「keep one’s nose clean」の意味と使い方|『CHUCK』S05E05で学ぶ英会話

「keep one's nose clean」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

しばらくの間は「余計なもめ事を起こさず、おとなしくしていよう」と自分に言い聞かせたのに、つい巻き込まれてしまった——そんな経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「keep one’s nose clean」を、スパイコメディ『CHUCK』シーズン5第5話の前半、罠にはめられて刑務所に送られたケイシーが自分に言い聞かせるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「keep one’s nose clean」の意味とニュアンス

keep one’s nose clean
意味:問題を起こさない、おとなしくしている

「鼻を汚さない=よくないこと・トラブルに関わらない」という発想の表現です。とりわけ、規則違反やもめ事、悪事といった「手を染めると身が汚れること」を避けて、身ぎれいにしているニュアンスが強く出ます。単に stay out of trouble(面倒を避ける)と言うより、道徳的に「まっとうにしている」という含みが加わるのが特徴です。命令形で「おとなしくしていろ」と促したり、決意表明で「もう問題は起こさない」と誓ったりする形でよく使われます。仮釈放中や試用期間中、揉め事の多い環境で慎重に振る舞うよう促す場面にぴったりの言い回しです。

【ここがポイント!】

  • 「鼻を汚さない=トラブルに関わらない」という発想が核
  • stay out of trouble より「悪事を避ける」道徳的な含みが強い
  • 命令形「おとなしくしていろ」や決意表明で使うのがコツ

『CHUCK』S05E05のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

黒幕の策略で刑務所に送り込まれたケイシーは、「余計なもめ事は起こさず、おとなしく過ごそう」と自分に言い聞かせます。ところが、腕っぷしの強い生粋の戦士であるケイシーにとって、それは思いのほか難しいこと。決意を口にした直後、さっそく囚人に絡まれてしまいます。

Casey: No fights. Keep your nose clean.
(ケンカはしない。厄介ごとには関わらない)

Casey: Harder than I thought.
(思ったより難しいがな)

Inmate: Things can get really nasty really fast, if you’re not running with the crowd in here.
(ここじゃ、群れに加わらないとすぐに厄介なことになるぜ)

Chuck Season5 Episode5 (Chuck Versus the Hack Off)

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シーン解説と心理考察

硬派で腕に自信のあるケイシーが「おとなしくしていよう」と誓う、その決意のあやうさがにじむ場面です。keep your nose clean という自戒の言葉を口にした矢先、「思ったより難しいな」とこぼす一言に、本人も自分の性分をわかっている可笑しみが表れています。生粋の戦士が「面倒事を避ける」と決めたそばから面倒に巻き込まれていく——この落差が、ケイシーというキャラクターの魅力をやわらかく見せています。自分に言い聞かせる短いつぶやきが、彼の不器用な律儀さを浮かび上がらせる場面です。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

keep one’s nose clean は、泥んこ遊びの現場で、ひとりだけ鼻の頭を真っ白なまま保っている子を思い浮かべると覚えやすい表現です。周りが泥だらけになっても、その子は汚れに近づかず、鼻をきれいなまま保っています。この「鼻を汚さない=トラブルに近づかない」がフレーズの核です。劇中では、腕っぷしの強いケイシーが「鼻をきれいに保つ(=もめ事を起こさない)」と誓った直後、あっさり実力行使に出てしまいます。汚れを避けようとして結局は泥まみれになってしまう、そのギャップごと覚えれば、意味が記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「keep one’s nose clean」

keep one’s nose clean は、トラブルや違反を避けて慎重に振る舞う場面で、命令形にも決意表明にも使えます。3つの例文で、その使い勝手を確かめてみましょう。

Just keep your nose clean until the probation is over.
(保護観察が終わるまでは、とにかくおとなしくしていなさい。)
身内に慎重さを促す場面です。命令形で「問題を起こすな」と釘を刺す、定番の使い方になります。

He kept his nose clean for years and earned everyone’s trust.
(彼は何年もまじめに問題を起こさず、皆の信頼を得た。)
誰かの堅実な生き方を語る場面です。過去形で「まじめに過ごした」という実績を伝えられます。

A: I heard you got into some trouble last year.
B: Yeah, but I’ve kept my nose clean ever since.
(A:去年ちょっと問題を起こしたって聞いたけど。)
(B:うん、でもそれ以来はずっとおとなしくしてるよ。)
過去を振り返って心を入れ替えたと伝える会話です。「あれ以来はまっとうにしている」という含みが自然に出ます。

あわせて覚えたい関連表現

stay out of trouble
(面倒事に関わらない)
最も一般的で中立的な言い方です。keep one’s nose clean が「特に規則違反・悪事に手を染めない」という道徳的な含みを持つのに対し、こちらはもっと広く面倒全般を避けることを表します。

keep a low profile
(目立たないようにする)
注目を避けることに焦点があります。keep one’s nose clean が「悪事・もめ事を避ける」ことに焦点を置くのとは、力点が異なります。

walk the straight and narrow
(まっとうに生きる、品行方正に振る舞う)
「正しい道を歩む」という積極的な善行のニュアンスです。keep one’s nose clean が「悪いことに関わらない」という回避側の表現なのに対し、こちらは前向きに正道を歩む含みが強くなります。

Note|「鼻をきれいに」がなぜ品行方正を表すのか

keep one’s nose clean が「おとなしくしている」を意味するのは、少し不思議に思えるかもしれません。その鍵は、鼻という身体の一部が、英語の中でどんな役割を担ってきたかにあります。

このフレーズの核にあるのは、「鼻を汚れに近づけない」という発想だとされています。汚れ——つまり面倒事や悪事、規則違反といった「関わると身が汚れるもの」に、鼻先を突っ込まない。鼻をきれいなまま保つことが、そのまま「トラブルに手を出さず、まっとうにしている」という意味へと広がっていったと考えられます。汚れを「不品行」に見立てる感覚が、この言い回しの土台にあるわけです。

興味深いのは、英語には鼻(nose)を使った慣用句がとても多いことです。stick one’s nose in(首を突っ込む)、turn up one’s nose(鼻であしらう)、under one’s nose(目の前で)——いずれも、鼻が「関与」や「干渉」、あるいは「目の前」を象徴しています。鼻は前に突き出た顔の一部で、何かに近づけば真っ先に触れる部分です。だからこそ、「鼻を汚さない=よくないことに近づかない」という比喩が、すんなり成立するのでしょう。

こう見てくると、keep one’s nose clean の「鼻」が、ただの言葉のあやではなく、関与と回避をめぐる英語の一貫した発想の一部だとわかります。

同じ「おとなしくする」でも、どの比喩に乗せるかで、言葉の手触りは変わってくるのですね。

まとめ|ケイシーの自戒から学ぶ「おとなしくする」の一言

keep one’s nose clean は、鼻を汚れに近づけないという発想から、「問題を起こさず、おとなしくしている」を表す表現でした。stay out of trouble の中立さよりも、「悪事を避けてまっとうにする」という道徳的な含みが際立ちます。

命令形で「おとなしくしていろ」と促すときにも、決意表明で「もう問題は起こさない」と誓うときにも使える——この幅広さが、日常でこの一言が重宝される理由です。

刑務所でおとなしくすると誓った矢先に面倒に巻き込まれるケイシー、そのつぶやきに宿ったこの表現を、あなたの会話のレパートリーに加えてみてください。

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