海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
生まれたばかりの赤ちゃんを見て、「目元はお母さん似だね」「頑固なところはおじいさん譲りだ」なんて言い合う場面、ありますよね。
そんなときにぴったりの「take after」は、親や年長の親族に似ている、という意味の表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン7第11話の終盤、生まれたての甥にさっそくうんざりしているシェルドンに、ハワードが軽口を返すシーンから、一緒に見ていきましょう。
「take after」の意味とニュアンス
take after
意味:(親・親族に)似ている
血縁者、とくに親や祖父母など年長の身内に「似ている」と言うときの定番表現です。後ろには似ている相手、つまり年長者が来ます。
ポイントは、外見にも性格にも使えること、そして「血縁の年長者」に対して使うという縛りがあることです。resemble よりもずっと口語的で、家族の話題で気軽に登場します。一方で、「友達に似ている」「有名人に似ている」のような血縁外の類似には基本的に使いません。そこは look like などに譲ります。誰に似たかをたずねる Who does the baby take after? は、英語圏で赤ちゃんが生まれたときの定番のひと言です。
【ここがポイント!】
- 核は「年長者が歩いた後を受け継いでついていく」という映像
- 外見だけでなく性格・癖にも使える一言
- 似ている相手は「血縁の年長者」に限られるのがコツ
『ビッグバン★セオリー』S07E11のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
妹の出産を終えてアパートに戻る前のシェルドンが、生まれたばかりの甥について不満をこぼします。赤ん坊が泣いてばかりだと文句を言うシェルドンに、ハワードがすかさず気の利いた返しをするやり取りです。
Sheldon: That baby is so irritating. He has literally been crying his entire life.
(あの赤ん坊は実に苛立たしい。文字どおり、生まれてからずっと泣き続けているのだ)Howard: Aw, he’s already taking after Uncle Shelly.
(へえ、もうシェルドンおじさんに似てきてるじゃないか)The Big Bang Theory Season7 Episode11(The Cooper Extraction)
シーン解説と心理考察
赤ん坊が「ずっと泣いている」ことを、まるで欠点であるかのように並べ立てるシェルドンの物言いに、彼の自己中心的な視点が表れています。生まれたばかりの甥に共感するどころか、自分にとっての煩わしさとして語ってしまうところが、いかにも彼らしいズレです。
そこへハワードが「もうシェルドンおじさんに似てきてる」と take after を使って切り返すのが見事です。「文句っぽくて手がかかる」という、まさにシェルドン本人に当てはまる特徴を、生まれたての甥に重ねてからかっています。血縁の似た点をネタにする、ごく自然な家族トークの形を取りながら、その実シェルドンの性格を的確に突いている——この二段構えの皮肉が会話の温度を上げています。Uncle Shelly という砕けた呼び方も、からかいの軽さを添えています。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
このフレーズは、年長者が歩いた道の後を(after)受け取って(take)ついていく、という映像で覚えると意味が定着します。after が「先を行く親や祖父母」を指し、その性質を take(受け取る)イメージです。
劇中では、生まれたての甥がさっそく文句っぽい——その点を「もうシェルドンおじさんに take after してる」とハワードがからかっていました。先を行く身内の特徴を、後から来た者が受け継ぐ。あの「血のつながりをネタにする」典型的な場面ごと覚えておくと、「誰々に似ているね」と言いたいときに、自然とこの表現が出てくるようになります。
例文で覚える「take after」
家族の似ている点を話すときの定番です。外見から性格まで、3つの使い方を見ていきましょう。
She really takes after her mother—same smile, same laugh.
(あの子、本当にお母さん似だね。笑顔も笑い方もそっくり)
家族の似た点を話す場面です。外見の類似を表す最も典型的な使い方で、似ている相手として母親を後ろに置いています。
He takes after his grandfather when it comes to stubbornness.
(頑固さにかけては、彼はおじいさん譲りだ)
性格の遺伝を語る場面です。take after は外見だけでなく、こうした気質や癖にも自然に使えます。
A: Your son is so energetic—he never sits still, does he?
B: Ha, he takes after me. I was exactly the same as a kid.
(A:息子さん、本当に元気だね。一瞬もじっとしてないでしょ)
(B:はは、私に似たんだよ。子どもの頃の僕とそっくりでね)
子育ての話題でのカジュアルな会話です。自分に似ているパターンで、似た特徴を親しみを込めて語っています。
あわせて覚えたい関連表現
resemble
(〜に似ている)
他動詞で、血縁外にも広く使えるややフォーマルな表現です。take after が血縁の年長者に限定され口語的なのに対し、resemble は対象を選ばず文章でも使いやすい点が違います。
look like
(〜に似ている、〜のように見える)
外見の類似だけを指し、似ている相手は誰でもかまいません。外見・性格の両方をカバーし、かつ親族に限られる take after とは、対象の範囲が異なります。
run in the family
(家系にある、遺伝する)
特徴や体質が「家系全体に共通する」という言い方です。特定の年長者一人に似る take after に対し、こちらは似る対象が家族全体に広がる点が違います。
Note|「誰に似てる?」を英語でどう言うか
日本語の「親に似ている」を英語にしようとすると、いくつかの表現が候補に挙がります。その中で take after がどんな場面にハマるのか、感覚をつかんでみます。
英語圏では、赤ちゃんが生まれると Who does the baby take after?(誰に似てる?)と尋ねるのが定番のスモールトークになっています。ここで look like を使って Who does the baby look like? と言うこともできますが、look like が「見た目がそっくり」という外見の話に寄るのに対し、take after は外見だけでなく性格や癖、しぐさまで含めて「誰の血を受け継いだか」を問うニュアンスを帯びます。さらに take after には「血縁の年長者に対して使う」という暗黙のルールがあり、たとえば「あなた、お母さんに似てるね」とは言えても、「あなた、お友達に似てるね」とは言いません。後者は血縁関係がないため、take after の対象から外れるのです。今回のシーンでハワードが甥を「シェルドンおじさんに take after してる」とからかえたのも、二人が血縁関係にあるからこそ成り立つ言い回しでした。
この「血縁の年長者限定」という感覚を押さえておくと、take after をどんな場面で選べばよいかが見えてきます。家族の話題で「誰々に似ているね」と言いたいとき、まっさきに思い浮かべたい表現です。
家族の食卓で交わされそうな、あたたかい一言です。
まとめ|「血を受け継ぐ」をひと言で
take after は、親や祖父母など血縁の年長者に、外見や性格が似ていることを表す表現です。年長者が歩いた後を受け継ぐという成り立ちのとおり、「誰の血を引いたか」を語るときにぴったりの一言と言えます。
外見にも性格にも使えて、Who does the baby take after? のように家族の話題で気軽に登場します。血縁の年長者限定という感覚さえ押さえれば、迷わず使えるようになります。
甥の泣き顔にシェルドンを重ねる、ハワードの軽妙な切り返しとともに、表現の引き出しに加えてみてください。


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