です。kick out のカジュアルな響きとは対照的で、書き言葉や正式な場面で選ばれます。

Note|out が生む「外へ追い出す」句動詞ファミリー

スチュアートを「kick out」しようとするシーンですが、英語には動詞+outで「外へ追い出す・排除する」を表す仲間が数多くあります。

kick out(蹴り出す)、throw out(放り出す)、boot out(ブーツで蹴り出す)、turn out(締め出す)——並べてみると、動作を表す動詞の部分はそれぞれ違うのに、どれも「外へ出す」という同じ方向の意味にたどり着きます。これを支えているのが out の存在です。out には「内から外へ」という強い方向のイメージがあり、前に置かれた動詞が「蹴る」だろうと「放る」だろうと「ブーツで押し出す」だろうと、その動作のベクトルをすべて「外へ」へとそろえてしまいます。だからこそ、動詞を入れ替えても「追い出す」という共通の意味が保たれるのです。同じ out でも、find out(見つけ出す)や figure out(解き明かす)のように「隠れていたものを表に出す」方向に働く場合もあり、out の方向イメージは句動詞理解の大きな手がかりになります。

この感覚をつかんでおくと、kick out を覚えたあとに throw out や boot out に出会っても、「ああ、outで外へ出す仲間か」とすぐに意味の見当がつきます。動詞ごとに丸暗記するより、out の方向で束ねて理解するほうがずっと楽になります。

句動詞は、前置詞の方向から読み解くと景色が変わります。

まとめ|追い出し騒動から学ぶ「kick out」

kick out は、住居やチーム、学校から人を強制的に外へ出すことを表す、口語的でやや強めの句動詞です。実際に蹴るわけではなく、ドアの外へ押し出すイメージが核にあります。

この表現を知っておくと、「もう出ていってもらおう」「追い出された」といった日常のひと幕を、英語でも自然に語れるようになります。get kicked out of ~ の受け身とセットで押さえておくと、使える場面がぐっと広がります。

スチュアートをめぐる小さな追い出し騒動を思い出しながら、out で外へ出す句動詞の仲間として、会話のレパートリーに加えてみてください。

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