「cover for someone」の意味と使い方|『CHUCK』S02E07で学ぶ英会話

「cover for someone」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

急に抜けなければいけなくなったとき、同僚に「ちょっとここ、お願いできる?」と頼んだ経験はありませんか。誰かに自分の穴を埋めてもらう、あの瞬間です。

そんな場面で使えるのが「cover for someone」、つまり人の代わりを務める・かばう、という意味の表現です。今回は『CHUCK』シーズン2第7話、Buy Moreの前でチャックが、早退するために親友モーガンへ頼みごとをするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「cover for someone」の意味とニュアンス

cover for someone
意味:(人の不在・ミスを)かばう、代わりを務める、ごまかして見えないようにする

cover は「覆う」が基本の意味ですが、for + 人 が続くと「その人の穴を覆って埋める」、つまり「代わりを務める・かばう」という意味になります。同僚が休んだシフトを代わりに引き受ける場面でも、サボりや不在を上司に隠してあげる場面でも、どちらにも使える便利な表現です。

ポイントは、ただ仕事を肩代わりするだけでなく、「相手のために、その不在を表に出さないようにする」という気遣いやかばい合いのニュアンスが含まれることです。信頼している相手だからこそ、その穴を埋めてあげる——人間関係の温かさがにじむ句動詞です。

ビジネスでも日常でも頻出する表現で、職場英語として覚えておくと実用性が高いフレーズです。

【ここがポイント!】

  • 核は「その人の穴を覆って埋める」という cover のイメージ
  • 仕事の肩代わりと、不在をかばう、両方に使える表現
  • for + 人 が来ると「かばう・代わりを務める」に意味が寄るのがコツ

『CHUCK』S02E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。ジルとの時間を作るために職場を抜け出したいチャックは、親友のモーガンに、店長の目をごまかしてほしいと頼みます。モーガンは引き受けるものの、親友としての一線について、静かに釘を刺します。

Chuck: Hey, buddy, listen, I need you to cover for me with Emmett today. Gotta cut out early.
(なあ相棒、聞いてくれ。今日エメットの前でうまくごまかしといてほしいんだ。早退しなきゃならなくて)

Morgan: Of course, I can cover for you, man, because we’re best friends and that’s what best friends do—they lie for each other. But they don’t lie to each other.
(もちろんカバーするよ。だって俺たち親友だろ。親友ってのは、互いのために嘘をつくもんだ。でも、互いに嘘はつかないんだぜ)

Chuck Season2 Episode7(Chuck Versus the Fat Lady)

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シーン解説と心理考察

チャックの「cover for me」という軽い頼みごとに対して、モーガンが返す言葉が、このシーンの重心になっています。「親友は互いのために嘘をつくが、互いには嘘をつかない」——カバーを引き受けながらも、チャックが自分に隠し事をしていることへの寂しさが、この一言ににじむ場面です。

cover for someone という表現が持つ「信頼してかばい合う」というニュアンスを、モーガンのセリフはそのまま体現しています。ただ穴を埋めるだけの関係ではなく、その裏に友情と信頼がある。だからこそ、隠し事をされていると知ったときの痛みも大きい。コメディの軽さの中に、二人の友情の深さがにじむ場面と言えます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

誰かが抜けて空いた席に、そっと自分が滑り込んで、外からは誰も欠けていないように見せる——cover for someone は、その「穴をふさぐ」動作のイメージで覚えるのがおすすめです。布を一枚かけて、空白を見えなくするような感覚です。

チャックの抜けた穴を、モーガンが自分の体で覆ってふさぐ。そんな絵を思い浮かべると、「かばう・代わりを務める」というこの表現の働きが記憶に残ります。次の例文では、実際の会話でどう使うのかを見ていきましょう。

例文で覚える「cover for someone」

職場でも友人関係でも使える、かばい合いの表現です。3つの場面で見てみましょう。

Can you cover for me while I’m out for lunch?
(お昼に出てる間、ちょっと代わってもらえる?)
職場で短時間その場を離れるときの定番表現です。同僚に持ち場を頼む、カジュアルで実用的な一言です。

She called in sick, so I had to cover for her all day.
(彼女が病欠で、一日中代わりを務めるはめになったよ。)
同僚の不在を一日肩代わりした、という場面です。had to(〜しなければならなかった)を添えると、大変だった気持ちがにじみます。

A: The boss is asking where Tom is.
B: Just cover for him. Say he’s on a call.
(A:ボスがトムはどこだって聞いてるよ。)
(B:うまくかばっといて。電話中だって言っといてよ。)
同僚の不在をその場でごまかす会話です。cover for him が「かばう・ごまかす」のニュアンスで使われている典型例です。

あわせて覚えたい関連表現

cover up
(〜を隠蔽する、もみ消す)
同じ cover を使いますが、cover up は不正や事実を「隠蔽する」というネガティブな意味です。人をかばう cover for とは方向が異なり、隠す対象が「事実・不正」になる点で区別できます。

fill in for someone
(〜の代わりを務める、穴を埋める)
誰かの不在を一時的に肩代わりする表現です。cover for とほぼ同義ですが、fill in は「ごまかす」ニュアンスが薄く、純粋に「代役を務める」場面で使われます。

have someone’s back
(〜を支える、味方でいる)
背後を守る、という比喩で「いざというとき味方になる」表現です。cover for someone の根っこにある「信頼してかばい合う」気持ちを、より広く言い表したいときに使えます。

Note|cover for と cover up はどう違う?「かばう」の二つの顔

cover という一語は、後ろにつく言葉ひとつで、まったく違う表情を見せます。とりわけ紛らわしいのが、cover for someone と cover up の違いです。

cover for someone は、「人」をかばう表現です。同僚のシフトを引き受けたり、友人の不在をその場でごまかしたり——守る対象は、あくまで「人」であり、そこには相手への気遣いや友情がにじみます。一方の cover up は、「事実」を隠す表現です。企業が不祥事を隠蔽する、犯した過ちをもみ消す——守る対象は「都合の悪い真実」であり、ニュースでも a cover-up(隠蔽)という名詞でしばしば登場します。同じ cover でも、for + 人 なら「かばう温かさ」、up なら「隠す後ろめたさ」と、向かう方向が正反対なのです。モーガンが言う cover for me は前者で、チャックという「人」をかばう行為。だからこそ、その裏にある友情が問われます。

cover for someone を覚えるときは、「誰をかばうのか」を意識すると、cover up との混同を避けられます。

人をかばうのか、事実を隠すのか。前置詞ひとつで、言葉の心は変わるのですね。

まとめ|モーガンの友情から学ぶ「かばう」の伝え方

cover for someone は、誰かの不在や穴を、その人のために埋めてあげる表現です。仕事の肩代わりから、不在をそっとごまかすことまで、人間関係のかばい合いを幅広くカバーします。

職場で「ちょっとお願い」と頼むときも、友人の事情を察してかばうときも、この一言があれば、気遣いごと相手に伝えられます。

「互いのために嘘はつくが、互いには嘘をつかない」と語ったモーガンの友情を思い出しながら、表現の引き出しに加えてみてください。

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