「patch things up」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S09E13で学ぶ英会話

「patch things up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ちょっとした言い争いで気まずくなった相手と、なんとか元の関係に戻れたとき、ほっとした経験はありませんか。

そんな「仲直り」を表すのが「patch things up」、こじれた関係を繕って元に戻すことを意味する表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン9第13話のラスト、いったん険悪になった二人の様子を、シェルドンが無神経に確認してしまう場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「patch things up」の意味とニュアンス

patch things up
意味:仲直りする、関係を修復する

patch はもともと「布や穴につぎ当てをする・繕う」という意味です。そこから「ほころんでしまった人間関係を繕って、元の状態に戻す」という比喩になりました。

things up の部分には「ぐちゃぐちゃになった状況を繕い直す」というイメージがあります。喧嘩や不仲のあとの「仲直り」に最もよく使われ、友人・恋人・家族の関係から、組織や取引先との関係修復まで幅広く使えます。サッと仲直りするというより、ほころびに手間をかけて繕う、というニュアンスがほのかに含まれるのが特徴です。

【ここがポイント!】

  • 破れた布につぎ当てをして繕う、という動作がそのまま「仲直り」になった表現
  • 喧嘩や不仲のあと、関係を元に戻す場面で使う一言
  • サッとではなく「手間をかけて繕う」ニュアンスがほのかに残る

『ビッグバン★セオリー』S09E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。紆余曲折の末、一同はパーティーバスでベガスへ向かいます。シェルドンを巡って険悪になっていたエミリーとラージも、いったんは仲直りした様子。そこへシェルドンが無神経に話しかけます。

Sheldon: Are you relieved that you and Raj were able to patch things up?
(ラージとよりを戻せて、ホッとしてる?)

Emily: At the moment? No, not really.
(今この瞬間は? いいえ、別に。)

The Big Bang Theory Season9 Episode13(The Empathy Optimization)

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シーン解説と心理考察

このやりとりの妙は、二人の不仲の原因がそもそもシェルドン自身だった点にあります。それを棚に上げて「patch things up できてホッとした?」と無邪気に尋ねるシェルドンと、「今この瞬間は、別に」と冷ややかに返すエミリーの温度差が、笑いを生んでいます。

エピソードを通じて「共感(empathy)を学ぶ」はずだったシェルドンが、最後の最後までマイペースなまま終わる——この落とし方が、エピソードの締めくくりとして効いています。エミリーの素っ気ない一言が、シェルドンの成長のなさをそっと際立たせており、シットコムらしい後味の良いオチになっていると言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

破れたジーンズに当て布を縫いつけて繕う——あの作業を思い浮かべてみましょう。ほころんで穴の空いた布を、針と糸で塞いで元どおりにする。その動作が、こじれた人間関係を繕い直す patch things up のイメージです。

劇中で、いったん険悪になったエミリーとラージの関係も、いわば「破れた布」。それを当て布で塞いで仲直りした状態が patch things up です。布の穴がふさがって元の一枚に戻る映像と、こじれた関係が修復される様子を重ねると、things up の「ぐしゃぐしゃを繕い直す」感覚まで一緒に体に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「patch things up」

喧嘩や不仲のあとの仲直りに使えるのが patch things up です。3つの例文で使い方をつかんでいきましょう。

After the big fight, they finally patched things up.
(大喧嘩のあと、二人はやっと仲直りした。)
喧嘩からの仲直りを語る、最も基本的な使い方です。patched と過去形にすると、「無事に修復できた」という安堵が伝わります。

They patched up their differences and resumed the partnership.
(彼らは意見の相違を修復し、提携を再開した。)
こじれた取引や提携を立て直す場面です。patch up one’s differences(意見の相違を修復する)という形で、ビジネスでも使えます。

A: I heard you and Mike had a falling out.
B: We did, but we patched things up over coffee last week.
(A:マイクと仲たがいしたって聞いたけど。)
(B:そうなんだ、でも先週コーヒーを飲みながら仲直りしたよ。)
近況を伝え合う会話です。had a falling out(仲たがいした)と対にして使うと、「こじれて、そして繕った」という流れがきれいに描けます。

あわせて覚えたい関連表現

make up (with ~)
(仲直りする)
最も一般的でカジュアルな「仲直り」です。patch things up が「ほころびを繕う」ぶん手間をかけて修復したニュアンスを含むのに対し、make up はもっとあっさりと仲直りする場面でも使えます。

bury the hatchet
(和解する、矛を収める)
「斧を埋める」が語源のイディオムで、長く対立してきた相手と争いをやめることを表します。patch things up より「敵対の終結」という重みのあるニュアンスを持つ表現です。

smooth things over
(丸く収める、場を取りなす)
対立そのものの解決というより、「波風を立てないよう一時的に取りなす」場面で使います。patch things up が実際に関係を修復するのに対し、こちらはその場を穏やかに収める、より表面的な対応を指します。

Note|「つぎ当て」から広がった patch――関係修正からソフトウェアまで

patch things up の patch には、思いがけず幅広い意味の広がりが隠れています。

patch の原義は「布や穴に当て布をして繕う」こと、つまり「つぎ当て」です。破れた服や穴の空いた壁を、別の素材で塞いで使えるようにする——この「ほころびを繕う」イメージが、さまざまな方向へ意味を広げていったとされます。一つは人間関係への応用で、こじれた仲を「繕って」元に戻す patch things up が生まれました。さらに現代では、コンピュータの世界でも patch という語が使われています。ソフトウェアの不具合(バグ)を修正する小さなプログラムを「パッチ」と呼ぶのも、まさに「プログラムのほころびを繕う当て布」という同じ発想から来ていると言われています。布の穴も、人の関係も、ソフトの欠陥も、すべて「ほころびを塞いで使えるようにする」という一点でつながっているわけです。一つの動作のイメージが、衣服から人間関係、さらにテクノロジーへと応用されていった例と言えます。

この成り立ちを知ると、patch things up が単なる「仲直り」ではなく、「ほころびを丁寧に繕う」という手触りを持った表現だと感じられてきます。

一枚の当て布が、思いのほか遠くまで意味を運んでいます。

(※語源・意味の拡張の経緯は外部確認が必要です)

まとめ|シェルドンの無神経な一言から学ぶ一語

patch things up は、ほころんだ布を繕うように、こじれた人間関係を修復して元に戻すことを表す表現です。サッとではなく「手間をかけて繕う」というニュアンスが、この言い回しの持ち味と言えます。

make up や bury the hatchet との温度差を押さえておけば、仲直りの場面に応じてふさわしい表現を選び分けられるようになります。

気まずくなった相手と関係を繕い直したい場面を思い浮かべながら、この表現を会話のレパートリーに加えてみてください。

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