「a rough patch」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E07で学ぶ英会話

「a rough patch」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

仕事でも人間関係でも、「今はちょっとうまくいっていない時期だな」と感じることが、誰にでもありますよね。

そんな状況を表す「a rough patch」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第7話の後半、ガールズナイトで母親へのプレゼントを手作りするラージが、両親の様子を語るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「a rough patch」の意味とニュアンス

a rough patch
意味:困難な時期/不調な時期/もめている時期

patch は「(地面や布の)一区画・継ぎ当て」を指す言葉で、rough patch は文字どおりには「でこぼこした一区画」を意味します。そこから転じて、人生・人間関係・仕事などが一時的にうまくいかない局面を表す表現として使われます。

最大のポイントは、「永続的な破綻」ではなく「いずれ抜ける、一時的なでこぼこ」という含みがあることです。舗装された道を走っていて、一区間だけガタガタ道に差しかかるけれど、その先にはまた滑らかな道が戻ってくる——そんなイメージです。go through a rough patch(困難な時期を通過している)や hit a rough patch(不調にぶつかる)の形で使うことが多く、夫婦やカップルの不仲、仕事の停滞、健康や経済の不調など、幅広い場面で登場します。深刻すぎず、共感を込めて状況を伝えられる、やわらかい言い回しです。

【ここがポイント!】

  • patch(一区画)から生まれた「一時的にうまくいかない時期」を表す言葉
  • 「いずれ抜ける、一時的なでこぼこ」という含みがあるのが最大の特徴
  • go through / hit a rough patch の形で、深刻すぎず共感的に状況を伝えるのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S07E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

女子たちのアクセサリー作りの会に参加したラージが、母親へのネックレスを手作りしています。なぜ作るのかを尋ねられ、彼は両親の最近の様子を、控えめなトーンで打ち明けます。

Amy: What are you working on?
(何を作ってるの?)

Raj: Ah, I’m making a necklace for my mom. She and my dad are going through a bit of a rough patch, so I wanted to do something to let her know I was thinking about her.
(ああ、母にネックレスを作ってるんだ。母と父がちょっと不仲な時期でね、気にかけてるって伝えたくて)

Penny: What’s going on with them?
(二人に何かあったの?)

The Big Bang Theory Season7 Episode7(The Proton Displacement)

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シーン解説と心理考察

両親の不仲という重い話題を、ラージが「ちょっとした rough patch」とやわらかく表現することで、心配しつつも事を荒立てまいとする優しさがにじむ場面です。a bit of(ちょっとした)を添えることで、さらに深刻さを抑えた言い方になっています。

このあと続くラージの父親の極端な毒舌(母の声を聞きたくない、という大げさな比喩)とのギャップが、コメディとして効いています。ラージ本人の控えめな「a bit of a rough patch」という言い方と、実際の険悪さの落差が笑いを生む構成です。富裕層育ちで詩的・感傷的なラージらしく、家族を思いやる気持ちが言葉選びのやわらかさに表れています。深刻な現実を、あえて軽い表現で包む——その配慮が会話の温度をやわらかく見せています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

舗装された道を車で走っていて、一区間だけ穴ぼこだらけのガタガタ道(rough patch)に差しかかる場面を想像してみてください。揺れてつらいけれど、その「でこぼこの一区画」を抜ければ、また滑らかな道に戻ります。だからこそ a rough patch は「一時的な不調」を表すのです。ラージが両親の不仲を「ちょっとした rough patch」と控えめに表現した場面を思い出せば、「深刻すぎない、いずれ抜ける困難」というニュアンスがそのまま頭に残ります。

例文で覚える「a rough patch」

人間関係や仕事の「一時的な不調」を、深刻になりすぎずに伝えたいときに使えるフレーズです。「いずれ抜ける」という前向きな含みを意識すると、自然に使えます。

They’re going through a rough patch, but I think they’ll work it out.
(二人は今うまくいってない時期だけど、きっと乗り越えると思う)
友人カップルの近況を語る、いちばん典型的な使い方です。「一時的だから、きっと大丈夫」という前向きな見通しと相性のいい表現です。

Our business hit a rough patch during the pandemic.
(うちの会社はパンデミックの間、苦しい時期に直面した)
仕事や経営の停滞を振り返る場面です。hit a rough patch の形で、「ある時期に困難にぶつかった」と表せます。

A: How have you been? You seemed a little down last month.
B: Yeah, I was going through a rough patch, but things are looking up now.
(A:最近どう? 先月はちょっと元気なさそうだったけど)
(B:うん、ちょっと調子が悪い時期でね。でも今は上向いてきたよ)
自分の不調を控えめに伝える会話例です。深刻になりすぎず、「もう抜けつつある」という前向きさも一緒に添えられます。

あわせて覚えたい関連表現

hard times
(つらい時期/苦境)
経済的な困窮など、重く長めの苦難を指すことが多い表現です。「一時的で、いずれ抜ける」という軽さを持つ a rough patch とは、深刻さの度合いが異なります。

hit a bump in the road
(障害にぶつかる/つまずく)
進行中の物事に現れる「単発の障害・つまずき」を指します。a rough patch が「ある程度続く不調な期間」を表すのに対し、こちらは一度きりのつまずきというニュアンスです。

a bad spell
(ツキのない時期/不調の一時期)
a rough patch とほぼ同じ意味ですが、やや古風でイギリス英語的な響きがあります。現代の日常会話では、a rough patch のほうがよく使われます。

Note|深刻さをやわらげる「一時的なでこぼこ」という言い方

ラージが両親の不仲を「a bit of a rough patch」と表現したこの言い方には、英語ならではの繊細な配慮が隠れています。

a rough patch は、実はかなり深刻な状況でも、あえて使われることがあります。たとえば離婚寸前の夫婦について語るときでも、「going through a rough patch」と表現することで、その重さをやわらげ、当事者やその家族への配慮を示すことができます。日本語にも「ちょっとうまくいっていなくて」と深刻さをぼかす言い方がありますが、a rough patch はそれを一語で担う婉曲表現として機能します。「patch(一区画)」という言葉が持つ「一時的で、いずれ通り過ぎる」という含みが、この配慮を支えています。破綻や別離といった決定的な言葉を避け、「今は不調な時期」とだけ言うことで、相手に希望の余地を残し、立ち入りすぎない距離感を保てるわけです。ラージが深刻な家庭の事情を軽いトーンで包んだのも、まさにこの感覚によるものと言えます。

つまり a rough patch は、状況を正確に伝えつつ、相手の気持ちに配慮するという、二つの役割を同時に果たす表現です。直接的な言葉を選ばないことが、かえって思いやりになる——そんな英語のコミュニケーション感覚が、この一言に表れています。

深刻さをやわらげる言葉には、相手を思う気持ちが宿っているのですね。

まとめ|「いずれ抜ける」を込めた、やさしい一言

a rough patch は、人生・人間関係・仕事などが一時的にうまくいかない局面を表す表現です。「永続的な破綻」ではなく「いずれ抜ける、一時的なでこぼこ」という含みを持ち、深刻すぎず共感的に状況を伝えられるのが特徴です。

この表現を覚えておくと、自分や誰かの不調を、重くなりすぎずに、しかし正確に伝えられるようになります。「今はちょっと大変だけど、きっと抜けられる」という前向きな響きを、さらりと添えられる言葉です。

両親の不仲をやわらかく包んだラージの言葉選びを思い出しながら、困難な時期を語る表現の引き出しに加えてみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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