「play possum」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S10E12で学ぶ英会話

「play possum」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

面倒なことを頼まれそうなとき、つい寝たふりをしてその場をやり過ごした経験はありませんか。

そんな「寝たふり」を表す「play possum」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン10第12話の中盤、赤ちゃんがスチュアートのそばでだけ泣き止んだ話をハワードが冗談めかすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「play possum」の意味とニュアンス

play possum
意味:寝たふり(死んだふり)をする、たぬき寝入りをする

possum は北米に生息するオポッサム(フクロネズミ)のことで、play possum は直訳すると「オポッサムを演じる」となります。オポッサムが敵に襲われると死んだふりをして危険をやり過ごす習性から、「実際は意識があるのに、眠っている・死んでいるように装ってその場をしのぐ」ことを表すようになりました。日本語の「たぬき寝入り」にとても近い表現です。都合の悪いことを避けるために寝たふりをする場面はもちろん、戦略的に弱ったふりを見せたり、本心を隠して大人しくしていたりする様子にも比喩的に使えます。口語的でユーモラスな響きがあり、相手の演技を見抜いて Don’t play possum with me(寝たふりはやめて)のように使うこともできます。

【ここがポイント!】

  • 核は「オポッサムの死んだふり」で、危険や面倒をやり過ごすために装うイメージの一言
  • 日本語の「たぬき寝入り」にそっくりで、意味をつかみやすい表現
  • 寝たふりだけでなく「弱ったふり・本心を隠す」にも使えると覚えておくのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S10E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。泣き止まなかった赤ちゃんが、スチュアートが抱いた途端に泣き止んだ、という回想です。スチュアートの意外な才能に皆が感心するなか、ハワードが冗談まじりにひと言返す場面です。

Raj: Oh, he’s really good with her.
(へえ、彼、赤ちゃんの扱いがうまいんだね)

Howard: I mean, it’s Stuart. Maybe she’s playing possum until he goes away.
(だってスチュアートだぞ。いなくなるまで寝たふりしてるだけかもしれない)

The Big Bang Theory Season10 Episode12(The Holiday Summation)

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シーン解説と心理考察

地味で存在感の薄いスチュアートをいじる、シリーズおなじみの軽口がこの一言ににじみます。本当は赤ちゃんがスチュアートに懐いて泣き止んだのに、ハワードはそれを認めず「赤ちゃんはスチュアートが立ち去るのを寝たふりで待っているだけ」とからかいます。play possum を使うことで、「眠っているように見えて実は意識がある」という含みが生まれ、スチュアートの存在を軽く扱うジョークが成立しています。赤ちゃんですら「やり過ごしたくなる相手」としてスチュアートが描かれるおかしさが見どころです。ラージの素直な称賛とハワードの皮肉が対になっていて、二人の温度差がそのまま笑いの仕掛けになっていると言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

道端でオポッサムが敵に出くわした瞬間、ばたんと倒れて舌を出し、ぴくりとも動かなくなる——その「死んだふり」の絵をまず思い浮かべてください。それを人間がまねるのが play possum です。動物の生き残り戦術を、そのまま人間の「やり過ごし術」に重ねるイメージです。劇中では、赤ちゃんがスチュアートをやり過ごすために「寝たふりしている」とハワードが言い張ります。動かないオポッサムと、狸寝入りする赤ちゃんの姿を重ねれば、「装ってその場をしのぐ」という意味が絵としてつながり、フレーズが記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「play possum」

面倒や危険をやり過ごすために装う、という場面で活躍するフレーズです。3つの場面で、その幅を見てみましょう。

When his mom came in, he played possum so he wouldn’t have to do chores.
(母親が入ってきたとき、家事を頼まれないように彼は寝たふりをした。)
都合の悪いことを避けるための寝たふりを表す、最も典型的な使い方です。日常の小さなずる賢さを描けます。

The boxer played possum, letting his opponent tire out before counterattacking.
(そのボクサーはあえて弱ったふりをして相手を疲れさせ、反撃に転じた。)
戦略的に弱く見せる場面。寝たふりだけでなく「本気を隠す」方向にも使えることが分かります。

A: Is your brother actually asleep?
B: No way, he’s just playing possum so he doesn’t have to help us move.
(A:あなたのお兄さん、本当に寝てるの?)
(B:まさか。引っ越しを手伝わなくて済むように、たぬき寝入りしてるだけだよ。)
家族のやり取り。相手の「演技」を見抜いて指摘する、口語的で軽いノリの使い方です。

あわせて覚えたい関連表現

pretend to be asleep
(寝たふりをする)
文字どおりの直接的な表現です。play possum がイディオムらしい比喩でユーモラスな響きを持つのに対し、こちらは場面を選ばず使える素直な言い方です。

lie low
(身を潜める、目立たないようにする)
ほとぼりが冷めるまで隠れて静かにしていることを表します。play possum の「その場で動かずやり過ごす」よりも、期間が長く「潜伏する」ニュアンスがあります。

feign death
(死んだふりをする)
feign は「装う」を表す硬い語で、動物の擬死や演技を客観的に述べるときに使います。play possum が口語的でおどけた響きを持つのに対し、こちらは書き言葉寄りの表現です。

Note|オポッサムの「死んだふり」が生んだ言葉

play possum という表現は、オポッサムという動物の実在する習性から生まれた、語源のはっきりした珍しい慣用句です。

オポッサムは北米に広く生息する有袋類で、天敵に襲われると、意識を保ったまま体を硬直させ、舌を出し、死んだように動かなくなります。口から悪臭を放つこともあり、捕食者に「これは死んでいて食べる価値がない」と思わせて難を逃れる、という生存戦略です。この行動は専門的には擬死(死んだふり)と呼ばれ、本獣が意図して演じているというより、強い恐怖による反射的な反応に近いとされます。アメリカでは庭先や道路でオポッサムを見かけることが珍しくなく、この特徴的な「死んだふり」が広く知られていたため、人が眠ったふり・気づかないふりをしてその場をしのぐことを play possum と呼ぶようになりました。動物の生態がそのまま日常語になった例で、英語には他にも play chicken(チキンレースをする)のように動物を動詞的に使う表現が見られます。

こうした背景を知ると、play possum の「装ってやり過ごす」という意味が、ただの言い回しではなく動物の生き残り術に根ざしていることが分かります。劇中で赤ちゃんが「寝たふりでやり過ごす」と言われるのも、この原義をふまえると一段おかしく響きます。

語源の動物を思い浮かべると、フレーズが忘れにくくなります。

まとめ|赤ちゃんの「たぬき寝入り」を英語で

play possum は、眠ったふり・死んだふりをして、面倒や危険をその場でやり過ごすことを表すフレーズです。オポッサムの死んだふりという習性が、言葉の芯になっています。

この一言を持っておくと、「たぬき寝入り」にあたる感覚を英語でぴたりと言い表せるようになります。寝たふりはもちろん、本心を隠して大人しくしている様子まで、ユーモアを含めて伝えられる表現です。

スチュアートをやり過ごす赤ちゃんの姿とともに、play possum を表現の引き出しに加えてみてください。

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