「flare up」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E09で学ぶ英会話

「flare up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

おさまっていたはずの持病が、ある日とつぜんぶり返してつらい思いをした——そんな経験はありませんか。

そんなときに使える「flare up」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第9話の中盤、ウォロウィッツ家を訪れたバーナデットの父マイクに、ハワードが母の体調を説明するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「flare up」の意味とニュアンス

flare up
意味:(症状・炎症・感情などが)急に悪化する、再燃する

flare は炎がぼっと燃え上がることを表す言葉です。flare up で、いったんおさまっていたものが急に勢いを増す様子を描きます。痛風や関節炎、アレルギーといった持病がぶり返す場面によく使われ、医者や患者の会話でも頻繁に登場します。

体の不調だけでなく、いったん収まった争いや怒り、対立が再び燃え上がるときにも使えます。「Tensions flared up(緊張が再燃した)」のように、感情や情勢にも自然に広がる表現です。共通しているのは「くすぶっていたものが、急に表面化する」という感覚です。

【ここがポイント!】

  • 核は炎が「ぼっ」と燃え上がるイメージ、それを痛みや感情に重ねる
  • 「新しく起きる」のではなく「おさまっていたものが再燃する」のが特徴
  • 持病にも、争いや感情の再燃にも使える、応用の利く一言

『The Big Bang Theory』S07E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

感謝祭の当日、ウォロウィッツ家に着いたマイクが、別室から聞こえる声を気にして尋ねます。ハワードは母の痛風が悪化していることを、食べすぎを皮肉る冗談まじりに説明します。深刻になりすぎず笑いに変える、ハワードらしい受け答えが見どころです。

Mike: What’s wrong with your mom?
(お母さん、どうかしたのか?)

Howard: Oh, her gout’s flaring up. Turns out an apple pie a day does not keep the doctor away.
(ああ、痛風がぶり返しててね。アップルパイは1日1個でも医者いらずにはならないみたいだよ。)

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シーン解説と心理考察

ハワードは母の不調を心配しながらも、いつもの毒舌でからかうことを忘れません。「アップルパイは1日1個でも医者いらずにはならない」という一言は、有名なことわざ(An apple a day keeps the doctor away)をもじりつつ、母の食べすぎを当てこする、ハワード一家らしいブラックユーモアです。

母の gout’s flaring up という言い方には、持病が「またか」とぶり返した、という日常感がにじみます。深刻な病状報告ではなく、軽口で片付けてしまうあたりに、母を持て余しながらも世話を焼くハワードの複雑な距離感が表れていると言えます。

『The Big Bang Theory』流・覚え方のコツ

flare は、花火やライターの火が「ぼっ」と一瞬で燃え上がる、あの動きそのものです。くすぶっていた火種が急に up(上へ)勢いよく立ち上がる——そのイメージを、体の痛みや感情の高まりにそのまま重ねてみましょう。おさまっていた痛風が「ぼっ」と燃え上がるように悪化したハワードの母の様子と結びつけると、「ぶり返す」という再燃のニュアンスが体感としてつかめます。

例文で覚える「flare up」

持病の悪化から感情や対立の再燃まで、「おさまっていたものが急に勢いづく」場面で活躍します。3つの例文で幅を見ていきましょう。

My allergies always flare up in spring.
(私のアレルギーは春になるといつも悪化する。)
季節ごとの体調を説明する場面です。毎年決まってぶり返す、という反復のニュアンスが always によって強まっています。

Tensions flared up again between the two departments.
(二つの部署の間で再び緊張が高まった。)
職場や組織の対立を描く場面で使えます。一度収まっていた緊張が「また」再燃した、という含みが again に表れています。

A: How’s your knee these days?
B: Not great. It flared up after the marathon.
(A:最近、膝の調子はどう?)
(B:あんまり。マラソンのあとにぶり返しちゃってさ。)
古いけがの様子を尋ねる会話です。きっかけ(マラソン)とともに「再発した」と伝える、自然な受け答えになっています。

あわせて覚えたい関連表現

act up
((体の不調・機械などが)調子が悪くなる)
持病や機械の不調に広く使えます。flare up のような「ぼっと燃え上がる」激しさはなく、「どうも調子が悪い」というゆるやかな不調を表す点が異なります。

break out
((発疹・戦争などが)突発的に発生する)
新たに何かが「発生する」ニュアンスが中心です。もともとあったものが再燃する flare up に対し、こちらはゼロから起こる点が違います。

get worse
(悪化する)
単に「悪くなる」という汎用的な表現です。flare up が持つ「一時的・突発的にぶり返す」という勢いの含みはなく、状態の変化を素直に述べる言い方です。

Note|flare(炎)から広がった比喩

flare up の flare は、もともと炎が揺らめいて燃え上がることを指す言葉です。なぜそれが、痛風やアレルギーといった体の不調を表すようになったのでしょうか。

鍵になるのは「急に勢いを増す」という炎の動きです。炎は、静かにくすぶっている状態から、何かのきっかけで突然ぼっと立ち上がります。この「いったん落ち着いていたものが、急に表面化して激しくなる」という動きが、症状の再燃とよく似ています。痛風のように、ふだんは静かでも何かの拍子に急に痛み出す持病は、まさに炎が燃え上がるイメージと重なります。そこから flare up は、関節炎・湿疹・アレルギーなどの「持病のぶり返し」を表す定番表現になりました。さらにこの比喩は体だけにとどまらず、「Tensions flared up(緊張が再燃した)」「Tempers flared(感情が高ぶった)」のように、人の感情や集団の対立といった、目に見えないものの再燃にも広がっていきました。炎という具体的なイメージが、体の症状から心の動きまでを一つの言葉でつないでいるわけです。

ハワードの母の「gout’s flaring up」も、この炎のイメージの延長線上にあります。静かだった痛みが、感謝祭という間の悪いタイミングで急に燃え上がった——そう考えると、句動詞一つに込められた絵が見えてきます。

一つの炎のイメージが、体と心の両方に効いているのが面白いところです。

まとめ|ハワードの軽口に見る「ぶり返す」の感覚

flare up は、「おさまっていたものが急に勢いを増してぶり返す」という再燃を表す句動詞です。痛風やアレルギーといった持病の悪化はもちろん、緊張や怒りといった感情の高まりにも使える、守備範囲の広い表現です。

体調を説明するとき、「また持病が出てしまって」というニュアンスをこの一言で伝えられると、会話がぐっと自然になります。職場の対立や感情のもつれを描写する場面でも、同じ感覚で応用できます。

母の痛風を軽口でいなすハワードのやり取りを思い出しながら、あなたの表現の幅を広げてみてください。

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