「early days」の意味と使い方|『メンタリスト』S01E04で学ぶ英会話

「early days」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

始めたばかりの習い事や、動き出したばかりの企画について、「まだ成果が出ていないね」と早々に評価されてしまう。そんな場面で、焦らずに返せる一言があると心強いものです。

そこで役立つのが「early days」です。『メンタリスト』シーズン1第4話の序盤、追悼式の会場で賭けに出たジェーンが、同僚のリグスビーから勝ち誇られる場面に登場します。どのように使われているのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「early days」の意味とニュアンス

early days
意味:まだ始まったばかりだ、判断するには早い

It’s early days (yet). の形が基本で、物事がまだ初期の段階にあり、成否を見極めるには時期尚早だと伝える表現です。劇中のように Early days. とだけ言い切ると、「まだこれからだ」という含みのある切り返しになります。

この表現が使われるのは、たいてい思わしくない状況を指摘された直後です。だからこそ、単なる時間の説明にとどまらず、これから伸びるはずだという期待や、余裕、ときには強がりの色を帯びます。反論として使われることが多いのは、そのためです。

もともとはイギリス英語で日常的に使われてきた言い方とされ、アメリカ英語でも問題なく通じます。硬い場面から気軽な会話まで幅広く使え、It’s early days, but … と続けて、「まだ初期段階ですが」と前置きしてから報告に入る形もよく見られます。主語を立てずに状況そのものを述べられるため、言い訳めいた響きになりにくいのも特徴です。

【ここがポイント!】

  • 核は「長いレースのまだ1キロ地点にいる」という時間の感覚
  • 悪い評価を下されたときの切り返しとして出てくることが多い一言
  • It’s early days, but … と前置きにすると、報告の場でも角が立ちにくい

『メンタリスト』S01E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

前の場面で「口説きには基本の原則がある」と語ったジェーンは、その証明として、この場にいる女性なら誰でも口説けると100ドルを賭けます。リグスビーが指名したのは、被害者の未亡人。ジェーンは追悼式の会場で彼女に近づきますが、同席していた弁護士と警備員に阻まれ、あっさり会場から追い出されてしまいます。傍目には完全な失敗です。勝ち誇るリグスビーに、ジェーンが返したのがこの一言でした。

Rigsby: Looks like you owe me 100 bucks.
(100ドルはこっちのもんだな)

Jane: Early days, Rigsby. Early days.
(まだ始まったばかりだよ、リグスビー。まだこれからさ)

The Mentalist Season1 Episode4(Ladies in Red)

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シーン解説と心理考察

追い出されたばかりの人物が返す言葉としては、驚くほど落ち着いています。言い訳もせず、悔しがりもせず、ただ「まだ始まったばかりだ」とだけ返す。この温度差が会話の温度を変えています。

同じ言葉を二度繰り返しているところにも注目したいところです。一度目は賭けの話として、二度目はもう少し広い何かを指しているように響きます。実際、この接触にジェーンが別の狙いを持っていたことは、物語が進むにつれて少しずつ見えてきます。負け惜しみに見えた一言が、後から意味を変える構造になっているわけです。

対するリグスビーは、勝ちを確信して100ドルを数えています。二人が同じ出来事をまったく違う時間軸で眺めているという空気があります。目の前の一勝負を見ているリグスビーと、その先まで見ているジェーン。短いやり取りの中に、この二人の距離がそのまま表れています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

フルマラソンのスタート直後、まだ1キロも進んでいない地点を思い浮かべてみましょう。先頭集団から少し離れた選手に向かって、沿道から「もう終わりだな」と声が飛びます。それでも選手は表情を変えません。42キロのうちの、まだ1キロなのですから。

early days は、この「まだ1キロ地点」の感覚です。劇中のジェーンも、賭けに負けたと言われたその瞬間に、自分はまだスタートラインを出たばかりだと言い返しました。長いレースの序盤にいる選手の落ち着いた横顔を思い描いておくと、「判断するには早すぎる」という核が残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「early days」

この表現は、成果を急かされた場面や、性急な評価をたしなめる場面で活躍します。三つの例文で、その幅を見ていきましょう。

It’s early days, but the response has been encouraging.
(まだ始まったばかりですが、反応は上々です)
新しいサービスの初期報告で使う場面です。but でつなぐことで、期待を持たせつつ結論は保留するという、報告の定番の形が作れます。

We can’t judge the results yet. It’s still early days.
(まだ結果は判断できません。依然として初期段階です)
効果測定を求められた場面です。still を挟むと「まだその段階を抜けていない」という含みが強まり、少し硬い場でも使えます。

A: Your new plant isn’t growing much, is it?
B: Early days. Give it a month.
(A:新しい植物、あんまり育ってないね。)
(B:まだこれからだよ。1か月待って。)
趣味の成果を軽くつつかれた会話です。劇中と同じ単独の形で、気負わない返しとして機能しています。

あわせて覚えたい関連表現

It’s too soon to tell
(判断するにはまだ早い)
判断できないという不確実性そのものに焦点があります。early days が「時間が経てば伸びる」という前向きな含みを持ちやすいのに対し、こちらはより中立的です。

The jury is still out
(まだ結論は出ていない)
陪審が評議中という法廷の比喩から生まれた言い方で、賛否が分かれて決着していない状態を指します。時間が解決するという期待は含みません。

Just getting started
(まだ始めたばかりだ)
主語が人になり、自分の行動の開始を強調します。early days は状況の段階を客観的に述べる言い方で、主語を立てずに使える点が違います。

Note|イギリス英語の香りが残る言い回し

同じ意味を伝える表現でも、大西洋のどちら側で育ったかによって、選ばれやすさが変わることがあります。early days はその一例として知られています。

It’s early days. は、イギリスの日常会話で特によく使われる言い回しとされています。天気の話と同じくらい自然に、仕事でも家庭でも顔を出す表現です。一方アメリカ英語では、同じ状況で It’s too early to tell. や It’s still early. のほうが選ばれやすいと言われます。early days が通じないわけではなく、むしろニュース記事やビジネスの場では米国でも普通に見かけますが、日常会話での出現頻度には差があるようです。名詞の複数形をそのまま一言の定型句として投げる形が、やや英国的な簡潔さを感じさせるのかもしれません。

ここでジェーンというキャラクターを思い出すと、この選択が興味深く見えてきます。彼は洗練された語彙を好み、遠回しな言い方や凝った比喩を多用する人物です。慌てて言い訳するのではなく、名詞二語だけを二度繰り返して場を収める——その簡潔さが、彼の話し方の特徴とぴたりと重なっています。

たった二語の選び方に、話し手の人物像がにじむことがあります。

まとめ|追い出された直後の「まだこれから」

early days は、物事がまだ初期の段階にあり、成否を見極めるには早すぎると伝える表現でした。悪い評価を下された直後の切り返しとして使われることが多く、そこに期待や余裕の色が加わります。

始めたばかりの企画、動き出したばかりの関係、まだ形になっていない努力。そうしたものを性急に評価されたとき、この一言があれば、言い訳がましくならずに「判断はもう少し先で」と伝えられます。

会場から追い出された直後に、表情ひとつ変えずにこう返したジェーン。あの落ち着きごと、表現のレパートリーに加えてみてください。

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