ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S9E15に学ぶ「no can do」の意味と使い方

no can do

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
「できない」と断りたい時、「I can’t」の一言より、もう少し自然でこなれた言い方ができたら——そう感じたことはありませんか?
今回は『BONES』シーズン9第15話のセリフから、ネイティブが日常的に使う「no can do」というフレーズを紹介します。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

雷が鳴るほどの大雨の朝、娘クリスティーンを学校に送る準備をしているブースとブレナン。
ブレナンが提出書類の束の中から偶然見つかった高額小切手を、銀行に預けてきてほしいと頼む日常のワンシーンです。

Brennan:Can you deposit that at the bank after you drop Christine off at school?
(クリスティーンを学校に送った後、銀行に預けてきてくれる?)

Booth:Uh, no, no, no can do.
(あー、いや、無理だ。)

Booth:Because you know what? It’s in your name.
(だってさ、君の名義になってるだろ。)

Booth:Told you we should get a joint account.
(だから共同口座を作るべきだって言ったのに。)

BONES Season9 Episode15(The Heiress in the Hill)

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シーン解説と心理考察

ブレナンが偶然クリスティーンの提出書類の中から見つけた小切手は7万5000ドル——著書の印税として受け取ったものでした。
FBI捜査官のブースにとっては年収を超えるほどの大金ですが、ブレナン本人の名義であるため、夫婦であっても彼が代わりに銀行で手続きすることはできません。
「できません」と真剣な表情で言うのではなく、あえて「no can do」というカジュアルな言い回しを選ぶあたりが、いかにもブースらしいところです。
「状況的にどうにもならないんだよ」というお手上げ感を軽やかに伝えながら、「だから共同口座にしようって言ったじゃないか」と少し得意げに続ける——朝の慌ただしいシーンにも夫婦らしいテンポが滲んでいます。

「no can do」の意味とニュアンス

no can do
意味:それはできない、無理だ、対応不可だ

「no can do」は、相手からの依頼に対して「できない」「無理だ」と断る際に使われる口語表現です。
文法的には少し変わった形ですが、これで一つの決まったフレーズとして定着しています。
「I can’t do it」や「It’s impossible」と同じ意味でありながら、よりカジュアルでフレンドリーな響きを持つのが特徴。
友人・家族・親しい同僚との会話で、リラックスしたトーンでサッと断りを入れたい時に重宝します。

【ここがポイント!】

このフレーズのイメージは、「お手上げ感のある軽いお断り」です。
あえて「I(私)」という主語を使わないことで、「私がやりたくないから断る」という個人的な意思を薄め、「状況的にどうしようもないんだ」というニュアンスが生まれます。
場の空気を重くせずにサッと断れる、日常会話の万能クッションフレーズです。
深刻なビジネスシーンには不向きですが、「I can’t」だとやや硬く感じる場面で自然に使えますよ。

実際に使ってみよう!

友人からの誘いや、ちょっとした頼みごとを断るシチュエーションを想定した例文を見ていきましょう。

Can you finish this huge pizza all by yourself? — Sorry, no can do. I’m already full.
(この巨大なピザ、一人で全部食べきれる? — 悪いけど無理だよ。もうお腹いっぱい。)
友人からのちょっとした無茶振りに、ユーモアを交えて軽く返すシチュエーションです。深刻さが全くないのがポイントですね。

I’d love to help you move this weekend, but no can do. I have a family event.
(今週末の引っ越し、手伝いたいのは山々なんだけど無理なんだ。家族の用事があって。)
「I’d love to(ぜひ〜したい)」と組み合わせることで、相手への配慮を示しつつ柔らかく断るパターンです。

Can we push the meeting to 5 PM? — No can do. I have another appointment at that time.
(会議を午後5時にずらせますか? — 申し訳ないですができません。その時間は別の予定が入っていまして。)
気心の知れたチームメンバー間なら、予定の調整ができないことを伝える場面でも使えます。

『BONES』流・覚え方のコツ

7万5000ドルの小切手を手に持ちながら、「だから共同口座にするべきだって言ったのに」と困り顔で得意げなブースを思い浮かべてみてください。
凶悪犯にも怯まないFBI捜査官が、妻の桁違いな稼ぎと銀行の名義問題という「日常の壁」を前に完全にお手上げになっている——このギャップが最高です。
「状況が私をそうさせているだけで、自分の意思では断ってないよ」というニュアンスを、ブースの苦笑いとセットで覚えてしまいましょう。
「I can’t(私にはできない)」とは微妙に異なる、この絶妙なお手上げ感がこのフレーズの真骨頂です。

似た表現・関連表現

out of the question
(論外である、絶対に無理)
「no can do」がカジュアルな断りであるのに対し、こちらは「議論の余地すらないほど不可能」という非常に強い拒絶を表します。物理的・道徳的に絶対に許容できない場合に使われます。

I’m afraid I can’t
(残念ながらできません)
ビジネスシーンや目上の人に対して断る際の、スタンダードで丁寧な表現です。「no can do」ではカジュアルすぎる場面で大活躍します。「I’m afraid」がクッション言葉になっています。

not a chance
(可能性はゼロだ、絶対にない)
相手の提案に対して「その可能性は全くない」とバッサリ切り捨てる表現です。少し強気なニュアンスがあり、ドラマチックなシーンでよく耳にします。

深掘り知識:文法を無視した「no can do」の意外なルーツ

「no can do」という表現、よく見ると主語がなく、「no」と「can」が隣り合っていて英語の文法から完全に逸脱しています。
実はこれ、19世紀から20世紀初頭にかけて英語圏の貿易商人たちが中国でビジネスをする際に生まれた「ピジン英語(Pidgin English)」がルーツだと言われています。
現地の言葉と英語が混ざり合い、意思疎通を優先するために文法を極限までシンプルにした結果、「不能做(bù néng zuò = できない)」という中国語の語順をそのまま英語の単語に置き換えて「no can do」が誕生したという説が有力です。
言語は、教科書の文法からだけでなく、人々がどうしてもコミュニケーションを取りたいと願う現場のエネルギーから生まれることがあります。
この短くて少しおかしな響きを持つフレーズに、そうした歴史の面白さが凝縮されているんですね。

まとめ|「I can’t」からの卒業で会話がひとつ上達する

今回は『BONES』のワンシーンから、日常会話で大活躍する「no can do」を解説しました。
このフレーズの核心は「自分の意思ではなく、状況的に無理」というニュアンスにあります。
「I can’t」だと少し直接的すぎると感じる場面で、このフレーズをひとつ知っているだけで断り方の選択肢がぐっと広がります。
相手との関係性や場の雰囲気をうまく読みながら、ブースのように軽やかに使いこなしてみましょう。

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