海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
長いあいだモヤモヤしていた悩みの原因が、ある日ふと「そういうことか」と腑に落ちた経験はありませんか。
そんな「考え抜いてやっと答えにたどり着いた」瞬間にぴったりの「figure out」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン4第7話の冒頭、レナードが自分の恋愛がうまくいかない原因をついに突き止めたと語り出すカフェテリアのシーンから、一緒に見ていきましょう。
「figure out」の意味とニュアンス
figure out
意味:(考えたり調べたりして)理解する、解明する、答えを出す
figure out は、ただ「知っている(know)」のとは違い、頭を使って考え、観察し、試行錯誤した末に「わかる」ことを表す句動詞です。問題の原因を突き止める、機械の操作方法を理解する、相手の本心を読み取る——対象は物事から人の気持ちまで幅広く、いずれにも「自分なりに筋道を立てて答えにたどり着いた」という達成感がにじみます。
figure には「数字」「図形」「姿」という意味があり、そこに out(外に取り出す)が加わることで、頭の中でバラバラだったものを並べ直し、ひとつの形として取り出す——つまり「理解する」という発想につながったとされます。work out(解決する)や sort out(整理して片づける)など、out が付く句動詞に共通する「最終的に答え・解決にたどり着く」語感とあわせて押さえておくと、意味がつかみやすくなります。
【ここがポイント!】
- figure out の核は、考え抜いた末に答えを「取り出す」イメージ
- know(知っている)と違い、解明にいたるプロセスそのものを含む一言
- 物事の原因から人の本心まで、対象を選ばず使える便利な句動詞
『ビッグバン★セオリー』S04E07のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
舞台は大学のカフェテリア。レナードが、自分が女性とうまくいかない原因がついに分かった、と真剣な顔で切り出します。ところが隣のシェルドンはまるで興味がなく、いきなりカピバラの豆知識をぶつけて話題を変えようとします。レナードの「やっと figure out した」という手応えが、最初のひと言にぎゅっと詰まっています。
Leonard: No, seriously, I think I’ve finally figured out my problem with women.
(いや、まじめな話だよ。女性に対する自分の問題が、やっとわかった気がするんだ)Sheldon: The capybara is the largest member of the rodent family.
(カピバラは、齧歯類の中でいちばん大きな動物だ)Leonard: What does that have to do with me and women?
(それが、僕と女性に何の関係があるのさ?)The Big Bang Theory Season4 Episode7(The Apology Insufficiency)
シーン解説と心理考察
レナードの finally figured out には、長く抱えていた悩みをようやく自分で分析しきった、という達成感がこもっています。一方シェルドンは他人の恋愛話そのものに価値を見いださず、自分の関心事であるカピバラへ強引に話を引き寄せようとします。レナードが「それが何の関係が?」と問い返すと、シェルドンは悪びれもせず「話題転換の必死の試みだ」と認める——このすれ違いが、二人の関係性をよく表していると言えます。せっかく figure out した手応えを、隣の親友にあっさり流される。その温度差そのものが、このシーンの見どころです。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
figure out は、机の上に散らばったパズルのピースを一枚ずつ並べ、最後に全体の絵がパッと見えてくる——そんな映像で覚えると定着しやすい表現です。figure(ピースや数字)を out(外に並べて取り出す)ことで、ようやく答えが姿を現す。レナードが、恋愛の失敗という散らばったピースを並べ終えて「やっと figured out した」と得意げに語る冒頭の姿を思い浮かべれば、「考え抜いて答えにたどり着く」という核心が、シーンごと記憶に残ります。
例文で覚える「figure out」
figure out は how や why といった疑問詞を後ろに続けたり、figure it out のように代名詞をはさんだりと、形を変えて幅広く使えます。3つの例文で、その使い勝手を見ていきましょう。
It took me a while, but I finally figured out how the new coffee machine works.
(少し時間はかかったけど、新しいコーヒーマシンの使い方がやっと分かった)
職場に新しい機器が入って、あれこれ試した末にようやく使いこなせたときの一言です。figure out how 〜 で「〜のやり方を理解する」という最頻出パターンになります。
We still haven’t figured out why the sales dropped last quarter.
(前の四半期に売上が落ちた理由が、まだ解明できていない)
会議で原因分析の進捗を報告するような場面で使えます。figure out why 〜 と否定形を組み合わせると、「まだ答えが出ていない」というビジネス頻出の言い回しになります。
A: I can’t figure her out. One minute she’s friendly, the next she’s cold.
B: Maybe she’s just having a rough week.
(A:彼女のことがどうも読めないんだ。さっきまで親しげだったのに、次は冷たくて)
(B:ただ調子の悪い一週間ってだけかもよ)
人間関係で相手の言動が理解できないときの会話です。figure +人+ out で「人の本心を読み解く」となり、ここでは「読み切れない」もどかしさを表しています。
あわせて覚えたい関連表現
work out
(解決する、うまくいく、算出する)
figure out が「理解・解明」に重心があるのに対し、work out は「努力して解決する」「最終的にうまく運ぶ」という結果寄りの表現です。It worked out. なら事態の好転そのものを指します。
make sense of
(〜を理解する、筋道立てて解釈する)
混乱した情報を「意味の通るものとして理解する」点を強調します。figure out よりも「ようやく腑に落ちた」という納得のニュアンスが前面に出ます。
get to the bottom of
(〜の真相を突き止める)
figure out よりも「隠れた原因・真相」を追究する深掘り感が強く、調査やトラブル解決の文脈でよく使われます。
Note|figure の「数字・図形」から「理解する」へ
figure out が「理解する」を意味すると知ると、なぜ figure(数字・図形)に out が付くと「わかる」になるのか、少し不思議に感じるかもしれません。
figure はラテン語の figura(形・姿)に由来するとされ、英語では「数字」「図」「人の姿」と多くの意味に枝分かれしてきました。そこに「外へ/明らかに」の方向を加える out が結びつくと、頭の中にある不明瞭なものを「形にして外に取り出す」という発想が生まれます。これがやがて「考えて答えを出す=理解する」という用法に定着したと考えられています。同じく out が付く work out(解決する)、sort out(整理する)、make out(なんとか見分ける)にも、「最終的に形・答え・解決にたどり着く」という共通の語感が流れているのが見てとれます。out 一語が「もやもやした状態を、はっきりした結果へ引き出す」役割を担っているわけです。
この成り立ちを知ると、レナードの figured out が単なる「分かった」ではなく、散らばった考えを並べ直して答えを取り出した、という重みのある一言だと感じられます。
頭の中のピースが、ひとつの形になる瞬間の言葉です。
まとめ|レナードの「やっと分かった」から学ぶこと
figure out は、知識として「知っている」状態ではなく、考え、観察し、試した末にようやく答えにたどり着く——そのプロセスごと表す句動詞です。
この一言が使えるようになると、「分かった」を伝えるときに、ただの結果報告ではなく「自分なりに考え抜いた末に」というニュアンスまで乗せられるようになります。原因の解明、操作の習得、相手の本心の理解と、活躍する場面はとても広いはずです。
レナードのように、長年の悩みをようやく分析しきったあの手応えを思い出しながら、「やっと figure out できた」と言いたい場面を思い浮かべて、表現の引き出しに加えてみてください。


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