海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
専門用語だらけの説明を聞いて、「要するにこういうこと?」と自分の言葉で確かめ直した経験はありませんか。
そんなときに役立つのが「in other words」、つまり「言い換えれば」と話を整理し直すつなぎ言葉です。『BONES ―骨は語る―』シーズン11第22話の序盤、検視官カムの込み入った所見を、ブースが一言でまとめ直す捜査現場のシーンから、一緒に見ていきましょう。
「in other words」の意味とニュアンス
in other words
意味:つまり、言い換えれば、要するに
直訳すると「他の言葉で言えば」。直前に出てきた内容を、別の表現で言い直して要点を整理・確認するときに使う、定番のつなぎ言葉です。
使い方は大きく2通りあります。ひとつは、相手の難しい説明を自分なりに噛み砕いて「つまりこういうことだね」と確認するパターン。もうひとつは、自分の主張を一度述べたあとで「言い換えると」とより分かりやすく言い直すパターンです。どちらの場合も、前の内容と後ろの内容が「同じことの別の言い方」になっているのが特徴です。文頭に置いて後ろにポーズ(間)を取ると、「さて、まとめると」という整理の合図になります。会話でも文章でも、フォーマルな場でもカジュアルな場でも幅広く使える、便利な橋渡し表現です。
【ここがポイント!】
- 直前の内容を「別の言葉の箱」に詰め替えて言い直すイメージ
- 相手の説明の確認にも、自分の主張の言い直しにも使える両用の表現
- 文頭に置くと「要するに」と話を締めにかかる合図になる一言
『BONES ―骨は語る―』S11E22のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
廃校予定の校舎で、三人目の被害者が発見されます。検視官のカムが、遺体に施された処理の特徴を専門的な言葉で説明していく場面。捜査官のブースは、その込み入った所見を聞いたうえで、「要するに前と同じ手口だな」と全体像を一言にまとめ直します。
Cam: You’ll note all the adipose was removed and the skin was put through a tanning process. My best estimate is Puppito lived with the body at least six months.
(脂肪はすべて除去されて、皮膚はなめし処理を受けているわ。私の見立てでは、犯人は遺体と少なくとも半年は一緒にいた。)Booth: So in other words, this one is just like the others.
(つまり、この件もほかと同じってことだな。)Bones Season11 Episode22(The Nightmare Within the Nightmare)
シーン解説と心理考察
専門家が詳細を語り、捜査官がそれを平易に言い換えて全体像をつかむ——犯罪捜査ドラマでは定番のやり取りが、ここでも交わされています。カムの所見は専門用語に満ちていますが、ブースの in other words 以下が、その内容をチーム全員が共有できる一言に翻訳しています。
ブースのこの相づちは、単なる確認以上の働きをしています。難解な情報を自分の言葉に落とし込むことで、捜査の方向性を「前と同じ手口」と定め直し、議論の足場を整える役割を果たしているのが伝わってきます。専門知識を持たない側が会話の舵を取り直す瞬間として響きます。in other words が、込み入った話を一段わかりやすい高さに引き戻すスイッチのように機能しているのが見どころです。
『BONES ―骨は語る―』流・覚え方のコツ
このフレーズは、「箱の詰め替え」で覚えるのがおすすめです。最初の説明という大きくて複雑な荷物を、もっと小さくて分かりやすい箱に移し替える——その詰め替えの動作を、頭の中で思い浮かべてみてください。
劇中のブースは、カムの専門用語でいっぱいの箱の中身を、「要するに前と同じ」というシンプルな箱に入れ替えています。in other words は、その「詰め替えますよ」という合図のラベルです。難しい話を受け取ったら、一回り小さな箱に入れ直す——その手の動きと一緒に覚えると、いつ使えばいいかが自然に身につきます。
例文で覚える「in other words」
直前の内容を言い直すこのフレーズは、文頭に置いて使うのが基本です。場面の違う3つの例文で、使い方の幅を見てみましょう。
He said he’s “between jobs.” In other words, he’s unemployed.
(彼は「求職中」と言っていた。つまり、無職ってことだ。)
遠回しな言い方を、率直な表現に翻訳する場面です。婉曲表現の裏にある本音を、in other words で一気に言い当てています。
Sales dropped for three straight quarters. In other words, we need a new strategy.
(売上が3四半期連続で落ちた。つまり、新しい戦略が必要だ。)
会議でデータから結論を導くときに使えるビジネス向けの一文です。事実を述べたあとに in other words を挟むと、「だから結論はこうだ」とスムーズに話を運べます。
A: They want experience, a degree, and three languages.
B: In other words, the perfect candidate.
(A:経験も学位も、3言語も必要なんだって。)
(B:つまり、完璧な候補者ってことね。)
条件の羅列を、皮肉まじりに一言でまとめる場面です。相手の話を受けて in other words で締めると、軽いオチとしても効きます。
あわせて覚えたい関連表現
that is to say
(すなわち、言い換えると)
in other words とほぼ同じ意味ですが、ややフォーマルで書き言葉寄りの表現です。論文や正式な文書で「すなわち」と言い直すときに好まれ、会話で使うと少し硬い印象になります。
to put it another way
(別の言い方をすれば)
こちらもほぼ同義ですが、「言い直すぞ」という前置きの感触がより強い口語表現です。in other words が淡々と言い換えるのに対し、相手に「もう一度別の角度から説明しますね」と寄り添うニュアンスがあります。
basically
(つまり基本的には、要するに)
かなりくだけた口語で、話を大づかみにまとめるときの相づちです。in other words より軽く、フォーマルな場では避けたほうが無難ですが、日常会話では最も気軽に使えます。
Note|「つまり」のつなぎ言葉、会話と文章での使い分け
「つまり」「要するに」と話をまとめたいとき、英語には in other words のほかにもいくつかの言い方があります。どれも似ていますが、フォーマル度と使う場面に違いがあります。
会話でもっとも自然なのは in other words と basically です。in other words は「言い換えれば」と丁寧に整理し直す響きがあり、口頭でもメールでも幅広く使えます。basically はさらにくだけて「要は」に近く、友人との会話で気軽に挟めますが、報告書やプレゼンではややカジュアルすぎる印象になります。一方、文章で硬めに言い直したいときは that is to say や、ラテン語由来の略号 i.e.(id est=「すなわち」)が選ばれます。i.e. は学術論文やビジネス文書でよく登場し、「The deadline is EOD, i.e., 5 p.m.(締切は終業時、すなわち午後5時)」のように、定義や言い換えをコンパクトに示します。ただし i.e. は読み上げず文章専用で、会話では in other words に置き換えるのが自然です。
こうして並べると、in other words は会話と文章のどちらにも橋を架けられる、いちばん守備範囲の広いつなぎ言葉だとわかります。劇中のブースも、専門用語と日常会話のあいだに、この一言で橋を架けていました。
同じ「つまり」でも、場面に合わせて選べると表現がぐっと滑らかになります。
まとめ|ブースの一言にみる「言い換える力」
in other words は、直前の内容を別の言葉で言い直し、要点を整理・確認するためのつなぎ言葉です。相手の難しい説明を噛み砕くときにも、自分の主張をわかりやすく言い換えるときにも使える、両用の便利な表現です。
この一言を会話に挟めるようになると、込み入った話を自分の言葉で受け止め直し、相手と認識をそろえながら話を前に進められます。専門的な内容を平易にまとめ直すブースのように、議論の足場を整える力にもなります。
難しい話を一段わかりやすい高さに引き戻したいとき、その合図となる一言として、会話のレパートリーに加えてみてください。


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