海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード15では、古い映画で使われた小道具の剣が捜査の鍵になります。今回は、その剣や捜査で見つかった鎖かたびら、おとり捜査のために開かれる競売をめぐる会話を起点に、「本物」「作り物」「見せかけ」を言い分ける英語を読み解きます。
日本語では「本物」「偽物」とまとめがちですが、英語では何がどう本物なのかで言葉が変わります。
映画の小道具は「本物」?
ファン向けのイベントで武器を扱う店主のクルーンは、問題の剣の価値をこう説明します。
Peter Kroon: It was the actual prop wielded by Guy Thivisol in the first fantasy film ever made! The Excalibur from this film is the holy grail of fantasy memorabilia.
(史上初のファンタジー映画で、ガイ・ティヴィソルが実際に振るった本物の小道具なんだ!この映画の剣は、ファンタジー記念品の究極のお宝さ。)BONES Season4 Episode15 (The Princess and the Pear)
actualは「実際の・まさにその」という意味で、”the actual prop”は「レプリカではなく、撮影で実際に使われたその小道具」を指します。the holy grail of ~は「〜の中で誰もが探し求める至高の品」を表す比喩表現です。
ところが研究所では、この剣の扱いをめぐって意見が分かれます。
Brennan: That is not a toy, Dr. Hodgins.
(それはおもちゃじゃないのよ、ホッジンス博士。)Fisher: It kind of is. It’s a movie prop.
(ある意味おもちゃですよ。映画の小道具ですから。)BONES Season4 Episode15 (The Princess and the Pear)
propは舞台や撮影で使う小道具のことです。本物の武器ではないけれど、撮影に使われた本物の小道具ではあります。この二重性が、”real”の一語では言い切れない面白さです。
「Is it real?」に replica で答える
捜査で見つかった鎖かたびらの破片を、ホッジンスが分析する場面です。
Hodgins: What we’re looking at is flat riveted chain mail.
(今見ているのは、平リベット留めの鎖かたびらだ。)Cam: Is it real?
(本物なの?)Hodgins: If by “real,” you mean does it come from medieval times? No, no. But it’s a very, very good replica, made of wrought iron. It’s alternating rows of solid rings and riveted rings. Historically accurate, but the smelting methods for the wrought iron are modern.
(「本物」っていうのが中世の物かって意味なら、違う、違う。でも錬鉄でできた、すごく、すごくよくできたレプリカだ。継ぎ目のない輪とリベット留めの輪が交互に並んでる。歴史的には正確だけど、錬鉄の製法は現代のものだね。)BONES Season4 Episode15 (The Princess and the Pear)
返答の冒頭はif by A, you mean B(Aというのが Bという意味なら)の型で、相手の言葉の定義を確かめてから答える言い方です。replicaは本物をもとに作られた精巧な複製で、一般にだます目的を含みません。
| 英語 | 意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| real | 本物の | 最も一般的。何が本物かは文脈しだい |
| actual | 実際の、まさにその | 「ほかでもないそれ」を強調 |
| replica | 複製品 | 本物を忠実に再現。だます意図はない |
| prop | 小道具 | 撮影・舞台用の作り物 |
| fake | 偽物の、見せかけの | だます意図を含むことが多い |
見せかけの競売を表す fake・bogus・fixed
犯人をおびき出すため、スイーツは謎の入札者を演じるおとり作戦を提案します。
Sweets: You said that the auctioneer is no longer a suspect, correct?
(オークショニアはもう容疑者じゃないって言いましたよね?)Perotta: So we lean on him to fake the auction?
(じゃあ、彼に圧力をかけて偽の競売を開かせるってこと?)Brennan: We can’t auction off evidence.
(証拠品を競売にかけるわけにはいかないわ。)BONES Season4 Episode15 (The Princess and the Pear)
ここでのfakeは動詞で、「見せかけで〜する、偽装する」という意味です。そして作戦のあと、オークショニアと、競り負けた買い手の代理人がこう言葉を交わします。
Derf: That was actually pretty wild. But I’m pretty sure no one realized the auction was bogus.
(なかなかの盛り上がりでしたね。でも、競売がインチキだったとは誰も気づかなかったはずですよ。)Badgley Mormont: The auction was fixed?
(競売は仕組まれていたのか?)BONES Season4 Episode15 (The Princess and the Pear)
bogusは「インチキの」を表す口語です。fixedは「固定された」のほかに、試合や競売などが「結果を仕組まれた」という意味でも使われます。同じ競売を、仕掛けた側は”bogus”、知らなかった側は”fixed”と表していて、立場で言葉が変わるのが分かります。
まとめ|何が本物かで言葉を選ぶ
撮影で実際に使われた”actual prop”、精巧な複製の”replica”、だます意図を含む”fake”、そして見せかけの競売を表す”bogus”と”fixed”。「本物か偽物か」という問いにも、英語ではいくつもの答え方があることが分かります。
小道具の剣をめぐる騒動を思い出しながら、『BONES』の英語をこれからも味わっていきましょう。
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