海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
街でばったり知り合いに会ったり、初対面の相手と好きなものが一致したり——「え、こんな偶然ある?」と思わず口をついて出る瞬間は、誰にでもあるはずです。
そんなときにぴったりの「what are the chances」を、スパイコメディ『CHUCK』シーズン5第3話の冒頭、ケイシーがライバル企業の女社長バーバンスキーに“偶然”を装って近づくシーンから、一緒に見ていきましょう。
「what are the chances」の意味とニュアンス
what are the chances
意味:こんな偶然ある?、奇遇だね
直訳すると「その確率はどれくらい?」ですが、実際には答えを求める質問ではなく、「こんなことが起きる確率なんてめったにない=すごい偶然だ」と驚きを表す反語的な言い回しです。思いがけない一致や巡り合わせに出くわしたとき、「まさかこんなことって」と軽く声をあげる感覚で使われます。純粋に嬉しい驚きにも、逆に「そんな都合のいい偶然、あるわけない」と皮肉っぽく突っ込む場面にも使える、幅の広い会話表現です。What are the chances of that? のように of を続けて「何の確率か」を示すこともできます。
【ここがポイント!】
- 直訳「その確率は?」から転じた、「こんな偶然ある?」という反語表現が核
- 嬉しい偶然にも、「そんな都合よく」という皮肉にも転ぶ幅広さ
- 答えを求める質問ではなく、驚きのリアクションとして使うのがコツ
『CHUCK』S05E03のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ライバル企業バーバンスキー・コープに顧客を奪われたチャックたちは、女社長バーバンスキーに接触しようと画策します。サラの指示のもと、ケイシーが街角で“たまたま出くわした”ふうを装って彼女に声をかけます。硬派なケイシーが柄にもなくナンパめいた小芝居を打つ、その棒読みぶりが笑いどころの場面です。
Verbanski: Cerulean– that… that is my favorite restaurant.
(セルリアン……そこ、私のお気に入りのお店なの。)Casey: What are the chances?
(こんな偶然あるか?)Chuck Season5 Episode3 (Chuck Versus the Frosted Tips)
シーン解説と心理考察
本当はサラから事前に店の情報を仕込まれているのに、「こんな偶然ある?」ととぼけてみせるケイシーのぎこちなさが表れています。感情を表に出さないプロの軍人が、慣れない“偶然の演出”に挑む珍しい姿で、その棒読みぶりが場面の可笑しみを生んでいます。what are the chances という何気ない一言が、彼の不器用な小芝居を象徴する決め台詞として機能しています。任務でありながら、どこか初々しさすら漂う一場面と言えます。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
what are the chances は、宝くじに当たるような「めったにない確率」を思い浮かべると覚えやすい表現です。「その確率、どれくらい?」と問いかける形をとりながら、本音は「そんな確率、限りなくゼロに近いよね=すごい偶然だ」。ケイシーが「こんな偶然あるか?」ととぼけるこの場面に、当選確率の低い宝くじのイメージを重ねてみましょう。低すぎる確率をあえて口にすることで、驚きや(この場合は)白々しさが立ち上がる——その反語の仕組みが、体に残ります。
例文で覚える「what are the chances」
what are the chances は、思いがけない偶然に驚く場面でも、「そんな都合よく」と皮肉る場面でも使えます。場面を変えた3つの例文で、その使い勝手を確かめてみましょう。
We ended up on the same flight—what are the chances?
(同じ便に乗り合わせるなんて、こんな偶然ある?)
思いがけない巡り合わせに驚く場面です。純粋な「奇遇だね」という嬉しい驚きが出ます。
What are the chances he actually shows up on time?
(あいつが時間どおりに来る確率なんて、どれだけあると思う?)
相手の行動を疑う場面です。「まずないだろう」という皮肉っぽい含みで使えます。
A: I ran into my old teacher at the airport in Rome.
B: No way! What are the chances of that?
(A:ローマの空港で昔の先生にばったり会ったんだ。)
(B:まさか! そんな偶然、ある?)
友人の話に驚いて返す会話です。of that を添えて「その偶然」と受けると、リアクションが自然になります。
あわせて覚えたい関連表現
small world
(世間は狭いね)
思いがけないつながりが判明したときの定番表現です。what are the chances が確率の低さに驚くのに対し、こちらは「世界は意外と狭い」という角度から偶然を語ります。
fancy meeting you here
(こんなところで会うなんて)
ばったり出会った相手への、少しおどけたあいさつです。what are the chances より出会いそのものに焦点があり、軽い社交表現として使われます。
go figure
(不思議なものだね)
予想外の結果に軽く驚く言い方です。what are the chances が偶然の巡り合わせに使われるのに対し、こちらは「理屈じゃ説明できない」というニュアンスで幅広く使えます。
Note|what are the chances / small world / fancy meeting you here の使い分け
「奇遇だね」と言いたいとき、英語にはいくつもの言い回しがあります。what are the chances もそのひとつですが、似た表現と並べてみると、それぞれ光を当てている場所が少しずつ違うことが見えてきます。
まず what are the chances は、「確率」に焦点を当てた表現です。「その確率はどれくらい?」と問う形をとりながら、実際には「こんな偶然、起こるはずがないほど珍しい」という驚きを伝えます。small world は視点が「世間の狭さ」に移ります。思いがけないところで知り合い同士のつながりが判明したとき、「世界は意外と狭いね」と巡り合わせの妙を語る表現です。fancy meeting you here はさらに別の角度で、「出会いの場面そのもの」に焦点があります。予期しない場所で誰かとばったり会ったとき、少しおどけて声をかける社交的な一言です。同じ「奇遇だね」でも、確率・世間の狭さ・出会いのどれを面白がっているかで、選ぶ言葉が変わってくるわけです。
ケイシーのセリフに戻ると、「こんな偶然あるか?」は、本当は仕込んだ出会いを、さも低い確率の巡り合わせのように見せる言い回しでした。small world でも fancy meeting you here でもなく what are the chances を選ぶことで、「これはただの偶然だ」ととぼける白々しさが、かえって際立っています。
言葉の焦点が違えば、伝わる手触りも変わってきます。
まとめ|ケイシーのとぼけ顔から学ぶ「奇遇だね」の一言
what are the chances は、「その確率はどれくらい?」という問いの形から、「こんな偶然ある?」という驚きを表す表現でした。嬉しい巡り合わせにも、「そんな都合よく」という皮肉にも使える幅の広さが持ち味です。
思いがけない再会、意外な一致、都合のよすぎる展開——そうした「まさか」の瞬間に、この一言があると、驚きや軽い突っ込みを気の利いた形で添えられます。
潜入中のケイシーがとぼけ顔で放ったこの表現を、あなたの会話のレパートリーに加えてみてください。
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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


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