海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン1第5話の舞台の一つは、街のコインランドリーです。レイチェルが自分で洗濯をしようと出かけ、ロスがそれに付き添うことで、洗濯機の順番や洗い方、洗い上がりをめぐるやりとりが次々に生まれます。
日本のコインランドリーとも少し違う、アメリカの洗濯事情。作中の3つの場面を手がかりに、その習慣と、洗濯にまつわる英語を順に見ていきます。
建物の「laundry room」と街の「laundromat」
レイチェルは今夜、モニカとコインランドリーに行くと話します。自分も行くと言い出したロスに、レイチェルはこう聞き返します。
Rachel: Don’t you have a laundry room in your building?
(自分の建物にランドリールームがあるんじゃないの?)
Ross: Yes. I do have a laundry room in my building. Uh, but there’s a rat problem.
(ある。俺の建物にはちゃんとランドリールームがある。でも、ネズミの問題があってさ。)
Friends Season1 Episode5(The One with the East German Laundry Detergent)
laundry room は、建物の中にある共用の洗濯室を指す言い方です。アメリカの集合住宅では、住人が使える洗濯機と乾燥機がまとめて置かれている建物がある一方で、そうした設備がなく近所の店を使う人もいると言われます。どちらが一般的かは、建物の古さや地域によって異なります。
これに対して、街にあるコインランドリーは laundromat と呼ばれます。レイチェルが口にする店の名前 Launderama も、laundry を思わせる名前です。レイチェルの問いは、建物に洗濯室があるならわざわざ店まで来なくてもいいのでは、という確認です。
ロスは設備があることを認めたうえで rat problem(ネズミの問題)を付け足し、その説明はネズミが乾燥機用のシートに引き寄せられるという冗談めいた話へ続いていきます。I do have ~. の do は、「確かに持っている」と認める部分を強める働きです。
「No suds, no save」と洗濯機の場所取り
コインランドリーでロスを待っていたレイチェルは、洗濯機の上にかごを置いていました。そこへ来た女性は、レイチェルの洗濯物を出して自分の物を入れ始め、こう言います。
Woman: It’s really pretty. Unfortunately, I don’t see suds!
(すごくかわいいかごね。残念だけど、泡が見えないのよ!)
Rachel: What?
(え?)
Woman: No suds, no save. Okay?
(泡なしは、取り置きなし。いい?)
Friends Season1 Episode5(The One with the East German Laundry Detergent)
suds は洗剤の泡のことで、ここでは洗濯がすでに始まっているかどうかの目印として使われています。save は「(場所や席を)取っておく」という意味で、save a seat(席を取っておく)と同じ使い方です。No ~, no ~. は「〜がなければ〜もなし」と条件を短く言い切る形で、標語のような響きがあります。末尾の Okay? は「分かった?」と念を押す一言で、話をそこで打ち切る働きをしています。
混み合うコインランドリーでは、空いた機械をどう順番に使うかが、ちょっとした気づかいの問題になることがあります。かごを置いて場所を取っておく人もいますが、それをどこまで認めるかは、人や店によって考え方が違うとされています。作中でも、あとから来たロスは女性の言い分を「そんなルールはない」と退けています。つまり No suds, no save は、この女性が持ち出した決まりとして描かれていて、どこでも通じるルールというわけではありません。
洗剤と「separate」、色移りの英語
ロスはレイチェルのために、持ってきた洗剤(detergent)を取り出します。その洗剤の名前と特徴を挙げたあと、レイチェルが洗濯物を入れ始めると、ロスはこう聞きます。
Ross: Uberweiss. It’s new, it’s German It’s extra-tough. Rach, are you going to separate those?
(ウーバーワイス。新しくて、ドイツ製で、とにかく強力なんだ。レイチェル、それ分けないの?)
Friends Season1 Episode5(The One with the East German Laundry Detergent)
separate は「分ける」で、洗濯の話では白い物と色物などを分けて洗うことを指します。英語では白い物を whites、色物を colors、傷みやすい衣類を delicates と呼び分けることが多く、洗濯機の設定や洗剤の表示にもこうした言葉が並ぶことがあります。レイチェルは、戸惑ったあとで次のように確かめます。
Rachel: I mean, am I supposed to use one machine for shirts and another machine for pants?
(つまり、シャツ用に1台、ズボン用にもう1台使うってこと?)
Friends Season1 Episode5(The One with the East German Laundry Detergent)
be supposed to ~ は「〜することになっている」で、決まったやり方があるのかを確かめるときに使えます。レイチェルは衣類の種類で分けると受け取っていて、ロスの言う分け方とはずれています。洗濯が終わったあと、ロスは洗い上がりの結果をこう伝えます。
Ross: It’s just that you left a red sock in with all your whites and now… Everything’s kind of pink.
(ただ、白い物の中に赤い靴下を入れたままだったから、今……全部ちょっとピンクなんだ。)
Friends Season1 Episode5(The One with the East German Laundry Detergent)
leave ~ in with … は「〜を…の中に入れたままにする」で、色移りの原因を説明するのにそのまま使える形です。エピソードの最後には、カフェでレイチェルの服を見たフィービーが「全部の服がおそろいになった」と言います。
まとめ|洗濯の場面から見えるアメリカの暮らし
laundry room と laundromat の違い、suds と save をめぐる場所取り、detergent、separate、whites といった洗濯の言葉を見てきました。生活の場面ごとに覚えると、語彙が結びつきやすくなります。
身近な家事の英語を拾いながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、このコインランドリーでのやりとりを別の切り口で扱っています。


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