「be out to get someone」の意味と使い方|『メンタリスト』S05E15で学ぶ英会話

「be out to get someone」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

周りの人が急に信用できなくなって、「みんな自分を陥れようとしているんじゃないか」と感じてしまった経験はありませんか。

そんな心理状態を表す「be out to get someone」を、『メンタリスト』シーズン5第15話の序盤、晩年に人間不信を深めた資産家の様子を、甥のワイリーがリズボンに語る場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「be out to get someone」の意味とニュアンス

be out to get someone
意味:(人)を陥れよう・傷つけようと狙っている

be out to do は「〜しようと躍起になっている」という意味の口語表現で、get someone と組み合わさることで「誰かを陥れよう、痛い目に遭わせようとしている」というニュアンスになります。get には「捕まえる」「仕返しする」といった攻撃的な含みがあり、単なる嫌悪よりも一歩踏み込んだ敵意を表します。

実際に誰かが本気で狙っているケースにも使われますが、日常会話でよく登場するのは、根拠のない被害妄想として語られる場面です。特に Everyone’s out to get me.(みんなが私を狙っている)のように everyone を主語にすると、猜疑心や被害妄想の強さを強調する定型句になります。

三人称単数(is)と複数(are)のどちらでも使え、口語では out for someone のように短縮されることもあります。

【ここがポイント!】

  • get someone に含まれる「痛い目に遭わせる」という攻撃的なニュアンスが核
  • 実際の敵意にも、根拠のない被害妄想にも使える幅広い表現
  • everyone’s out to get me の形は猜疑心の強さを強調する定番フレーズ

『メンタリスト』S05E15のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

焼死体で発見された資産家エリーゼ・ヴォーゲルソングの晩年について、甥のワイリーがリズボンとジェーンに語る場面です。慈善事業に生涯を捧げた叔母がなぜ狙われたのか、リズボンが尋ねると、ワイリーは意外な答えを口にします。

Lisbon: She was losing her mind at the end. Have you taken that into account?
(晩年、彼女は正気を失いかけていました。そのことは考慮に入れていますか?)

Wiley: Losing her mind how?
(正気を失うって、どういう意味です?)

Lisbon: Alright, you know what my aunt endured in her life?
(いいでしょう。叔母がこれまでの人生でどんな目に遭ってきたか、ご存じですか?)

Wiley: The scandals, the tragedies?
(スキャンダルや悲劇のことですか?)

Lisbon: Yes. I’m sorry.
(ええ。申し訳ありません)

Wiley: Well, she was a strong woman, despite it all until about two years ago.
(叔母は強い女性でした。2年前までは、あらゆることを乗り越えてきましたが)

Lisbon: What happened?
(何があったんです?)

Wiley: She stopped wanting to leave the house started getting paranoid. Thought people were out to get her.
(家から出たがらなくなり、疑い深くなっていったんです。皆が自分を狙っていると思い込んで)

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シーン解説と心理考察

ワイリーの説明には、叔母を気の毒に思う口ぶりの奥に、どこか都合の良い響きが混じっています。晩年の被害妄想を強調すればするほど、遺言の有効性そのものが揺らぐという事情が、このやり取りの背景にあるからです。

people were out to get her という言い回しを選んだのも興味深い点です。単に「頑固になった」ではなく、「周囲を敵と見なすようになった」と語ることで、判断力の低下をより強く印象づけています。感情の起伏ではなく、認知そのものへの疑念を植え付ける言葉選びだと言えます。

リズボンが直前で示す気遣い(I’m sorry)と、ワイリーの淡々とした説明との温度差も見どころです。悲劇を語る側の口調が冷静すぎるほど整っている点に、視聴者はどこか引っかかりを覚える構成になっています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

自分の周りをぐるりと囲む輪をイメージしてみてください。普段はただの知り合いや隣人がいる輪ですが、被害妄想が強まると、その一人ひとりが「敵」に見えてくる。be out to get someone は、その輪の見え方が反転した状態を表す表現です。

このシーンで語られたエリーゼも、まさにその輪の見え方が変わってしまった人物として描かれていました。信頼していた人々が、ある日から敵の顔に見えてくる。その反転のイメージと結びつけておくと、なぜ paranoid(疑い深い)と一緒に使われやすいのかも自然に理解できます。

例文で覚える「be out to get someone」

被害妄想的な文脈でも、正当な敵意を語る文脈でも使える表現です。三つの場面で使い方の幅を見てみましょう。

Ever since he got fired, he thinks everyone at the office is out to get him.
(クビになってから、彼はオフィスの誰もが自分を狙っていると思い込んでいる)
職場での人間関係を語る、少しシリアスな会話です。thinks everyone is out to get him という形は、被害妄想を語る際の定番の組み立てです。

Relax, nobody’s out to get you. It was just an honest mistake.
(落ち着いて、誰もあなたを狙ってなんかいないから。ただの単純ミスよ)
不安がる相手を安心させる場面です。否定形の nobody’s out to get you は、日常会話で人をなだめるときによく使われます。

A: Why do you think the new manager keeps criticizing my work?
B: I don’t know, but it does feel like she’s out to get you.
(A:新しいマネージャー、なんで私の仕事ばかり批判するのかな)
(B:わからないけど、確かに君を狙ってる感じはするね)
同僚との愚痴のやり取りです。it feels like を添えることで、断定を避けつつ疑いを共有する柔らかい言い方になります。

あわせて覚えたい関連表現

have it in for someone
(〜に恨みを持っている、目の敵にしている)
be out to get someone よりも「特定の相手への個人的な恨み」に焦点があります。行動の予告ではなく、動機そのものを語る表現です。

be after someone
(〜を追っている、狙っている)
get someone より直接的で、追跡や捕獲のニュアンスが強くなります。警察や捜査の文脈でもよく使われる、実務的な響きを持つ表現です。

feel persecuted
(迫害されていると感じる)
be out to get someone が口語的なのに対し、こちらは心理学的・フォーマルな響きを持ちます。医療や臨床の文脈で使われることが多い表現です。

Note|「狙われている」を表す表現の温度差

英語には「誰かに狙われている」という状況を表す表現が複数あり、それぞれ悪意の強さや正当性が微妙に異なります。be out to get someone はその中でも、根拠のない被害妄想から本物の敵意まで、幅広くカバーできる懐の深い表現です。

比較すると違いが見えてきます。have it in for someone は、原因がはっきりした個人的な恨みに限定される傾向があり、「なぜ狙われているか」の理由が伴うことが多い表現です。一方 be after someone は、警察が犯人を追う、借金取りが債務者を追うといった、行動そのものに焦点が当たる直接的な言い方です。

これらに対して be out to get someone は、実際に狙われているかどうかを保留にしたまま使える柔軟さを持っています。this out to do という構文自体が「〜しようと躍起になっている」という意図の強さだけを表すため、被害妄想の文脈にも、正当な敵意の文脈にも、そのまま流用できるのです。

このシーンでワイリーが選んだのも、まさにこの柔軟さでした。叔母の思い込みが正しかったのか、それとも本当に誰かが狙っていたのか。どちらとも取れる言葉を選ぶことで、事件の真相をまだ隠したまま会話を進めることができています。

疑いの正体をあえてぼかす。この表現には、そんな使い方も潜んでいます。

まとめ|狙われている、と感じる心の動き

be out to get someone は、実際の敵意にも、根拠のない被害妄想にも使える、懐の深い表現です。get の持つ攻撃的なニュアンスが、単なる不安ではなく「狙われている」という切迫した感覚を言葉に乗せてくれます。

周囲への信頼が揺らいだとき、あるいは誰かの不安げな様子を語りたいとき、この一言があれば状況を的確に描写できます。断定を避けたいときは feel like を添えるだけで、柔らかい言い回しにもなります。

疑心暗鬼という感情を一言で言い表せる表現として、会話の引き出しに加えてみてください。

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