「go belly up」の意味と使い方|『CHUCK』S05E03で学ぶ英会話

「go belly up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

資金繰りが行き詰まったり、事業が立ち行かなくなったり——「このままだと会社が潰れてしまう」という切迫した状況は、ビジネスの世界では決して他人事ではありません。

そんなときにぴたりとはまる「go belly up」を、スパイコメディ『CHUCK』シーズン5第3話の後半、チャックがライバル企業への潜入作戦の目的を仲間に確認するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「go belly up」の意味とニュアンス

go belly up
意味:(会社・事業が)倒産する、破綻する、立ち行かなくなる

belly は「腹」、belly up で「腹を上にして」という意味です。死んだ魚が腹を上に向けて水面に浮かぶ——あの像から、「事業が息絶える=倒産する」ことを表すようになったとされています。単に fail(失敗する)と言うより、「もう動かない・完全に終わった」という、生き物が息絶えたような生々しいイメージが加わります。会社や事業、計画などが立ち行かなくなって破綻する場面で広く使われる、ややくだけた口語表現です。深刻な倒産にも、「この計画、もうダメかも」と軽くぼやく場面にも使えます。

【ここがポイント!】

  • 死んだ魚が腹(belly)を上に浮かぶ像から来た「倒産する」表現
  • 単なる fail より、「息絶えて完全に終わった」という生々しさが出る
  • 深刻な倒産にも、「もうダメかも」と軽くぼやく場面にも使える口語

『CHUCK』S05E03のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

親友モーガンに寝返られ、ライバル企業バーバンスキー・コープに任務を横取りされたチャックたち。彼らは奪い返すべく、敵地への潜入を決意します。これは私怨ではなく会社の存亡がかかった任務だと、チャックが仲間に念を押す場面です。

Chuck: If we don’t get the bounty on Zorn, Carmichael Industries goes belly up.
(ゾーンの懸賞金を取れなかったら、カーマイケル・インダストリーズは倒産だ。)

Casey: And if we don’t stop Zorn from posting those files, no telling how many agents are going to get burned.
(それに、ゾーンにあのファイルを公開されたら、何人のエージェントの身元がバレるか分からんぞ。)

Chuck Season5 Episode3 (Chuck Versus the Frosted Tips)

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シーン解説と心理考察

私的な報復心を抑え、あくまで「会社の存続がかかっている」と任務を正当化しようとするチャックの姿が表れています。go belly up という切迫した言い回しが、駆け出しの会社カーマイケル・インダストリーズが抱える経営の危うさを、生々しく浮かび上がらせています。仲間を引き抜かれた悔しさをのみ込み、冷静に「これはビジネスだ」と言い聞かせるチャック——その裏で、ケイシーが任務の別の重みを付け加えることで、彼らの戦いが私怨だけでないことが示される場面です。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

go belly up は、水槽の中で力尽きた魚が、ぷかりと腹を上にして浮かぶ——あの光景を思い浮かべると覚えやすい表現です。腹(belly)を上(up)に向けて浮かぶのは、生き物が息絶えたしるし。それを会社や事業に重ねれば、「経営が息絶える=倒産する」とすっとつながります。チャックが「会社は倒産だ」と危機感を口にするこの場面に、腹を見せて浮かぶ魚のイメージを重ねてみましょう。belly up という具体的な絵が、そのまま「破綻」の意味を運んできてくれます。

例文で覚える「go belly up」

go belly up は、会社や事業、計画が「破綻する」場面で幅広く使えます。場面を変えた3つの例文で、その使い勝手を確かめてみましょう。

The restaurant went belly up after just one year.
(そのレストランは、わずか1年で潰れてしまった。)
事業の倒産を語る、もっとも基本の形です。過去形で「あっけなく破綻した」という結末を描けます。

If sales don’t improve, the whole company could go belly up.
(売上が上向かなければ、会社全体が倒産しかねない。)
経営危機の可能性を語る場面です。could を添えて「潰れる恐れがある」という警告のニュアンスが出ます。

A: How’s your startup doing these days?
B: Honestly? It nearly went belly up last month.
(A:最近スタートアップの調子はどう?)
(B:正直に言うと? 先月、あやうく倒産しかけたよ。)
近況を打ち明ける会話です。nearly を添えると、「危うく破綻するところだった」という際どさを伝えられます。

あわせて覚えたい関連表現

go under
(沈む、倒産する)
船が沈むイメージの表現です。go belly up が「腹を上に浮かぶ魚」の像なのに対し、こちらは「水面下に沈む」という角度から破綻を表します。どちらも口語で使えますが、go under のほうがやや中立的です。

go bankrupt
(破産する)
法的な「破産」を指すかたい表現です。go belly up がくだけた口語なのに対し、こちらは正式な倒産手続きを含意し、報道や書面にもなじみます。

fold
(畳む、廃業する)
トランプを伏せて降りる動作から来た表現です。go belly up が「息絶える」生々しさを持つのに対し、こちらは「事業を畳む」という淡々とした撤退のニュアンスがあります。

Note|腹を上に浮かぶ魚から生まれた go belly up

go belly up の belly up(腹を上に)は、なぜ「倒産する」の意味を持つのでしょうか。その手がかりは、この表現の視覚的な成り立ちにあります。

もともとは、死んだ魚が腹(belly)を上に向けて水面に浮かぶ様子を指していたとされています。生きている魚は背を上にして泳ぎますが、息絶えると浮力のバランスが崩れ、腹を上にしてぷかりと浮かびます。つまり belly up は、生き物が「完全に息絶えた」ことを一目で示す像なのです。この「生命が尽きた」というイメージが、やがて事業や会社に重ねられました。活動を止め、二度と動かなくなった企業を、腹を見せて浮かぶ魚になぞらえたわけです。単に「失敗した」でも「終わった」でもなく、「息の根が止まった」という生々しさが、この表現の持ち味になっています。

面白いのは、go belly up が魚に限らず、亀やカブトムシなど「ひっくり返ると起き上がれない生き物」全般のイメージとも重なる点です。腹を上にした状態は、生き物にとって最も無力な姿勢であり、そこから「もう立ち直れない・終わった」という含みが強まったとも考えられます。事業の破綻を語るのに、これほど視覚的で分かりやすい比喩もそうありません。

こう見ると、go belly up の一語一語に、水面に浮かぶ魚の生々しい像が畳み込まれているのがわかります。

腹を見せて浮かぶ一匹の魚に、事業の終わりが映し出されているのですね。

まとめ|チャックの危機感から学ぶ「倒産する」の一言

go belly up は、死んだ魚が腹を上に浮かぶ像から、「(会社・事業が)倒産する・破綻する」を表す表現でした。単なる fail より、「息絶えて完全に終わった」という生々しさが際立ちます。

深刻な経営危機を語る場面にも、「この計画、もうダメかも」と軽くぼやく場面にも使え、破綻の切迫感をまとめて伝えられます。

チャックが会社の存亡を懸けて口にしたこの表現を、あなたの表現の引き出しに加えてみてください。

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