「be in the mood for」の意味と使い方|『モダンファミリー』S06E14で学ぶ英会話

「be in the mood for」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今夜は何を食べようか、何を観ようか。あれこれ考えているうちに、「これがいい」と気分がぴたりと決まる瞬間はありませんか。

そんな「気分」を言葉にする「be in the mood for」を、『モダンファミリー』シーズン6第14話の後半、夫婦が恒例で演じる役柄のやり取りの中で、フィルが提案を持ちかけ、クレアが映画の好みで返す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「be in the mood for」の意味とニュアンス

be in the mood for
意味:〜したい気分だ、〜する気になっている

be in the mood forは、その時の気分が、ある物事に向いていることを表す口語表現です。「今は〜がほしい気分だ」「〜をしたい気持ちになっている」という意味で、食事、映画、外出など、その時の希望を伝える場面に当てはまります。

構成語の文字どおりの意味は、「〜のための気分の中にいる」です。moodは「気分」、inは「〜の状態にある」を表します。「気分」という状態の中に入っていて、その向かう先がforのあとに示される、という組み立てです。

後ろには、名詞を置きます。I’m in the mood for pasta.(パスタの気分だ)のような形です。動作を続けたいときは、to不定詞を使い、be in the mood to dance(踊りたい気分だ)のように言います。否定にするときは、be not in the mood forと、inの前にnotを置きます。「〜する気分ではない」という、断りの表現になります。

作中の一文では、if you’re in the mood for, say, some dirty dancingと、if節の中で使われています。sayは「たとえば」と例を挙げる挿入で、in the mood forと、その内容の名詞との間に挟まっています。dirty dancingは、映画のタイトルです。

【ここがポイント!】

  • 「be in the mood for」の核は、その時の気分が、ある物事に向いている状態
  • for + 名詞か、to + 動詞の形で、したいことを後ろに続ける
  • 否定のbe not in the mood forは、「〜する気分ではない」という断りに使える

『モダンファミリー』S06E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

夫婦が恒例で演じる役柄のやり取りの中で、フィルとクレアが、お風呂とキャンドルの話題で言葉を交わしています。フィルが持ちかける提案の言い方と、それに対するクレアの返事、そしてフィルの切り返しまで、注目してください。

Phil: Well, I-I like the sound of that bath. I assume the tub will be ringed with scented candles?
(ああ、そのお風呂、いい響きだな。浴槽のまわりには香りつきのキャンドルがずらっと並んでるんだろうな?)

Claire: Oh, well, I’ve got candles. I got candles everywhere. Ever since my boyfriend stopped paying my bills they turned off the electricity.
(ええ、キャンドルならあるわよ。そこら中にあるの。彼氏が私の請求書を払うのをやめてから、電気を止められちゃったのよ。)

Phil: Leaving us to generate our own electricity. Although, candles can be nice if you’re in the mood for, say, some dirty dancing.
(つまり電気は自分たちで起こすしかないってわけか。でも、キャンドルも悪くないぞ。たとえば「ダーティ・ダンシング」って気分のときにはね。)

Claire: Oh, I hate that movie.
(ああ、私、あの映画は大嫌い。)

Phil: What? There I must passionately disagree.
(なんだって? そこだけは断固として反対させてもらうよ。)

Modern Family Season6 Episode14 (Valentine’s Day 4: Twisted Sister)

シーン解説と心理考察

フィルの最初の一言は、お風呂の話への反応です。I like the sound of that bath.は、その話が「いい響きだ」と受け止める言い方で、そこから浴槽のまわりのキャンドルへと、話題を広げていきます。I assumeで、「並んでいるんだろうな」と、自分の想像を確認する形になっています。

クレアの返事は、キャンドルならある、から始まります。そこら中にあるのは、役の設定として電気を止められたから、という事情が添えられます。キャンドルの話が、電気の話へつながる流れで、フィルの提案の前に、話題の土台が一段ずつ積み上がっていきます。

フィルは、その事情を受けて、Leaving us to generate our own electricity.と言い直します。「自分たちで電気を起こすしかない」と、クレアの話を別の言い方で受け止めた形です。そのうえで、Although,(でも)と切り替えて、キャンドルも悪くない、と提案を続けます。

ここに、今回のフレーズが登場します。if you’re in the mood for, say, some dirty dancingは、「たとえばこういう気分のときには」と、条件を出す言い方です。sayを挟んで例を挙げることで、断定を避けた、軽い提案の調子になっています。

これに対して、クレアはI hate that movie.(あの映画は大嫌い)と返します。フィルは、What?で驚きを見せてから、There I must passionately disagree.(そこだけは断固として反対する)と言い返します。passionatelyは、熱を込めて、という意味です。映画の好みをめぐって、二人の意見がはっきり分かれる場面です。提案から反対までが短いやり取りの中に収まっていて、be in the mood forを含む一言が、その入口になっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

be in the mood forは、気分のダイヤルを回す絵で覚えられます。

ラジオのチューナーには、ダイヤルがついています。回していくと、ある位置で、ぴたりと合った局の音が聞こえてきます。気分にも、同じようなダイヤルがあると考えてみます。ダイヤルが、ある物事の目盛りにぴたりと合っている状態が、be in the mood forです。

フィルの提案も、この絵で読めます。キャンドルの話題の中で、ダイヤルがある楽しみに合っている人がいたら、という前提で、if you’re in the mood for…と持ちかけています。ダイヤルが合っている人には、その物事が魅力的に映る、というわけです。

反対に、ダイヤルが合っていなければ、be not in the mood for…になります。「今は、その目盛りではない」という断りです。次に、食べたいもの、観たいものが頭に浮かんだら、気分のダイヤルがどこに合っているのかを、思い浮かべてみてください。

例文で覚える「be in the mood for」

その時の気分を伝える場面で使うbe in the mood forを、3つの例文で確認していきましょう。

I’m in the mood for something spicy tonight.
(今夜は何か辛いものが食べたい気分です。)
夕食の希望を伝える場面です。for のあとにsomething spicyを置く、名詞で続ける基本の形です。

If you’re in the mood for something sweet, try the cake.
(甘いものが食べたい気分なら、ケーキをどうぞ。)
お店で、おすすめを伝える場面です。作中と同じように、if節の中で使われています。

A: Do you want to go out?
B: Sorry, I’m not in the mood for crowds today.
(A:出かけない?)
(B:ごめん、今日は人混みの気分じゃないんだ。)
誘いを断る会話です。notを入れて、「今日はそういう気分ではない」と、角を立てずに断っています。

あわせて覚えたい関連表現

feel like -ing
(〜したい気がする)
feel like -ingは、be in the mood toとほぼ同じ意味で、短く言える表現です。be in the mood forは、forのあとに名詞を置く形が自然で、気分の状態そのものを述べる感じが強くなります。

be up for
(〜する気がある、〜に乗り気だ)
be up forは、誘われたことに対して、乗り気であることを表します。be in the mood forは、自分の内側の気分に焦点があり、相手からの提案がなくても使えます。

have a craving for
(〜が無性に食べたい)
have a craving forは、ある物への強い欲求を表します。be in the mood forが「そういう気分だ」という穏やかな表現であるのに対して、こちらは、より強い欲しさを示します。

Note|in the mood forと、in a good moodは、「気分」の向きが違う

「気分」を表すmoodには、in the mood forとは別に、in a good moodのような形があります。この二つは、日本語ではどちらも「気分」と訳せますが、指している内容が違います。ここでは、その違いを整理します。

in the mood forは、「〜したい気分だ」という意味です。forのあとに、したいことや欲しいものが続きます。作中のif you’re in the mood for, say, some dirty dancingのように、「何に向いた気分か」が示される形です。冠詞は、theが付きます。

一方、in a good moodは、「機嫌がいい」という意味です。forのあとに何かが続くのではなく、その人の全体的な気持ちの状態を表します。冠詞は、aが付き、goodやbadのような形容詞が入ります。She is in a good mood today.は、「彼女は今日は機嫌がいい」という意味です。

見分けるポイントは、二つあります。一つは、冠詞がtheかaか。もう一つは、forで向かう先が示されているかどうかです。

「気分の中にいる」と直訳すると、どちらも同じに見えます。「〜したい気分」なのか「機嫌」なのかを、forの有無で見分けると、意味を取り違えません。

まとめ|気分のダイヤルが、その物事に合っている

be in the mood forは、その時の気分が、ある物事に向いていることを、短く伝える表現です。食事、映画、外出など、何をしたいのかを、forのあとに続けて示せます。

作中のフィルは、if you’re in the mood for, say, …と、たとえば、と例を添えながら、提案を持ちかけていました。sayを挟んだ軽い調子が、会話の温度を変えていました。

否定のbe not in the mood forで、断りの言葉としても使える表現です。自分の気分を伝えたい場面を思い浮かべながら、表現の引き出しに加えてみてください。

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