海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
街中で偶然、昔の恋人や恩師に出くわした時。気まずい沈黙を破るのに、あなたならどんな言葉を選びますか?
「元気だった?」だけでは物足りない、そんな微妙な距離感を一瞬で埋める魔法の言葉。
今回は、ブレナン博士ならではの「合理的すぎる」再会の挨拶から、大人の会話術をご紹介します。
実際にそのシーンを見てみよう!
裁判所での証言を終えたブレナン。
ふと振り返ると、そこにはかつての指導教授であり、元恋人のマイケル・スティッツの姿が。
尊敬と未練、そして少しの気まずさ。
複雑な空気が流れる中、ブレナンは感情を論理で包み込み、こう切り出します。
Brennan: Michael.
(マイケル。)Michael: Temperance. It’s been a long time.
(テンペランス。久しぶりだね。)Brennan: It seems like we should have dinner tonight, catch up?
(今夜食事でもどう? お互いの近況報告も兼ねて。)Michael: Sounds reasonable.
(それは合理的だね/いいだろう。)BONES Season1 Episode8 (The Girl in the Fridge)
シーン解説と心理考察
通常、元恋人との再会は感情的になりがちですが、ブレナンの誘い方は独特です。
“It seems like we should…”(〜すべきであるように思われる)と論理的に切り出し、目的を “catch up”(情報更新)と定義しました。
これに対し、マイケルも “Sounds reasonable.”(合理的だ)と答えます。
甘い言葉を使わずに心を交わす、この「似たもの同士」の二人だからこそ成立する、知的で大人なやり取りです。
「catch up」の意味とニュアンス
catch up
意味:(久しぶりに会って)近況を話す、積もる話をする、(遅れを)取り戻す
直訳すると「追いつく」です。
走っている人が前の人に追いつくイメージですが、会話で使う場合は「会っていなかった期間のギャップ(遅れ)を、お互いに話して埋める」というニュアンスになります。
【ここがポイント!】
単なる「会う(meet)」とは違います。昨日会った友人には使いません。
しばらく会っていなかった相手に対して、「あの時以来、君の人生はどう進んだの?」「私の現在はこうよ」と、お互いの人生の時計を合わせるような感覚です。
実際に使ってみよう!
友人との再会からビジネスでの進捗確認まで、「情報のアップデート」が必要な場面で幅広く使えます。
Let’s catch up over coffee soon.
(近いうちにコーヒーでも飲みながら、積もる話をしようよ。)
解説:
別れ際の挨拶としても定番。「また会おうね」という社交辞令よりも、「話したいネタが溜まっている」という親しみが伝わります。
I have a lot to catch up on.
(話したいことが山ほどあるの/やらなきゃいけないことが溜まっているの。)
解説:
仕事が溜まっている時にも使えますが、友人に対して言えば「ネタが尽きないよ!」という嬉しい悲鳴になります。
Can you catch me up on the project?
(プロジェクトの進捗状況を教えてくれる?/遅れを取り戻させて。)
解説:
会議に遅れて参加した時や、休み明けに状況を把握したい時に便利なビジネス表現です。「不在の間の空白」を埋める作業です。
『BONES』流・覚え方のコツ
「データの同期(アップデート)」と覚えましょう。
理系思考のブレナンにとって、数年間の空白は「未入力データ」のようなもの。
感情的に「会いたい」と言う代わりに、「お互いのデータベースを最新の状態に同期(catch up)しましょう」と提案する。
それが彼女流の愛情表現なのかもしれません。
似た表現・関連表現
- fill someone in
(〜に詳細を教える、情報を共有する)
解説:自分が知らない情報を、相手に埋めてもらう(fill)イメージ。「その件、詳しく教えて」と言いたい時に。 - get up to speed
(事情を飲み込む、最新情報に追いつく)
解説:主にビジネスで使われます。車のスピードを上げて流れに乗るような、機能的でスピーディーな表現です。 - touch base
(連絡を取る、状況を確認し合う)
解説:短時間で軽く連絡を取り合うこと。catch up ほどガッツリ話し込む必要はないけれど、接点を持っておきたい時に。
深掘り知識:「Catch up」と「Keep up」の違い
よく混同されるのが keep up(ついていく)です。
- Catch up: 遅れている状態から追いつくこと。
- Keep up: 追いついた状態を維持し続ける(遅れないようにする)こと。
例えば、久しぶりの友人に会って話すのは “catch up“。
その友人のSNSを毎日チェックして最新情報を追い続けるのは “keep up“。
こう考えると違いがはっきりしますね。
まとめ|空白を埋める合言葉
久しぶりの友人にメールをする時、あるいは街で偶然会った時。
“Let’s catch up!” の一言があれば、空白の時間はすぐに埋まります。
あなたも、大切な人との「同期」の時間を楽しんでくださいね。


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