海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第1話では、中国から戻ったロスが、新しい恋人のジュリーを連れて仲間の前に現れます。空港での出迎えから仲間の部屋での再会まで、旅の話をめぐる会話が次々に続く回です。
旅から帰った人との会話には、話をせがむ、語り始める、そしてうっかり結末を言ってしまう、といった流れがあります。その一つひとつに合う英語を、場面の順に見ていきます。
「I want to hear everything.」と話をせがみ、旅の疲れを伝える
空港でロスを出迎えたレイチェルは、中国はどうだったかと尋ねたあと、さらにこう続けます。
Rachel: Come on, I want to hear everything. Everything.
(ねえ、全部聞きたいの。全部よ。)
Ross: Well, uh, where do I start?
(えっと、何から話せばいいかな?)
Friends Season2 Episode1(The One with Ross’s New Girlfriend)
I want to hear everything. は「全部聞かせて」と、相手の話に興味があることをまっすぐ伝える言い方です。Come on を前に置くと、「ほら、話して」と軽くうながす響きが加わり、最後に Everything. と一語だけ重ねることで、せがむ気持ちが強まります。
ロスの Where do I start? は、話したいことが多すぎて「どこから話そうか」と迷うときの受け答えです。旅行や出来事の報告を求められたときに、話し始めのつなぎとしても使えます。ロスはこのあと、一緒に降りてきたジュリーをレイチェルに紹介します。
モニカとレイチェルの部屋でみんなに紹介されると、ジュリーは長旅のあとであることをこう伝えます。
Julie: I’ll make a much better first impression tomorrow
(明日になれば、もっとずっといい第一印象になるはずだから)
Julie: When I don’t have 20 hours of cab and plane on me.
(タクシーと飛行機で20時間過ごしたままの格好じゃなくなればね。)
Friends Season2 Episode1(The One with Ross’s New Girlfriend)
make a good first impression は「よい第一印象を与える」という言い方で、ここでは much better で「今よりずっと」と比べています。20 hours of cab and plane on me は、移動の時間をそのまま身にまとっているような言い方で、長旅の疲れを冗談めかして伝える一言になっています。
「You got to hear this story.」で語り始め、オチを先に言ってしまう
ジュリーとロスは、帰りの移動中に乗ったバスでの出来事を思い出し、みんなに話し始めます。
Ross: You got to hear this story.
(この話、絶対聞いてほしいんだ。)
Julie: We’re on this bus that’s easily 200 years old, right?
(私たち、優に200年はたってそうなバスに乗ってるの、ね?)
Julie: And this guy…
(そしたらこの男の人が……)
Friends Season2 Episode1(The One with Ross’s New Girlfriend)
You got to hear this story. は「この話は聞かなきゃ」と、これから話す内容への期待を高める前置きです。ジュリーの語りは We’re on this bus と、過去の出来事なのに現在形で始まっています。英語の口語では、出来事を目の前で起きているように語るときに現在形が使われることがあり、途中の right? は聞き手の反応を確かめながら話を進める合いの手です。easily 200 years old の easily は「優に」という意味で、ここでは大げさに古さを言っています。
ところが話が山場に入る前に、レイチェルが結末を先に口にしてしまいます。
Rachel: Oh, I’m so sorry.
(あっ、ごめんなさい。)
Rachel: I just gave away the ending, didn’t I?
(今、オチを言っちゃったよね?)
Rachel: Oh, it’s just I just heard this story in the cab and it is all I can think about.
(ほら、タクシーでこの話を聞いたばかりで、もうそのことしか頭にないのよ。)
Friends Season2 Episode1(The One with Ross’s New Girlfriend)
give away the ending は「結末をばらす」という意味で、give away には「秘密などをもらしてしまう」という使い方があります。didn’t I? の付加疑問で「言っちゃったよね?」と自分の失敗を確かめる形になっています。it is all I can think about は「そのことしか考えられない」という言い方で、頭から離れない様子を伝えます。
「I like to be surprised」で帰り際の予定に冗談を返す
二人の出会いの話が一段落すると、ロスとジュリーはこのあとの予定を話して帰ろうとします。
Ross: We just wanted to say a quick hi then we’re going to go see the baby.
(ちょっと顔を見せに来ただけなんだ。このあと赤ちゃんに会いに行くよ。)
Julie: And then, we’ve got to get some sleep.
(そのあとは寝なくちゃ。)
Ross: Yeah. It’s really 6:00 tomorrow night our time.
(ああ。俺たちの時間だと、本当は明日の夜6時なんだ。)
Chandler: Okay, well, listen, don’t tell us what’s going to happen though, ‘cause I like to be surprised.
(よし、でもさ、この先どうなるかは言わないでくれよ。驚きたいタイプなんでね。)
Friends Season2 Episode1(The One with Ross’s New Girlfriend)
say a quick hi は「ちょっとあいさつする」という言い方で、長居しないことを先に伝える前置きになります。
ジュリーの we’ve got to ~ は have to とほぼ同じ「〜しなくちゃ」の意味で、話し言葉では gotta と縮めて言われることもあります。go see ~ は go and see の and を省いた形で、「〜に会いに行く」を短く言うときに使われます。
赤ちゃんは、ロスと元妻キャロルの息子ベンのことです。It’s really 6:00 tomorrow night our time. は、自分たちの体はまだ向こうの時間で動いている、という時差の伝え方です。
チャンドラーの返しは、二人が話した予定を物語の続きのように扱った冗談です。don’t tell us what’s going to happen は本来ネタばらしを止めるときの言い方ですが、ここでは「赤ちゃんに会って寝る」というありふれた予定に向けています。
まとめ|旅の話を聞く・語る・ばらす英語
I want to hear everything と Where do I start? の受け答え、You got to hear this story の前置き、give away the ending のネタばらし、そして時差を伝える our time を見てきました。話の流れに沿って覚えると、使いどころがつかみやすくなります。
空港と部屋での再会の場面を思い浮かべながら、これからも『フレンズ』の英語を一緒に楽しんでいきましょう。
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