海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード18では、ある外科医をめぐる事件の捜査で、カムとブースが外科医の勤めていた病院を訪ねます。今回は、病院での聞き取りや研修先の選考をめぐる会話を起点に、アメリカの医師研修「レジデンシー」の文化と、そこで使われる英語を紹介します。
医療ドラマでおなじみの言葉も、制度の背景を知っておくと、登場人物のひと言の重みが見えてきます。
「residents」は研修中の医師たち
病院の管理者ベイリー医師のあとについて歩きながら、カムがブースにそっと打ち明けます。
Cam: We were both residents here. It was a really competitive environment.
(私たち、二人ともここの研修医だったの。本当に競争の激しい環境だったわ。)BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)
アメリカでは、医学部を卒業した医師が、病院で診療科ごとの専門研修を受ける期間があるとされています。この期間がresidency、研修中の医師がresidentです。研修の長さは診療科によって異なり、外科のように長い年数をかける分野もあるとされています。
カムの言葉からは、同じ病院で研修を受けた当時の環境が、かなり厳しいものだったことが伝わってきます。
聞き取りの続きでは、病院の日常を表す言葉も登場します。カムが名前で呼ぶアンドリューは、ウェルトン医師のことです。
Cam: Andrew usually made his rounds at night. Who would have seen him before he went to the benefit?
(アンドリューはたいてい夜に回診していたわ。慈善パーティーに行く前に、誰が彼に会っているかしら?)Bailey: You should check with the nurses in the Cardiac unit.
(心臓病棟の看護師たちに確認してみてください。)BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)
make one’s roundsは「回診する」、unitは「病棟」を指します。
研修先の選考は大きな節目
捜査が進むと、ベイリー医師の口から、病院の寄付者アネンバーグ夫人の息子が研修先としてこの病院に応募していたことが語られます。
Bailey: Her son, Rick, is in his last year of med school. He applied to Roosevelt for his surgical residency. Andrew ran that admissions committee.
(彼女の息子のリックは、医学部の最終学年です。外科の研修先としてうちに応募してきました。その選考委員会を率いていたのがアンドリューです。)Booth: Did he reject her son?
(で、その息子を落としたんですか?)Bailey: He did. We supported that decision.
(ええ。私たちもその判断を支持しました。)BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)
med schoolは medical school を縮めた口語です。アメリカの医学部は、一般に4年制の大学を卒業してから進む課程とされ、高校卒業後に入学する日本の医学部とは仕組みが異なります。
最終学年の学生が研修先に応募するという流れは、おおむね劇中のとおりとされています。実際の研修プログラムにも、応募者を評価して順位をつける選考委員会があるとされています。ただし最終的な研修先は、応募者と病院の双方が希望の順位を出し合う「マッチング」と呼ばれる仕組みで決まるとされ、劇中の採否の決まり方は物語に合わせた演出と受け止めるのが無難です。
リック(リチャード)の母親は、息子の成績を挙げて不採用に不満を述べます。
Mrs. Annenburg: My son should’ve been accepted because he’s deserving. Richard never wanted to be anything but a doctor. He worked for it. He finished second in his class.
(息子は採用されて当然でした。それだけの力があるんですから。リチャードは医者以外になりたいと思ったことがありません。努力もしてきました。学年で2番の成績だったんです。)BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)
acceptedとrejectは、合否を表す対の言葉です。finished second in his classは「学年2位で終えた」という成績の言い方で、研修先が将来を左右する節目と受け止められている様子が読み取れます。
「best residencies」と本人の思い
ブースは学生本人にも話を聞き、この病院にはthe best residencies(指折りの研修プログラム)がそろっていると水を向けます。複数形のresidenciesは、病院ごとの研修プログラムを指します。人気の病院の研修枠は競争が激しいとされ、ブースもその前提で話を進めますが、本人の答えは意外なものでした。
Richard: I didn’t even want the residency. I begged Dr. Welton to reject me.
(僕はその研修先を望んでもいなかったんです。ウェルトン先生に、落としてほしいと頼んだくらいで。)BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)
周囲が節目と見る研修先選びにも、本人には別の思いがあったという場面です。
まとめ|医師研修の言葉と制度の背景
研修医のresident、研修期間のresidency、医学部のmed school、回診のmake one’s rounds、合否のacceptedとreject。制度の細部は時代や病院によって異なるとされますが、言葉の背景を知っておくと、病院の場面の会話が追いやすくなります。
病院の場面に出てくる言葉に注目しながら、これからも『BONES』の英語を楽しんでいきましょう。
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