「for starters」の意味と使い方|『フレンズ』S02E20で学ぶ英会話

「for starters」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

言いたいことがいくつもあって、「まず第一に、これ」と切り出したくなる。理由や問題点を並べる前置きに、ちょうどいい一言を探した経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「for starters」を、『フレンズ』シーズン2第20話の中盤、恋人リチャードに憧れて格好つけようとするチャンドラーを、モニカが冷静にたしなめるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「for starters」の意味とニュアンス

for starters
意味:まず第一に、手始めに

for starters は、これから挙げる複数の項目の、その最初の一つを示す口語表現です。「まず一つ目を言うとね」と切り出し、後ろにまだ続きがあることをそれとなく匂わせます。

starter は「始めるもの」を指し、料理では前菜を意味します。コース料理で最初に出てくる一皿、というイメージが、列挙の一番目を示す用法に転じました。だからこの表現には、「これはまだ最初の一つですよ」という含みが常にあります。

文頭で使うのが基本です。理由・問題点・長所など、複数並べたいものの切り出しとして働きます。first of all とほぼ同義ですが、for starters のほうがくだけた、会話向きの響きを持ちます。

【ここがポイント!】

  • 核は「前菜として、まず一皿目」、複数あるうちの最初を示す一言
  • 後ろにまだ続きがあることを匂わせる、列挙の切り出し表現
  • first of all より口語的、文頭で使うのが基本と押さえるのがコツ

『フレンズ』S02E20のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

モニカの恋人リチャードに憧れたチャンドラーが、葉巻をくわえて格好つけようとします。ところが火もつけず、なぜか片手にはフライ返しを握ったまま。その滑稽な姿に、モニカが冷静に突っ込みます。

Chandler: How come Richard looks so much cooler with one of these than me?
(どうしてリチャードは同じもの持ってて、俺よりずっとカッコいいんだ?)

Monica: For starters, you may wanna light it and lose the spatula.
(まず第一に、火をつけて、そのフライ返しを手放すことね。)

Friends Season2 Episode20(The One Where Old Yeller Dies)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

モニカの for starters には、乾いたユーモアが効いています。チャンドラーのキメ顔に対して、「直すべき点は複数あるけれど、とりあえず最初の一つを挙げるとね」と切り出す。この前置きが、後ろに続く指摘の数を暗に示しています。

面白いのは、彼女が挙げた「火をつける」「フライ返しを手放す」が、あまりにも当たり前の一段階前だという点です。格好つける以前の問題がそこにある。その落差が、チャンドラーの空回りを際立たせています。

冷静な口調のまま核心をつくのが、モニカらしい返し方です。感情的に笑い飛ばすのではなく、for starters で淡々と一つ目から数え上げる。その温度差が、この掛け合いのおかしみを支えています。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

starter はコース料理の「前菜」。メインの前に、まず一皿目が運ばれてくる感覚を思い浮かべてみてください。for starters は「まず前菜として、この理由をお出しします。あとにまだ続きがありますよ」という合図です。

モニカは、チャンドラーの直すべき点を「まず一皿目」として差し出しました。火の話とフライ返しの話が、その後ろに控えている。コース料理の一皿目のイメージと結びつければ、「複数あるうちの最初」というニュアンスごと覚えられます。皿が次々に運ばれてくる情景を添えておくと、後続を匂わせる働きも一緒に定着します。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「for starters」

for starters は、複数の項目を並べる切り出しとして活躍します。3つの使い方を見ていきましょう。

Why don’t I like the plan? For starters, it costs too much.
(なぜこの計画が気に入らないか? まず第一に、金がかかりすぎる。)
反対理由を並べ始める場面です。文頭に置いて、一つ目の理由を切り出す定番の形になります。

There are several issues here. For starters, the data is outdated.
(ここにはいくつか問題がある。まず第一に、データが古い。)
問題点を列挙する、やや硬い場面です。会議や報告でも、複数の論点を順に挙げる切り出しとして使えます。

A: Why won’t this work? B: For starters, we don’t have the budget.
(A:なぜうまくいかないの? B:まず、予算がない。)
質問に即答する会話です。for starters で返すと、「理由はいくつもあるが、まずこれ」という含みが自然に伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

first of all
(まず第一に)
for starters とほぼ同義ですが、より整った響きを持ちます。for starters が会話向きのくだけた表現なのに対し、first of all はフォーマルな場面にも自然になじみます。

to begin with
(まず初めに、そもそも)
列挙の切り出しに加え、「そもそも」という原因の遡及にも使えます。for starters が「複数項目の一つ目」の色が濃いのに対し、to begin with は前提そのものを持ち出す働きも持ちます。

for one thing
(一つには)
「理由の一つを挙げると」という点で近い表現です。for one thing … for another と対で使うことが多く、for starters が後続を匂わせるだけなのに対し、こちらは二つ目を明示する形をとりやすくなります。

Note|starter が「前菜」から「まず第一に」へ

for starters の starter は、料理の前菜を指す語です。なぜ「前菜」を意味する語が、「まず第一に」という列挙の切り出しになったのでしょうか。その道すじには、食事の順序という身近なイメージがあります。

starter は動詞 start に -er がついた形で、文字どおり「始めるもの」を意味します。イギリス英語やオーストラリア英語では、この語がコース料理の最初の一皿、つまり前菜を指します。フルコースは前菜から始まり、メイン、デザートへと進む。この「一番最初に出てくるもの」という順序の感覚が、話の中で「まず最初に挙げる項目」を示す for starters を生んだと考えられています。複数形の starters になっているのは、後ろにまだ続く項目があることを前提にしているからでしょう。一皿で終わらず、次の皿が控えている。その含みが、この表現の「まだ言いたいことがある」という語感につながっています。

この「食事の順序を議論の順序になぞらえる」発想は、英語に根づいています。食べ物と会話を重ねる言葉の作り方が、for starters の背景にあるのです。

モニカがチャンドラーに for starters と切り出したとき、彼女の頭の中には、まだ言うべき指摘が何皿も並んでいました。まずは一皿目として「火をつけて、フライ返しを手放す」を差し出す。その後ろに続きがあることが、この一語から伝わってきます。

言葉は、日々の暮らしのしぐさから比喩を借りてくるのでしょう。

まとめ|モニカが数え上げた「まず一皿目」

for starters は、複数並べたいものの、その最初の一つを切り出す表現です。starter が「前菜」を意味することを思えば、この句が「まず一皿目」という順序のイメージから生まれたことも見えてきます。

first of all との違いを意識できるようになると、場面に応じて切り出しを選び分けられるようになります。くだけた会話なら for starters、あらたまった場なら first of all、と使い分けられます。

チャンドラーの格好つけを「まず一皿目」から淡々と正したモニカの一言を思い出しながら、for starters を表現の引き出しに加えてみてください。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


このエピソードの他のフレーズ

おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「for starters」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次