海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
まだ表沙汰にしたくないことを、信頼できる相手にだけそっと打ち明けて、「これ、内緒にしといてね」と念を押す——そんな場面、ありますよね。
そんなときにぴったりの「keep on the down-low」を、『CHUCK』シーズン2第21話、チャックが自分の正体をデヴォンに打ち明けて口止めするシーンから、一緒に見ていきましょう。
「keep on the down-low」の意味とニュアンス
keep on the down-low
意味:(情報などを)内緒にしておく、表沙汰にせずこっそり伏せておく
情報や事柄を公にせず、目立たないようにこっそり秘密にしておくことを表すスラングです。しばしば down-low は D.L. と略されます。
down-low は「目立たない低い位置」のイメージで、そこに情報を置いておく、つまり表に出さず伏せておく、という発想です。深刻な国家機密のような重さよりも、友人同士の「ここだけの話」といったカジュアルな口止めに使われることが多い表現です。keep that on the down-low、keep it on the D.L. のような形で、「それは内緒にしといて」と念を押す場面でよく登場します。くだけた口語なので、フォーマルな文書ではまず使われません。
【ここがポイント!】
- 「keep on the down-low」の核は、頭を低くして目立たないようにするイメージ
- 深刻な機密より、「ここだけの話」のカジュアルな口止めに使われる
- D.L. と略されることが多い、くだけた口語スラングだと押さえるのがコツ
『CHUCK』S02E21のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
長く隠してきた「自分は CIA のアセットだ」という秘密を、チャックはついに義兄候補のデヴォンに打ち明けます。驚きつつも全面協力を誓うデヴォンに、チャックは姉エリーへの対応という”任務”を託し、最後に軽く釘を刺します。
Devon: You’re a spy, Chuck?
(お前、スパイなのか、チャック?)Chuck: Yeah, more or less, yeah. I need you to go home and handle Ellie. That is your mission.
(うん、まあだいたい、そうだよ。家に帰ってエリーをうまく対応してほしい。それが君のミッションだ)Devon: I got your back, bro. A spy!
(任せろ、相棒。スパイか!)Chuck: Keep that on the D. L.
(このことは内緒にしといてね)Chuck Season2 Episode21(Chuck Versus the Colonel)
シーン解説と心理考察
チャックの「keep that on the D.L.」は、打ち明けたばかりの秘密を「これ以上は広げず、伏せておいて」と念を押す一言として響きます。深刻な口止めというより、浮かれるデヴォンに軽く釘を刺すカジュアルな調子がにじむ場面です。
スパイの正体という重大な秘密を明かしながら、その締めくくりにスラングの D.L. を選ぶところに、チャックらしいくだけた人柄が表れています。緊張すべき告白の場面に、どこか肩の力の抜けた空気が漂うのが見どころです。秘密の重さと言葉の軽さのギャップが、シリーズらしいユーモアとして響きます。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
人混みの中で、頭を低くして(low)身をかがめ、目立たないようにそっと動く——その「低く構えて見つからないようにする」姿が down-low の核です。情報をその「低い位置」に置いておく、つまり表に出さず伏せておくのが、keep on the down-low です。
チャックは、スパイの正体という大きな秘密を、浮かれるデヴォンに「低く保っといて」と頼みます。声をひそめて「ここだけの話」と耳打ちする仕草と結びつけてイメージすると、D.L. という略語ごと、記憶に残ります。
例文で覚える「keep on the down-low」
公表前の口止めから、内輪の秘密まで使えます。3つの場面で感覚をつかみましょう。
Let’s keep this on the down-low until it’s official.
(正式発表まで、これは内緒にしておこう。)
まだ確定していない計画を伏せておきたい場面です。「公になる前は伏せる」という、典型的な使い方です。
They kept their relationship on the down-low for months.
(二人は何ヶ月も、付き合っていることを伏せていた。)
秘密の交際を語る場面です。継続的に「表に出さず伏せていた」状態を描く使い方です。
A: I heard you’re planning a surprise for Mom?
B: Yeah, but keep it on the D.L. — she can’t find out.
(A:お母さんにサプライズを計画してるんだって?)
(B:うん、でも内緒にしといてね。バレちゃダメだから。)
家族へのサプライズを共有する会話です。今回のチャックの使い方に近い、身近で軽い口止めの用法です。
あわせて覚えたい関連表現
keep it under wraps
(極秘にしておく、包み隠しておく)
under wraps は「布で覆って隠す」イメージで、公式な機密や未発表の製品など、ややしっかりした秘匿に使われます。on the down-low の方が、よりカジュアルで口語的な響きです。
keep it between us
(ここだけの話にしておく、二人だけの秘密に)
between us は「共有する相手の範囲」を限定する言い方です。on the down-low は「目立たせず伏せる」という秘匿の仕方に焦点がある、という違いがあります。
keep quiet about
(〜について黙っておく)
keep quiet about はストレートに「口外しない」という表現です。on the down-low はスラング的で、「こっそり・控えめに」という色合いが加わる点が違います。
Note|スラング D.L. が持つくだけた響き
keep on the down-low は、同じ「秘密にする」を表す表現の中でも、はっきりとカジュアルな側に立つスラングです。どんな場面で生きて、どんな場面では浮いてしまうのか——使い分けの感覚を押さえておくと、ぐっと使いやすくなります。
このフレーズが最も自然なのは、友人同士の「ここだけの話」のような、打ち解けた場面です。たとえば「実は転職を考えてるんだけど、まだ D.L. で」と同僚に耳打ちするような状況にぴたりとはまります。一方で、契約書やプレスリリースのようなフォーマルな文書で on the down-low を使うことは、まずありません。そうした場では keep it confidential(機密扱いにする)や、do not disclose(開示しないこと)といった、硬く改まった表現が選ばれます。同じ「内緒にして」でも、down-low には軽く打ち解けた空気が伴い、confidential には事務的でかっちりした響きがあります。この温度差を意識すると、「相手や場面に合わせてどちらを選ぶか」が見えてきます。くだけた相手にはスラングで親しみを、改まった場には硬い語で礼儀を——というわけです。
今回のシーンでチャックが confidential ではなく D.L. を選んだことには、意味があります。スパイの正体という重大な秘密を、あえて軽い口調で伝えることで、デヴォンとの距離の近さと、チャックの飄々とした人柄がにじみます。もし keep this confidential と言っていたら、この場面のくだけた味わいは消えてしまうでしょう。
言葉のフォーマル度ひとつで、伝わる関係性まで変わってくるのが面白いところです。
まとめ|こっそり伏せておく、くだけた一言
keep on the down-low は、情報を表沙汰にせず、目立たないようにこっそり伏せておくことを表すスラングです。under wraps のような公式な秘匿とは違い、友人同士の「ここだけの話」にこそ似合う、くだけた口語表現です。
この表現を知っていると、海外ドラマで交わされる軽い口止めのやり取りが、ぐっと自然に聞こえてきます。D.L. という略語の感覚ごと受け取れると、登場人物どうしの距離の近さまで伝わってきます。
打ち解けた相手に「ここだけの話」とそっと添えたいとき、その軽やかさにそえる一言として、表現の引き出しに加えてみてくださいね。
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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


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