海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第12話では、カフェのセントラルパークでフィービーがロブという男性と言葉を交わし、子ども図書館で歌わないかと誘われます。その後、フィービーは図書館で子どもたちの前に立ちます。
名乗ったばかりの相手をほめて本題を持ちかけるとき、そして大勢の前で名乗って始めるとき、英語ではどんな言い方をするのか。誘いの前のひと幕から順に見ていきます。
「pretend like ~」とその場のふるまいを頼む
仲間と一緒にいるフィービーに、レイチェルが知らせます。前にも店に来ていた男性が、また来ているようです。
Rachel: That really cute guy is here again.
(あのすごく素敵な人、また来てるよ。)
Phoebe: Oh? Oh, okay. So, everyone pretend like I’m telling you a story, okay?
(え?あ、オーケー。じゃあみんな、私が話をしてるふりをして、いい?)
Phoebe: And it’s really funny, so everyone just laugh.
(それがすごくおもしろい話だから、みんなとにかく笑って。)
Phoebe: Now.
(今よ。)
Phoebe: I know. I know.
(でしょ、でしょ。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))
here again は「また来ている」という意味で、again があることで前にも来ていたことが分かります。
フィービーの pretend like ~ は「〜しているふりをする」という意味です。辞書では pretend (that) ~ の形が基本とされ、like を使う形は話し言葉で見られるくだけた言い方です。ここでは everyone pretend ~ と、命令文の前に everyone を置いて、その場の全員に頼んでいます。続く everyone just laugh も同じ形で、just が「とにかく」と頼みを簡単にする響きを足しています。
Now. の一語は「今よ」と合図を出す使い方です。仲間が笑ったあとの I know. I know. は、おもしろい話をした本人が「でしょ」と受ける芝居の台詞で、話の中身は実際にはありません。頼まれた側が笑い、頼んだ側がそれに合わせる、短い芝居の流れになっています。
「I don’t know anything about ~ but」とほめて仕事を持ちかける
フィービーのあいさつに、男性は名乗ってから話を始めます。
Phoebe: Hello.
(こんにちは。)
Rob: I’m Rob Donnan.
(ロブ・ドナンです。)
Phoebe: Hi, Rob Donnan.
(どうも、ロブ・ドナン。)
Rob: I don’t know anything about music but I think you’re really, really great.
(音楽のことは何も分からないけど、君は本当に、本当にすばらしいと思う。)
Phoebe: Oh… wow.
(わあ……。)
Rob: Anyway, I schedule performers for the children’s libraries around the city and I was just thinking have you ever thought about playing your songs for kids?
(それで、市内の子ども図書館で出演者の手配をしてるんだけど、ちょっと思ったんだ。子どもたちに歌を聞かせることを考えたことはない?)
Phoebe: Oh, I would love to have kids.
(あ、子どもはすごく欲しい。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))
ロブの I’m + フルネーム は、名字まで添えて名乗る形です。これにフィービーは Hi, + 相手のフルネーム と、聞いた名前をそのまま繰り返して返しています。名前を口にして返すことで、名乗りを受け取ったことが伝わります。
I don’t know anything about ~ but ~ は「〜のことは何も分からないけれど」と、自分が専門家ではないと先に断ってからほめる言い方です。専門家としての評価ではなく、一人の聞き手としての感想として伝える形になります。
ほめたあとの Anyway, ~ は、話題を本題へ移す合図です。ロブはここで自分の仕事を説明し、I was just thinking, have you ever thought about ~ing? と続けます。「ちょっと思ったんだけど」と前置きし、「〜しようと考えたことはある?」と相手の考えを聞く形にすることで、誘いを押しつけずに持ちかける言い回しになります。
フィービーの返事は、子どもたちに歌を聞かせる話が「子どもが欲しい」という意味に聞こえる言い間違いです。have kids は「子どもを持つ」という意味で、ロブの言った playing your songs for kids とは意味が大きく変わります。
「Hi, everybody. I’m ~」と人前で名乗って始める
場面は変わり、フィービーは図書館で子どもたちの前に立ちます。そばにはチャンドラー、モニカ、レイチェルもいます。
Phoebe: Hi, everybody. I’m Phoebe.
(こんにちは、みんな。フィービーです。)
All: Hi, Phoebe.
(こんにちは、フィービー。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))
Hi, everybody. は、大勢に向けたあいさつです。続けて I’m ~. と短く名乗るだけで、自己紹介の形になります。聞き手が Hi, + 名前 と声をそろえて返すのは、会の始まりなどで見られるやりとりで、この場面でもその場の皆が名前を呼んで応えています。
その後、フィービーが再び子どもたちの前に立つ場面では、こう切り出します。
Phoebe: Okay, hi again.
(はい、また会ったね。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))Phoebe: Today, we’re going to start with some songs about barnyard animals.
(今日は、農場の動物の歌から始めるよ。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))
hi again は、一度会った相手にもう一度あいさつするときに使われます。「改めてこんにちは」に近い響きで、前回からの続きであることを軽く示せます。Today, we’re going to start with ~. は「今日は〜から始めます」と、これから何をするかを先に告げる形で、発表や授業の始めにも応用できます。主語に we を使うと、聞き手も一緒に進める響きになるとされています。
まとめ|誘いと名乗りの英語
pretend like ~ の頼み方、I don’t know anything about ~ but のほめ方、have you ever thought about ~ing? の持ちかけ方、Hi, everybody. I’m ~ の名乗り方を見てきました。場面の順に覚えると、使いどころが思い浮かびやすくなります。
フィービーの新しい仕事の始まりを思い浮かべながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
この回の別の場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事で取り上げています。


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