「give or take」の意味と使い方|『CHUCK』S02E08で学ぶ英会話

「give or take」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

「ここで働いて、だいたい10年くらいかな」——正確な数字を出すまでもないとき、軽く幅を持たせて答えたくなる場面は、会話の中によくあります。

そんなときに便利な「give or take」を、『CHUCK』シーズン2第8話の中盤、感謝祭の夜に店に居残ったレスターが、同僚の奇妙な習慣について脱力ぎみに語るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「give or take」の意味とニュアンス

give or take
意味:およそ、(数字に添えて)前後、多少の増減はあるとして

数量や時間のおおよその値に添えて、「だいたい、プラスマイナスこのくらい」と幅を持たせる定型表現です。きっちり言い切らずに、少し余裕を残したいときに使われます。give(足す)と take(引く)という反対の動作を並べることで、「足すか引くか、その程度の誤差はあるけれど」という幅のニュアンスが生まれています。

数字のあとに置いて give or take とだけ言うこともあれば、give or take a few(数個前後)や give or take a day(一日前後)のように、具体的な誤差の幅を続けることもあります。位置としては、数量を述べたあとに添えるのが基本です。口語的でくだけた響きがあり、会話のテンポを保ちながら「まあだいたいね」と軽く濁すのにちょうどよい表現です。きっちりした数字を求められない日常会話で、自然な角の取れた言い方として重宝します。

【ここがポイント!】

  • give(足す)と take(引く)を並べて「その程度の誤差はある」と幅を示す表現
  • 数量や時間のあとに添えるのが基本の位置
  • きっちり言い切らずに軽く濁す、口語的でこなれた響きが使いどころ

『CHUCK』S02E08のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

感謝祭の夜、防犯のため店に残されたモーガンとレスターが、同僚ジェフの風変わりな習慣について語り合います。ジェフが毎年仕掛けているという罠の話の中で、レスターは彼が「かれこれ15年」この仕事をしていると説明します。正確な年数ではないことを give or take でさらりと濁す、いかにもネイティブらしい数字のぼかし方が現れる場面です。

Morgan: Is he setting a trap?
(あいつ、罠でも仕掛けてるのか?)

Lester: Mm-hmm. Good friend Jeffrey’s been doing this job for, give or take, 15 years. This is his Thanksgiving tradition.
(ああ。我らがジェフリーは、まあ前後はあるけど、かれこれ15年この仕事をしてる。これが彼の感謝祭の恒例なんだ)

Chuck Season2 Episode8(Chuck Versus the Gravitron)

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シーン解説と心理考察

緊迫したスパイ側の展開とは対照的に、店内に取り残されたモーガンとレスターのやり取りは、ゆるい日常会話で笑いを生んでいます。レスターが「15年」と言い切らず、give or take を挟んで「まあ前後はあるけど」と濁すところに、彼の脱力した人物像が表れています。正確さにこだわらず、適当なところで話を進める。その気だるげなテンポが、感謝祭の手持ち無沙汰な店番という状況とも噛み合っています。数字をきっちり詰めないこの言い回しが、シーン全体のとぼけたコメディの空気をやわらかく見せています。緊張と弛緩、二つの世界が交互に描かれる中で、give or take の軽さがちょうどよい息抜きとして響きます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

天秤の左右の皿に、少しだけ何かを「足したり(give)、減らしたり(take)」して釣り合いを探っている様子を思い浮かべてみてください。基準となる数字に対して、ちょっと多くても、ちょっと少なくてもいい——その「あそび」の幅こそが give or take です。劇中では、レスターが「15年、give or take」と、ジェフの勤続年数をざっくり語ります。天秤がゆらゆらと揺れて「だいたいこのへん」に落ち着く、その揺れの幅の映像と結びつけると、このフレーズの軽い濁し方が記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「give or take」

数量や時間をざっくり伝えたいときに活躍するこのフレーズは、日常からビジネスまで幅広く使えます。3つの例文で位置と使い方を確かめてみましょう。

The trip takes about three hours, give or take.
(その移動はだいたい3時間、前後はあるけどね)
所要時間をおおまかに伝える、カジュアルな場面です。文末に添えるだけで「きっちりではないけど、まあそのくらい」という余裕が出ます。

The project will take two weeks, give or take a day or two.
(そのプロジェクトは2週間、1〜2日の前後はあるとして、かかります)
納期を見積もって伝える場面です。give or take のあとに a day or two と続けることで、具体的な誤差の幅まで示しています。

A: How many people came to the event?
B: Around fifty, give or take a few.
(A:イベントには何人来たの?)
(B:50人くらいかな、数人の前後はあるけど)
人数をざっくり答える往復会話です。give or take a few で「数人くらいの誤差はあるよ」と、自然に幅を持たせています。

あわせて覚えたい関連表現

more or less
(多かれ少なかれ、だいたい)
全体としておおむねそうだ、とぼかす表現です。give or take が数値に添えて「プラスマイナスの幅」を示すのに対し、more or less は物事の状態や程度を「ほぼそんな感じ」と全体的に濁します。

roughly
(およそ、約)
おおよその数を示す副詞です。roughly が roughly 15 years のように数字の前に置かれるのに対し、give or take は数字の後ろに添えるのが基本で、より口語的でくだけた響きを持ちます。

or so
(~くらい、~前後)
数量の直後に添えて「だいたいそのくらい」を表します。15 years or so のように使い、give or take とよく似ていますが、give or take のほうが「増減の幅」をより意識させる言い方です。

Note|give or take / more or less / or so の使い分け

「だいたい」を表す英語表現はいくつもありますが、それぞれ置く位置やぼかす対象が微妙に異なります。レスターのセリフを入り口に、この違いを整理してみましょう。

3つを比べてみると、使いどころがきれいに分かれていることが見えてきます。give or take は、数値の後ろに添えて「プラスマイナスの誤差」を示すのが特徴です。15 years, give or take のように、はっきりした数字に幅を足すイメージです。一方 or so も数量の直後に置きますが(15 years or so)、こちらは「そのあたり」と、より漠然とぼかす軽さがあります。more or less はやや毛色が違い、数字そのものより「物事の状態や程度」を全体的に濁すときに活躍します(It’s more or less done. = だいたい終わった)。さらに roughly や approximately は数字の前に置く副詞で、文章ではこちらのほうがやや改まった印象を与えます。同じ「だいたい」でも、口語的でくだけた give or take から、書き言葉寄りの approximately まで、フォーマル度にも幅があるわけです。

レスターが give or take を選んだのは、まさにその口語的でとぼけた軽さがあったからこそです。きっちり「15年」と言い切るのではなく、軽く幅を持たせることで、彼ののんびりした人物像とシーンの空気にぴたりと合っています。

数字のぼかし方ひとつにも、こんなに選択肢があるのは面白いところですね。

まとめ|レスター流・数字の軽い濁し方

「give or take」は、数量や時間のおおよその値に添えて、「前後」「多少の増減はあるとして」と幅を持たせる表現です。足すか引くか、その程度の誤差はあるけれど、という軽い濁し方が核にあります。

この表現を覚えておくと、会話の中で数字をきっちり言い切らずに、自然に角を取って伝えられるようになります。more or less や or so との違いを押さえれば、「だいたい」のニュアンスを場面に応じて細やかに使い分けることもできます。

正確さよりテンポを大事にしたいときの一言として、あなたの会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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