ほめられたあとに「でも」が続きそうなとき、英語で何と聞き返す?|『フレンズ』S02E12で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: ほめられたあとに「でも」が続きそうなとき、英語で何と聞き返す?|『フレンズ』S02E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン2第12話では、フィービーが子ども図書館で歌うことになります。演奏のあと、出演者を手配しているロブはまずフィービーをほめ、そのあとで親たちの要望を切り出します。

ほめ言葉のあとに「でも」が控えていそうなとき、英語ではどう聞き返すのか。言いにくい話を伝える側の前置きや、遠回しな提案の形とあわせて、2つの場面から見ていきます。

目次

「But?」とほめ言葉の続きを先回りする

図書館での演奏を終えたフィービーに、ロブはこう声をかけます。

Rob: That was great. The kids loved you.
(よかったよ。子どもたち、すごく喜んでた。)
Phoebe: I rock.
(私って最高。)
Rob: And you know why? Because you told the truth.
(しかも、なぜだか分かる?君が本当のことを話したからだよ。)
Rob: And nobody ever tells kids the truth. You were incredible.
(子どもに本当のことを話す人なんて誰もいない。君はすばらしかった。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))

That was great. は、終わったばかりの演奏や発表をほめるときに使われることの多い一言です。The kids loved you. は「子どもたちは君のことが大好きだった」が直訳で、聞き手の反応を伝えて相手をほめる形になっています。最後の You were incredible. で、ほめ言葉はさらに強まります。

フィービーの I rock. は「私って最高」と自分で胸を張るくだけた言い方で、rock はここでは「すごい」「最高だ」という意味の動詞です。

ほめ言葉が重なったところで、フィービーは次のように返します。

Phoebe: But?
(でも?)
Rob: How did you know there was a “but“?
(どうして「でも」があるって分かったの?)
Phoebe: I sense these things. It was either “but” or “butter.”
(そういうのは感じ取れるの。「でも(but)」か「バター(butter)」のどっちかだったのよね。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))

But? は、相手が言いかけている続きを一語で促す聞き返しです。ほめ言葉のあとに注文が続く話し方は、英語の会話でも見られる流れで、フィービーはその流れを読んで先回りした形です。ロブの there was a “but” では、but は「但し書き」という意味の名詞です。後半の but と butter は、音の似た語を並べた冗談です。

日本語でも「よかったよ。ただね……」と続きそうなとき、「ただ?」と聞き返すことがあります。英語の But? も同じように、相手が切り出しにくそうな話を先に促す役目を果たします。言いよどんでいる相手に、続きを話しやすくする一言とも言えます。

「The thing is」で本題に入り、要望をやわらげる

言い当てられたロブは、こう切り出します。

Rob: The thing is, I think some of the parents they were kind of hoping you would play more songs about, like, barnyard animals.
(実はね、親御さんの中には、もっと、ほら、農場の動物の歌を歌ってほしいと思っていた人もいたみたいなんだ。)
Phoebe: I can do that.
(それならできるよ。)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))

The thing is, ~ は「問題は〜なんだけど」「実は〜で」と、本題や気になっている点を切り出すときの前置きです。言いにくい内容の前に置くと、ここからが本題だと相手に伝わります。似た前置きに The problem is, ~ もありますが、こちらは「問題」とはっきり言う分、響きが強くなるとされます。

続く文には、言い方をやわらげる工夫がいくつも入っています。まず I think で自分の見立てとして話し、some of the parents で「親の一部」と範囲をしぼります。さらに kind of hoping の kind of が「ちょっと」「なんとなく」のように、希望の強さを控えめに見せる働きです。like は、例を挙げる前に入れる口語のつなぎ言葉です。

これを受けたフィービーの I can do that. は「それならできる」と要望を引き受ける返事です。その後、フィービーは子どもたちの前で、農場の動物の歌から始めると告げます。

「Maybe if you just ~」と遠回しに提案する

場面は変わり、カフェのセントラルパークでフィービーとロブが話しています。

Phoebe: Fired? Why?
(クビ?どうして?)
Rob: The library board has had a lot of complaints from parents about some of the stuff in your songs.
(図書館の委員会に、君の歌の内容について親からたくさん苦情が来てるんだ。)
Phoebe: I can’t believe it. Did you tell your “board” about how the kids want to hear the truth?
(信じられない。その「委員会」に、子どもたちは本当のことを聞きたがってるって話してくれた?)
Rob: No.
(いや。)
Phoebe: I see.
(なるほどね。)
Rob: Maybe if you just played some regular kiddie songs.
(普通の子ども向けの歌を歌ってくれたら、もしかしたら……。)
Phoebe: No. What do you want me to be?
(いやよ。私に何になれって言うの?)
Friends Season2 Episode12(The One After the Superbowl (Part 1))

フィービーの Fired? は、語尾を上げて「クビってこと?」と確かめる聞き返しです。ロブが挙げた理由は、図書館の委員会に寄せられた親からの苦情です。has had a lot of complaints は現在完了形で、苦情がこれまでに積み重なってきたことを表します。some of the stuff in your songs の stuff は「もの」「こと」を広く指すくだけた語で、ここでは歌の中身をぼかして指しています。

I see. は「なるほど」「そういうこと」と、相手の答えを短く受け止める一言です。ここでは、ロブが委員会に話していないと分かった直後に出ています。

ロブの Maybe if you just ~. は、「もし〜してくれたら」と条件だけを言い、その先の「何とかなるかもしれない」に当たる部分を言わずに止める形です。played が過去形なのは、今の話を仮定として述べる使い方で、提案を押しつけずに差し出す響きになります。フィービーはこの提案に No. と返し、ほめ言葉の場面とは逆の流れになっています。

まとめ|ほめ言葉と要望の英語

But? の先回り、The thing is の前置き、kind of hoping のやわらげ方、そして Maybe if you just ~ の遠回しな提案を見てきました。ほめる・頼む・断るの流れに沿って覚えると、言葉の温度の違いが分かります。

ロブとフィービーのやりとりを思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を取り上げています。

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