「wine and dine」の意味と使い方|『CHUCK』S05E01で学ぶ英会話

「wine and dine」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大切な取引先や口説きたい相手を、上等な食事とお酒でもてなして、なんとか気持ちよく首を縦に振らせたい——ビジネスでも私生活でも、そんな場面に覚えはありませんか。

その「豪華にもてなす」を言い表す「wine and dine」を、スパイコメディ『CHUCK』シーズン5第1話の中盤、資金難のチャックが有望なクライアント獲得の作戦を口にするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「wine and dine」の意味とニュアンス

wine and dine
意味:(人を)豪華にもてなす、飲み食いで接待する

本来は名詞・食事を指す wine(ワイン)と dine(食事をする)を動詞として並べ、「上等なワインとごちそうで手厚くもてなす」ことを表します。単に treat someone(おごる)と言うより格が高く、多くの場合、取引をまとめる・相手を口説く・懐柔するといった、何かを引き出す目的を伴う「接待」の含みがあります。ビジネスの商談はもちろん、デートで相手を歓待する場面でも使えます。wine and dine と韻を踏んだ語呂の良さもあり、少し華やかで洗練された響きを持つのが特徴です。受け身の be wined and dined(もてなされる)の形でもよく登場します。

【ここがポイント!】

  • 名詞の wine と dine を動詞として並べた、「豪華にもてなす」表現
  • treat someone より格が高く、「目的をもった接待」の含みが出る一言
  • ビジネスの商談にも、デートの歓待にも使える、華やかな響きがコツ

『CHUCK』S05E01のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

資金難のカーマイケル・インダストリーズにとって、有望なクライアントの獲得は死活問題。チャックは「豪華に接待して魅力で落とす」王道の営業戦略を思い描きます。ところが現実主義のケイシーは、その接待をすっ飛ばし、客を秘密基地に直接呼びつけてしまうのです。

Chuck: We’re going to wine and dine him and, soon enough, we will be raking it in.
(その人を豪華にもてなして、じきに大儲けするのさ。)

Morgan: Good, and you know what? If it all goes south, well, we still have… The Buy More.
(いいね、それにさ。もし全部ダメになっても、まだ…バイ・モアがある。)

Chuck Season5 Episode1 (Chuck Versus the Zoom)

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シーン解説と心理考察

会社を軌道に乗せようと気負うチャックが、王道の営業戦略を思い描く様子が表れています。wine and dine という洗練された社交の言い回しには、「上等なもてなしで相手を気持ちよくさせ、契約を勝ち取る」という前向きな意気込みがにじみます。ところが後の場面で、現実主義のケイシーは接待などお構いなしに客を直接呼びつけてしまい、チャックの理想と現場のドタバタの落差が笑いを生みます。洗練された言葉と無骨な実行のギャップが、このチームの新米ぶりをやわらかく見せる場面です。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

wine and dine は、上等なワイングラスを傾け、テーブルいっぱいのごちそうを前に、大切な相手をにこやかにもてなす——そんな高級レストランの接待シーンを思い浮かべると覚えやすい表現です。wine(ワインを飲ませる)と dine(食事をふるまう)が動詞として並ぶ、韻を踏んだ形が耳にも残ります。劇中では、チャックが「クライアントを wine and dine して口説く」と意気込みます。ワインとディナーで相手を歓待する絵を、この営業計画に重ねると、「接待でもてなす」という意味がすっと入ります。

例文で覚える「wine and dine」

wine and dine は、ビジネスの接待から私的なもてなしまで、「豪華に歓待する」場面で幅広く使えます。3つの例文で見てみましょう。

The company wined and dined the investors to close the deal.
(会社は取引をまとめるため、投資家たちを豪華に接待した。)
商談の接待を語る場面です。「目的をもって歓待する」という核が、はっきり出る使い方になります。

He wined and dined her at the fanciest restaurant in town.
(彼は町で一番の高級レストランで、彼女を豪華にもてなした。)
デートや口説きの場面です。恋愛の文脈でも、相手を特別に歓待するニュアンスで自然に使えます。

A: Should I just email the client the proposal?
B: No, let’s wine and dine them first — it makes all the difference.
(A:クライアントには提案書をメールで送るだけでいい?)
(B:いや、まず豪華に接待しよう。それで印象がまるで変わるから。)
営業方針を相談する会話です。「もてなしで心証を良くする」という接待の効用を語っています。

あわせて覚えたい関連表現

treat someone
((人に)おごる、ごちそうする)
より一般的でカジュアルな言い方です。wine and dine は「豪華に、目的をもって歓待する」という格の高さと意図が加わる点で異なります。

roll out the red carpet
((人を)盛大に歓迎する、手厚くもてなす)
大々的な歓迎という点は近い表現です。飲食に限らず「特別待遇」全般を指す点が、wine and dine との違いです。

schmooze
((打算的に)愛想よく取り入る、世間話で親しくなる)
こちらは会話・社交で取り入ることに焦点があります。wine and dine は、あくまで飲食のもてなしが中心という点で異なります。

Note|名詞が動詞になる — wine and dine の作られ方

wine and dine の面白さは、ふだんは「もの」を指す名詞が、そのまま「もてなす」という動作の言葉になっているところにあります。

英語では、名詞をそのまま動詞として使う仕立て方がよく見られます。wine はもともと「ワイン」という飲み物の名前ですが、ここでは「(人に)ワインを飲ませる」という動作を表します。dine のほうは「食事をする・食事でもてなす」という動詞で、こちらは古くから使われてきました。この二つを and でつないで wine and dine とすると、「ワインを飲ませ、食事をふるまう」=手厚くもてなす、という一つのまとまった意味が立ち上がります。しかも wine と dine は語尾の音がそろっていて、口に出すと軽快なリズムが生まれます。この語呂の良さが、数ある「もてなす」表現のなかでも wine and dine を定着させ、記憶に残りやすくしたと考えられます。意味だけでなく、音の心地よさもフレーズの寿命を左右する、というわけです。

チャックのセリフに戻ると、「クライアントを wine and dine する」という言い回しには、ただ食事に誘う以上の、華やかで戦略的なもてなしの響きがこもっています。営業の意気込みを語るには、うってつけの一言でした。

ものの名前が動作になり、音の良さが言葉を生かしているのですね。

まとめ|チャックの営業戦略から学ぶ「もてなす」の一言

wine and dine は、上等なワインとごちそうで相手を歓待する情景から、「(人を)豪華にもてなす、接待する」を表す表現でした。treat someone よりも格が高く、取引や口説きなど「何かを引き出す目的」を伴う接待の含みを帯びます。

ビジネスの商談を有利に運びたい場面でも、大切な相手を特別に歓待したい場面でも、この一言があれば、単なる「ごちそうする」以上の、華やかで戦略的なニュアンスを添えられます。

会社の起死回生をかけてチャックが口にしたこの表現を、あなたの表現の引き出しに加えてみてください。

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