「play hot potato」の意味と使い方|『CHUCK』S02E12で学ぶ英会話

「play hot potato」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰もやりたがらない面倒な仕事を、みんなが互いに押し付け合っている——そんな場面に出くわしたこと、ありませんか。

そんな状況にぴったりの「play hot potato」を、『CHUCK』シーズン2第12話の中盤、スパイ生活に振り回されるチャックが、自分の危なっかしい日常を自嘲気味に皮肉るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「play hot potato」の意味とニュアンス

play hot potato
意味:厄介なものを押し付け合う、たらい回しにする

play hot potato は、誰も持ちたがらない厄介な問題や責任を、互いに押し付け合う様子を表すイディオムです。熱々のジャガイモを手に持つと熱いので、すぐ隣の人へ放り投げる——その子どもの遊び(hot potato)が由来になっています。

職場での責任の押し付け合いや、面倒な案件のたらい回しなど、「誰かが引き受けなければならないのに、みんなが避けている」状況で使われます。なお、a hot potato と単独で使うと「誰も触りたがらない難題」という意味になり、political hot potato(政治的に扱いに困る問題)のような形でもよく登場します。

【ここがポイント!】

  • 核は「熱いジャガイモをすぐ隣へ放り投げる」子どもの遊びのイメージ
  • 誰も引き受けたくない厄介ごとを押し付け合う様子を表す表現
  • a hot potato 単独だと「誰も触りたくない難題」を指す関連用法も

『CHUCK』S02E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ケイシーとサラが車で出かけ、チャックが一人で留守番を任されそうになる場面です。休みもなくスパイ業務に振り回されるチャックが、「自分にだって予定くらいある」と不満を漏らし、その日課を自嘲気味に皮肉ります。

Chuck: Would it be so crazy if I did have plans? Plans that involved something other than fixing a computer or playing hot potato with a thermite grenade?
(俺に予定があったら、そんなにおかしいか?パソコン修理とか、焼夷手榴弾でホットポテトする以外の予定がさ)

Casey: Yes.
(ああ、おかしいな)

Chuck Season2 Episode12(Chuck Versus the Third Dimension)

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シーン解説と心理考察

チャックの軽口の裏に、スパイ生活への鬱憤がにじむ場面です。この日の冒頭、彼は爆発寸前の手榴弾を仲間と投げ合う騒動を経験しており、その命がけの一日を「ホットポテト遊び」になぞらえています。

深刻な状況をあえてユーモアで包むのは、チャックなりの心の守り方だと読み取れます。普通の生活を奪われ、危険と隣り合わせの毎日を送る不満を、正面から訴えるのではなく皮肉に変換しているのです。そこへケイシーが一言「Yes」とだけ返す——この素っ気なさが、チャックの嘆きをやんわり受け流し、二人の凸凹なコンビ感を会話の温度に重ねています。笑いを誘いながら、チャックの抱える疲れもそっと伝わってくる場面です。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

焼きたてアツアツのジャガイモを素手で持たされたら——「熱い!」と叫んで、思わず隣の人へポイッと放り投げる姿を思い浮かべてみてください。受け取った人もまた次へ。誰も持っていたくないから、ぐるぐる回り続けます。

この子どもの遊びの光景が、そのまま「厄介ごとの押し付け合い」になります。チャックが、爆発寸前の手榴弾を仲間と投げ合った騒動を「ホットポテト遊び」と皮肉るシーンと結びつければ、「危険で厄介なものを、誰も持ちたがらず回す」イメージが鮮明に焼きつきます。

例文で覚える「play hot potato」

職場のたらい回しから、責任逃れへのいら立ちまで、幅広く使えるのが play hot potato です。3つの場面で感覚をつかんでみましょう。

The departments kept playing hot potato with the complaint instead of solving it.
(各部署は苦情を解決せず、たらい回しにし続けた)
組織内の責任の押し付け合いを表す、典型的なビジネスの使い方です。問題が宙に浮いたまま回り続ける様子が伝わります。

Immigration is often treated as a political hot potato.
(移民問題は、しばしば政治的に扱いに困る難題とされる)
動詞句ではなく、a hot potato を名詞として使った関連用法です。「誰もが慎重になる、触れば火傷しそうな問題」そのものを指します。

A: Did anyone agree to organize the event?
B: No, everyone’s just playing hot potato with it.
(A:誰かイベントの幹事、引き受けた?)
(B:いや、みんな押し付け合ってるだけだよ。)
カジュアルな会話で、面倒な役回りを避け合う状況を表した例です。「誰も引き受けない」という呆れが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

pass the buck
(責任を転嫁する、人になすりつける)
「責任」を他人へ押し付ける点に特化した表現です。play hot potato が複数人での「回し合い」なら、pass the buck は一方向の責任転嫁を指すことが多いです。

a hot potato
(扱いに困る難題、厄介なネタ)
同じ語源の名詞形です。押し付け合う「動作」ではなく、誰も触りたがらない「問題そのもの」を指します。

shift the responsibility
(責任を移す、転嫁する)
中立的でフォーマルな直接表現です。比喩のユーモアはなく、責任の所在を移す行為を客観的に述べたいときに使います。

Note|子どもの遊び「ホットポテト」が比喩になるまで

play hot potato の背景には、英語圏で古くから親しまれてきた子どもの遊びがあります。

hot potato は、熱いジャガイモ(実際には代わりの品を使うことも多い)を、音楽が鳴っている間にぐるぐると手渡しで回し、音楽が止まった瞬間に持っていた人が負け、という遊びです。火傷しそうな熱いものだから、誰もが自分の手元に置きたくない。だからこそ、できるだけ早く隣へ手放そうとする——この「持っていたくない・すぐ手放したい」という遊びの本質が、そのまま比喩へと広がりました。19世紀から20世紀にかけて、英語ではこの遊びのイメージを使って、「誰も引き受けたがらない厄介な問題や責任」を表すようになります。political hot potato(政治的難題)のような言い回しが定着したのも、この発想の延長です。遊びの中の「熱くて持てない」感覚が、現実の「厄介で抱えたくない」問題に重ねられているわけです。

この成り立ちを知っておくと、play hot potato が単なる「やり取り」ではなく、「誰も持ちたがらないものを押し付け合う」という、ひりひりした空気を含んでいることが腑に落ちます。

回り続ける熱いジャガイモのイメージごと、覚えておきたい表現です。

まとめ|チャックの皮肉から学ぶ「押し付け合い」の表現

play hot potato は、誰も引き受けたくない厄介な問題や責任を、互いに押し付け合う様子を表す表現です。

職場でのたらい回しや、面倒な役回りの避け合いなど、身近な場面で活躍します。動詞句で「押し付け合う動作」を、a hot potato という名詞形で「触りたくない難題そのもの」を——と使い分けられると、表現の幅がぐっと広がります。

爆発寸前の手榴弾を投げ合う日々を「ホットポテト遊び」と皮肉るチャックの軽口を思い出しながら、会話のレパートリーに加えてみてください。

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