「across the board」の意味と使い方|『BONES』S11E15で学ぶ英会話

「across the board」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

成績や評価について「一部だけじゃなくて、全部にわたって良かった」と伝えたいとき、英語でどう言えばいいか迷ったことはありませんか。

そんなときに使えるのが「across the board」、全部にわたって・一律に、という意味の表現です。今回は『BONES ―骨は語る―』シーズン11第15話の冒頭、娘の初めての成績表を前にブースとブレナンが喜び合うシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「across the board」の意味とニュアンス

across the board
意味:全面的に/一律に/全部にわたって

「across the board」は、ある範囲に含まれるものすべてに等しく当てはまることを表す表現です。一部の項目だけでなく、対象の全体に同じように及んでいる、という点が核になります。

たとえば給与が「across the board」で上がったと言えば、特定の人だけでなく全員が一律に引き上げられたことを意味します。成績が「across the board」で良ければ、いくつかの科目ではなく全教科にわたって良かった、ということです。

賃上げ・値上げ・税率の変更といった「横並びで全部に適用される」場面や、評価・成績が「どれもこれも」良い(あるいは悪い)場面でよく登場します。ニュースの見出しからカジュアルな雑談まで、フォーマル度を問わず使える便利な一語です。

【ここがポイント!】

  • 核は「掲示板(board)の端から端まで(across)」、つまり対象の全部に等しく及ぶイメージ
  • 良いこと・悪いことのどちらにも使える、対象を選ばない表現
  • 「一律に」なのか「軒並み」なのか、文脈に合う訳を選ぶのがコツ

『BONES』S11E15のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

エピソード冒頭、ブースとブレナンが娘クリスティンの初めての成績表を眺めています。最高評価が並ぶことに二人は大はしゃぎ。何点だったのかを急かすブースに、ブレナンが誇らしげに「全教科オール満点だった」と告げる、親バカぶりがほほえましい場面です。

Booth: Okay? Come on, what’d she get?
(なあ、で、何だったんだ?)

Brennan: Actually she got perfect grades across the board.
(実を言うと、全教科オール満点だったの)

Booth: This calls for a celebration, taking her out for ice cream after dinner.
(こりゃお祝いだな、夕食のあとアイスを食べに連れて行こう)

Bones Season11 Episode15(The Fixer in the Drink)

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シーン解説と心理考察

普段のブレナンは感情を表に出さない冷静な科学者ですが、娘のことになると素直な親の顔がのぞきます。ここで「all good」や「really well」ではなく「across the board」というやや網羅的な言い回しを選ぶあたりに、彼女らしい几帳面さと、全教科を一つひとつ確かめたうえでの誇らしさがにじんでいると言えます。

ブースが即座に「お祝いだ」と応じる流れからも、二人が娘の成績を心から喜んでいる様子が伝わってきます。直後に遺体発見の連絡が入っても上機嫌を崩さないブレナンの姿は、このひとことの満足感の大きさを物語っています。事件捜査が主軸の作品の中で、家族の温かさがふっと差し込む導入シーンと言えます。

『BONES』流・覚え方のコツ

クリスティンの成績表を思い浮かべてみてください。一覧に並んだ科目を、上から下まで横一線に指でなぞっていく——どの行にも同じ「E-plus」が並んでいる。その「端から端まで横断する」動きこそが「across(横切って)the board(掲示板・一覧)」のイメージです。

一部だけをつまむのではなく、表全体を一息になぞる手の動き。この身体的な感覚と「全部に一律」という意味を結びつけておくと、ニュースで給与や物価の話に出てきたときにも、すっと意味が立ち上がってきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「across the board」

「全部にわたって」という網羅のニュアンスは、ビジネスでも日常でも活躍します。3つの場面で感覚をつかみましょう。

The company raised salaries across the board this year.
(今年、その会社は給与を一律で引き上げた)
昇給や人事のニュースで使われる、最も典型的な「一律に」の用法です。特定の誰かではなく全員に等しく適用される点がポイントになります。

Her grades improved across the board.
(彼女の成績は全教科で上がった)
学校や子どもの話題で使えるカジュアルな例です。劇中のクリスティンの成績表とほぼ同じ使い方なので、イメージしやすいはずです。

A: How were the reviews for the new place?
B: Positive across the board — everyone seems to love it.
(A:あの新しい店、評判はどうだった?)
(B:どこも軒並み好評だよ。みんな気に入ってるみたい。)
お店や作品の評判を語るカジュアルな会話です。ここでは「軒並み」という訳がしっくりくるように、評価が全体的に良いことを表しています。

あわせて覚えたい関連表現

all around
(全般に/あらゆる面で)
「総合的に良い」と質的な評価に寄りやすい表現です。across the board が「全項目に等しく適用される」という網羅・一律のニュアンスなのに対し、all around は「どこをとっても良い」という褒め言葉として使われます。

universally
(一様に/普遍的に)
「例外なくみんなに」を表す、やや硬めの副詞です。意味は近いものの、across the board のほうが口語的で、賃金や価格といった実務的な話題によく馴染みます。

for everyone
(全員に)
対象が「人」に限られるシンプルな言い方です。across the board は人だけでなく、科目・分野・数値といった対象にも使えるため、「全員に」では拾えない「あらゆる項目にわたって」という広がりまでカバーできます。

Note|「across the board」は競馬の賭け方から?

何気なく使われる「across the board」ですが、その board(ボード)とは何の板なのか、気になったことはないでしょうか。実はこの表現、競馬の賭け方に由来するという説があります。

かつての競馬場では、各馬のオッズが大きな掲示板(board)に一覧で表示されていました。「across the board」の賭けとは、一頭の馬に対して単勝・複勝などの複数の賭け方すべてに均等にお金を置くこと、つまり掲示板の選択肢を横断して全部に賭けることを指したと言われています。ここから「一つに絞らず全部にわたって」というイメージが生まれ、やがて賭博を離れて「全面的に・一律に」という一般的な意味へ広がっていった、という流れです。なお、この語源説は一般に紹介されているものですが、由来には諸説あり、ここでは断定はしません。

由来の真偽はともかく、「掲示板の端から端まで全部に及ぶ」というイメージは、この表現の意味とぴたりと重なります。語源を一つの絵として持っておくと、記憶に残りやすくなります。

掲示板を横断する一本の線——それが「across the board」です。

まとめ|「全部にわたって」を一語で

「across the board」は、対象の一部ではなく全体に等しく及ぶことを表す表現です。「一律に」「軒並み」「全教科にわたって」など、文脈に応じて訳し分けられる柔軟さが持ち味です。

この一語を知っておくと、給与や物価のニュースを読むときも、誰かの成績や評判を語るときも、「全部に同じように」というニュアンスを的確に一言で表せるようになります。日本語なら複数の言い方に分かれる場面を、英語ではひとまとめにできる感覚です。

クリスティンの成績表を端から端までなぞるあの一瞬を思い出しながら、「全部にわたって」を伝える表現の引き出しに、「across the board」を加えてみてください。

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