「an occupational hazard」の意味と使い方|『CHUCK』S01E04で学ぶ英会話

「an occupational hazard」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

「この仕事をしている以上、これは避けられないよな」と、職業ならではの厄介ごとを半ば諦め気味に口にすること、ありますよね。

そんなときに使える「an occupational hazard」を、『CHUCK』シーズン1第4話、女スパイのカリーナがサラに亡き仲間の話を持ち出すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「an occupational hazard」の意味とニュアンス

an occupational hazard
意味:職業につきものの危険、職業病

occupational(職業の)と hazard(危険)が組み合わさった表現で、ある職業に「つきもの」のリスクや厄介ごとを指します。本来は労働災害のような物理的な危険を表す言葉ですが、日常では「この仕事なら仕方ない」と軽く自嘲したり、皮肉まじりに受け流したりする場面でもよく使われます。

たとえばデスクワークの腰痛、有名人がどこでも気づかれてしまうこと、医療現場の燃え尽き——そうした「その立場でいる以上どうしても避けられないこと」を、深刻になりすぎず一言で言い表せます。a real occupational hazard(まさに職業病だ)のように real を添えて強調することもあります。

【ここがポイント!】

  • 「その職業についてまわる、避けられない危険・厄介ごと」を表す表現
  • もとは労働災害的な意味だが、日常では自嘲・皮肉まじりに使うことが多い
  • 深刻な事態を軽く受け流すユーモアとしても使えるのが持ち味

『CHUCK』S01E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

旧知の女スパイ、カリーナとサラが言葉を交わす場面です。カリーナはサラに亡き仲間への悔やみを口にしますが、直後に「死ぬのも職業病みたいなものだ」と冷たく言い添えます。同情のポーズとスパイらしい非情さが、ひとつの台詞に同居しているところが見どころです。

Carina: I’m sorry to hear about Bryce.
(ブライスのこと、お気の毒に。)

Sarah: Thanks. It’s been hard.
(ありがとう。つらかったわ。)

Carina: Of course, getting dead is an occupational hazard.
(そうよね。まあ、死ぬのも職業につきものの危険だけど。)

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シーン解説と心理考察

仲間の死を悼むそぶりを見せた直後に、「死ぬのも職業病みたいなもの」と言い切るカリーナ。同情と割り切りが一息のうちに切り替わるところに、彼女の人物像がにじむ場面です。

サラにとって仲間の死は私的な痛みですが、カリーナはそれを「仕事のリスク」として処理してみせます。この温度差が、二人のスパイとしての立ち位置の違いを浮かび上がらせています。深刻な事実をあえて軽い言葉でくるんでみせる物言いが、カリーナの食えなさを際立たせる一言として響きます。重い話題をさらりと受け流す、プロの距離感が伝わってきます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

occupational(職業の)+ hazard(危険)で、その仕事に最初から貼り付いている注意書き、とイメージすると入りやすい表現です。工事現場のヘルメットや「足元注意」の標識のように、その職業とセットでついてくる危険——そんな絵を思い浮かべてみてください。

カリーナが「死ぬのも職業病」と肩をすくめてみせる場面を思い出すと、深刻な危険すら軽く受け流すこの表現の温度感ごと記憶に残ります。危険を「避けられない付属品」として眺める、あの距離の取り方が核になっています。

例文で覚える「an occupational hazard」

その仕事ならではの避けられない厄介ごとを、軽く言い表せます。場面を変えて三つの使い方を見てみましょう。

Back pain is an occupational hazard for office workers.
(腰痛はデスクワーカーの職業病だ。)
仕事の悩みを語る場面です。「その職業にいる以上避けられない」という諦めを、深刻にしすぎずに伝えられます。

Getting recognized on the street is an occupational hazard of being famous.
(街で気づかれるのは、有名であることの職業病だ。)
有名人の苦労を語る場面です。of being ~ で「〜であることの」と続けると、職業以外の立場にも応用できます。

A: I got a paper cut again.
B: Occupational hazard, I guess.
(A:また紙で指を切っちゃった。)
(B:職業病だな。)
軽い愚痴に相づちを打つ会話です。Occupational hazard. と単体で返すだけで「それも仕事のうちだね」と受けられます。

あわせて覚えたい関連表現

comes with the territory
(その立場にはつきものだ)
occupational hazard が「危険・厄介ごと」に限るのに対し、comes with the territory は良し悪しを問わず「その役割に伴う事柄」全般を指します。

part of the job
(仕事の一部、仕事のうち)
より中立的で、危険性のニュアンスは薄い表現です。「これも仕事だから」と淡々と受け入れる場面で使われます。

goes with the job
(その仕事につきものだ)
part of the job に近いですが、「セットでついてくる」という付随感がやや強く出ます。職業に伴う事柄を軽く示すときに使えます。

Note|hazard はもともと「サイコロ賭博」だった

occupational hazard の hazard を「危険」と覚えている人は多いはずです。ですが、この語の出発点は意外にも、危険そのものではなくゲームでした。

hazard は、中世に遊ばれていたサイコロ賭博の名前に由来するとされています。アラビア語起源の語が古フランス語を経て英語に入り、当初は「サイコロの一手」「賭けの目」を指していました。サイコロは何が出るかわからない——その「運任せ」「先の読めなさ」という感覚から、やがて「偶然による危険」「リスク」へと意味が広がっていったと説明されます。現代の occupational hazard(職業上の危険)は、この「リスク」の意味が労働安全の文脈に乗って20世紀に定着したものです。賭けの目を意味した語が、いまや「その仕事についてまわる危険」を指すまでになったわけです。

カリーナが死すら「職業病」と軽く扱うのも、hazard が背負う「運次第」という出自を思うと、どこか腑に落ちる物言いに見えてきます。

危険という言葉の奥に、サイコロの転がる音が隠れているのですね。

まとめ|カリーナの割り切りに学ぶ「職業病」の一言

an occupational hazard は、その職業についてまわる避けられない危険や厄介ごとを、深刻になりすぎずに言い表せる表現です。労働災害的な核を持ちながら、日常では自嘲や皮肉のユーモアとしても広く使われます。

腰痛も、有名人の宿命も、燃え尽きも——「その立場でいる以上どうしようもないこと」をひとことで受け流せる便利な言い回しです。Occupational hazard. と単体で返すだけでも、しゃれた相づちになります。

避けられない厄介ごとを、肩の力を抜いて受け止めたいときの一言として、会話のレパートリーに加えてみてください。

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