「cut someone in」の意味と使い方|『メンタリスト』S02E14で学ぶ英会話

「cut someone in」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

いい話を持ちかけられたとき、それで自分の取り分はどうなるのだろう、と真っ先に気になった経験はありませんか。

そのやりとりで出てくるのが「cut someone in」で、分け前に加える、という意味です。『メンタリスト』シーズン2第14話の中盤、チョウが単身で乗り込み、旧友と取引のあった相手を問い詰める場面に登場します。どのように使われているのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「cut someone in」の意味とニュアンス

cut someone in
意味:分け前に加える、取り分を回す

利益を切り分けて、その一切れを相手に渡すことを表します。英語では取り分そのものを a cut と言い、a cut of the profits のように使います。切り分ける動作と分け前が同じ語でつながっているわけです。

対象を示すときは cut someone in on something の形をとり、on のあとに取引や案件が置かれます。割合を示す場合は cut you in for ten percent のように for を使います。

やりとりの性格としては、正式な契約というより口約束の空気をまとう表現です。書面に残らない合意、握手で決まる取り分、持ちかけと駆け引き。そうした場面で自然に響きます。逆向きの cut someone out は分け前や輪から締め出すことを指し、対で覚えると両方が定着します。受け身にした be cut in on the deal も、実際の会話でよく使われる形です。

【ここがポイント!】

  • 核は、ケーキを切り分けて一切れを手渡す動作
  • on のあとに案件、for のあとに割合を置くのが基本の形
  • 書面より握手で決まる場面に合う、口約束寄りの言い回し

『メンタリスト』S02E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

旧友の死の真相を追うチョウは、規則を離れて単独で動き、かつての因縁の相手のもとへ乗り込みます。相手は殺害への関与を否定しながら、被害者との裏の取引と、その中身をめぐって口論になった経緯を語り始めます。チョウは短い質問だけで、相手の言い分の穴を突いていきます。

Cho: What were you arguing about?
(何を言い争っていた)

K.S.: That much weight wasn’t just for him. I figured he was selling.
(あの量が本人用のはずがない。売るつもりだと思った)

Cho: You told him to cut you in.
(それで、分け前をよこせと言ったんだな)

K.S.: Yeah. But he wasn’t down for that.
(ああ。だが、あいつは乗ってこなかった)

The Mentalist Season2 Episode14(Blood In, Blood Out)

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シーン解説と心理考察

チョウの言い方は質問の形をしていません。相手の話の続きを先に言い当て、事実として置いてしまう。認めるか否定するかの二択に追い込む運び方が、取り調べというより読み合いに近い緊張を作っています。

言い当てられた側は、ためらいなく Yeah と応じます。隠すほどの話でもないという構えの裏で、断られたという事実だけは苦い響きを帯びる。分け前を求めて拒まれた側の感情が、短い一語に重なっています。

そしてこの答えが、被害者が本当に足を洗おうとしていたことの裏づけになります。敵対する相手の口から人物像が補強されるという皮肉な構造が、この場面の見どころです。物語の核心には踏み込まない範囲で言えば、ここで得た一言が終盤の見立てを大きく動かします。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

大きなホールケーキにナイフを入れる場面を思い浮かべてみましょう。cut で一切れを切り出し、in でその人を輪の中へ迎え入れる。切り分ける動作と、仲間に入れる動作が、ひとつの句にまとまっています。

劇中では、チョウが「分け前をよこせと言ったんだな」と相手の動機を言い当てる形で登場しました。ナイフを構えたのに、皿を差し出す手が引っ込められた。断られた側の苛立ちまで含めて絵にすると、この表現の温度が体に入ります。

逆向きの cut someone out は、ケーキの前から相手を押しのける絵です。in と out を並べて覚えると、前置詞ひとつで立場が入れ替わることも一緒に身につきます。

例文で覚える「cut someone in」

交渉の場でも、不満をこぼす場面でも顔を出します。立場を変えながら、三つの場面で見ていきましょう。

If you want to use my contacts, you’ll have to cut me in.
(私の人脈を使いたいなら、分け前は回してもらう)
知人同士の儲け話で条件を切り出す場面です。have to を使うと、交渉というより前提の確認という響きになります。

They cut her in on the deal after she brought in the client.
(彼女が顧客を連れてきたので、取引の分け前に加えた)
社内の報酬配分を説明する形です。on のあとに案件を置く基本の形が確認できます。

A: So what’s my share?
B: We’ll cut you in for ten percent.
(A:で、私の取り分は?)
(B:10パーセントで入ってもらいます)
配分率を詰めるやりとりを想定した会話です。for のあとに数字を置けば、条件提示までひと息で言い切れます。

あわせて覚えたい関連表現

cut someone out
(締め出す、外す)
in の逆で、分け前や輪から相手を排除することを指します。今回のフレーズと対になっていて、前置詞ひとつで立場がひっくり返ります。

a piece of the action
(分け前、うまい話への参加)
名詞句で、want a piece of the action のように欲しい側から使うことが多い表現です。動詞で動きを表す今回のフレーズとは、文の作り方が変わります。

share in the profits
(利益を分け合う)
契約書にも置ける改まった言い方です。今回のフレーズが持つ口約束めいた響きはありません。

Note|口約束の言葉としての cut someone in

同じ「利益を分ける」を語る言葉でも、置かれる場所ははっきり分かれています。cut someone in が似合うのは、書面ではなく口の中です。

社内規程や契約書では、profit sharing、receive a percentage of、be entitled to a share といった言い方が並びます。権利の所在と条件を、あとから読んで一意に解釈できることが求められるからです。一方 cut someone in は、条件を細かく詰める前の段階で顔を出します。誰を輪に入れるか、入れないか。その一点だけを決める言葉で、割合や支払い時期は後回しにできてしまう。だから交渉の探り合いや、案件を持ち込む側の売り込み、社内の雑談では自然に響きます。逆に、正式な文書にこの句を置くと、決めるべきことを決めていない印象を与えかねません。会議で口にするなら Can we cut them in on this? のように相談の形にし、合意ができたあとは書面の語彙に切り替える。この二段構えを知っていると、場面ごとの語の選び方で迷わなくなります。

劇中のやりとりも、まさに書面のない世界の話でした。分け前を求める側と断る側の合意は、一言の要求と一言の拒否だけで成立し、そして決裂します。cut someone in が持つ口約束の軽さが、そのまま事件の火種になっていました。

決めやすい言葉ほど、あとで揉めやすいのかもしれません。

まとめ|輪に入れるか、外に置くか

cut someone in は、利益を切り分けて相手を輪の中へ迎え入れる表現です。金額や条件よりも先に、その人を入れるのかどうかという一点を決めてしまう言い方だと言えます。

会話に入れると、取り分の話を切り出しやすくなります。持ちかける側でも、求める側でも、締め出された不満を語る側でも使えて、on と for を添えるだけで案件と割合まで運べる。仕事の雑談から交渉の場面まで、守備範囲の広い句動詞です。

書面には残らない一言で人を輪に入れ、その一言で決裂もする。そんな軽さと重さを併せ持つ表現です。

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