海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード19には、「ファンタジーキャンプ」という言葉が出てきます。今回は、ブースがその意味をブレナンに説明する場面を起点に、大人が憧れの世界を体験するキャンプの文化と、そこで交わされる英語を紹介します。
キャンプと聞くと子ども向けの行事を思い浮かべがちですが、英語のcampには大人が通う体験型の合宿も含まれます。その一例が見えてくる回です。
大人が「なりきる」ためのキャンプ
FBIのオフィスで資料を見ていたブースが、ファンタジーキャンプという言葉を口にします。聞き慣れないブレナンが聞き返すと、ブースはこう説明します。
Brennan: Fantasy camps?
(ファンタジーキャンプ?)Booth: They’re expensive camps where grown-ups get to pretend to be, you know, race car drivers, uh, professional ball players – pretty much anything.
(大人が、ほら、レーサーとかプロの選手とか、なんにでもなりきれる高いキャンプのことさ。)BONES Season5 Episode19 (The Rocker in the Rinse Cycle)
grown-upsは「大人」のくだけた言い方で、子ども向けのcampとの違いを強調しています。pretend to be ~は「〜のふりをする、〜になりきる」という意味で、このキャンプの性格をひと言で表しています。
アメリカでは、プロ野球の球団が大人のファン向けに開くキャンプがよく知られているとされています。憧れの球場で、引退した選手から指導を受けながら数日間を過ごすといった内容が典型とされ、その後、ほかのスポーツや音楽など、さまざまな分野に広がったと言われています。参加費は高額なものが多いとされ、ブースのexpensiveという説明もその点を押さえています。
続けてブースは、ホテルで今週開かれる音楽のキャンプを見つけ、思わず本音をこぼします。
Booth: Look what’s going on this week at the hotel. God, I wish I had enough money for this one.
(今週ホテルでやってるのを見てみろよ。ああ、これに行ける金があったらなあ。)Brennan: Why? What is it?
(どうして?何なの?)BONES Season5 Episode19 (The Rocker in the Rinse Cycle)
I wish I had ~は「〜があればいいのに」と、かなわない願いを口にする言い方です。ブースが根っからの音楽好きであることが伝わってきます。
「なりきり」をどう見るか
実際に会場を訪ねたブースは、参加者たちが講座の話をしながら行儀よく列を作っている様子に拍子抜けします。
Booth: They’re all in line. They’re not even pushing.
(みんな行儀よく並んでる。押し合いすらしてないぞ。)BONES Season5 Episode19 (The Rocker in the Rinse Cycle)
一方、主催者のサイモンは、ある参加者を引き合いにキャンプの考え方をこう語ります。
Simon: My camp is for people who love music. Not wannabes in designer jeans and fancy guitars they never touch.
(うちのキャンプは音楽を愛する人のためのものだ。ブランドもののジーンズで、触りもしない高いギターを持ったなりたがり屋のためじゃない。)BONES Season5 Episode19 (The Rocker in the Rinse Cycle)
wannabeはwant to beから来た語で、「なりたがり屋」という少し見下した響きがあります。
後半、ステージでドラムをたたくまねをして楽しむブースに、ブレナンは冷ややかです。
Brennan: This is pathetic, Booth, pretending to be something you’re not. It’s dilettante camp.
(情けないわ、ブース。自分ではないものになりきるなんて。素人の道楽キャンプよ。)Booth: Okay, listen. What if this was, like, anthropology fantasy camp, and you got to meet…I don’t know, uh, Margaret Mead?
(いいか、聞けよ。もしこれが人類学のファンタジーキャンプで、会えるのが……そうだな、マーガレット・ミードだったら?)Brennan: She’s dead.
(彼女は亡くなってるわ。)Booth: Well, who would you want to meet?
(じゃあ、誰に会いたいんだ?)Brennan: Me.
(私よ。)Booth: You?
(お前?)Brennan: Yes, if I were an anthropology enthusiast, I’d want to go to fantasy camp to meet me.
(そうよ。私が人類学の愛好家なら、私に会うためにファンタジーキャンプへ行きたいもの。)BONES Season5 Episode19 (The Rocker in the Rinse Cycle)
dilettanteは「道楽で手を出す素人」、enthusiastは「熱心な愛好家」です。実在の文化人類学者を例に出したブースのWhat if ~?に、自分に会いたいと答えるブレナンらしさが印象的です。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| grown-ups | 大人(くだけた言い方) |
| pretend to be ~ | 〜になりきる |
| wannabe | なりたがり屋 |
| dilettante | 道楽の素人 |
| enthusiast | 熱心な愛好家 |
まとめ|憧れを体験する大人のキャンプ
ファンタジーキャンプは、大人が憧れの世界になりきる体験型のキャンプです。grown-upsやpretend to be、wannabe、dilettante、enthusiastといった語を押さえると、趣味や憧れをめぐる英語の会話がぐっと読み取りやすくなります。
ブースとブレナンの温度差を思い出しながら、『BONES』の英語をこれからも味わっていきましょう。
同じ回のフレーズ記事やほかのコラムとあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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