「I’m allowed to feel bad about this」——落ち込む気持ちを受け止めてほしいときと、励ます側の英語|『モダンファミリー』S06E18で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I'm allowed to feel bad about this」——落ち込む気持ちを受け止めてほしいときと、励ます側の英語|『モダンファミリー』S06E18で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン6第18話では、アレックスがハーバード大学に合格しなかったことが分かります。落ち込むアレックスに、姉のヘイリーは遠慮のない言葉で励ましを送り、両親のクレアとフィルも結果を短く伝え合います。

励ましの言葉は、受け取る側に余裕がないと重荷になることもあります。「今は落ち込ませて」と返す言い方と、それでも背中を押す言い方を、二人の会話から順に見ていきます。

目次

「I don’t care anymore.」投げやりな気持ちを口にする

ヘイリーと出かけた先ではぐれていたアレックスは、ヘイリーに見つけられたあと、こう言い放ちます。

Alex: I don’t care anymore. I’ve spent my entire life trying to be perfect, and where did it get me? I am in a field with 6,000 idiots!
(もうどうでもいい。ずっと完璧になろうとしてきたのに、それで何になった? 6千人のバカと一緒に野原にいるのよ!)

Modern Family Season6 Episode18 (Spring Break)

I don’t care anymore. は「もうどうでもいい」と、それまでのこだわりを手放す投げやりな一言です。anymore が付くことで、前は気にかけていたという含みが加わります。where did it get me? は直訳すると「それは私をどこへ連れていった?」で、「努力したのに何にもならなかった」と結果の空しさを問い返す一言です。

ヘイリーは前向きな言葉を返しますが、アレックスはすぐには受け取りません。

Haley: You know what? I think that this is a good thing for you.
(ねえ、これってあんたにとっていいことだと思うよ。)

Alex: Can you just spare me today?
(今日くらい勘弁してくれない?)

Haley: No. You’re obviously going to get into one of those snooty schools and sometimes you’re gonna come in second or fourth or maybe even 10th. But you’re gonna dust yourself off maybe put on some lipstick for once and keep going.
(だめ。あんたはどうせ、どこかのお高くとまった学校に受かるんだから。で、時には2番とか4番とか、10番にだってなるかもしれない。でも、ほこりを払って、たまには口紅でも塗って、前に進むの。)

Modern Family Season6 Episode18 (Spring Break)

spare me は「〜を勘弁して、聞かせないで」という意味で、Can you just spare me today? は「今日だけはやめて」と励ましそのものを断る頼み方です。just と today が加わることで、ずっとではなく今だけ、という線引きが伝わってきます。

「I’m allowed to feel bad about this」と、励まし直す言葉

ヘイリーの励ましの中心は、dust yourself off と keep going です。dust oneself off は転んだあとに服のほこりを払う動作から、「失敗から立ち直る」ことを表します。come in second は「2位になる」で、いつも1番とは限らないと言い聞かせる部分です。ヘイリーの言葉は、うまくいかない経験もこの先の道のりの一部だと伝える励ましとして読み取れます。

それでもアレックスは、自分の気持ちを手放しません。

Alex: I’m allowed to feel bad about this, okay?
(落ち込むくらい、いいでしょ?)

Haley: Look, you are a superstar. I’ve been saying since you were 10 you’re gonna be on the Supreme Court.
(ねえ、あんたはスーパースターなんだよ。10歳のころから言ってるでしょ、あんたは最高裁に入るって。)

Alex: Thanks. But for the record, I’m gonna be a scientist.
(ありがとう。でも念のため言っておくと、私は科学者になるの。)

Modern Family Season6 Episode18 (Spring Break)

be allowed to ~ は「〜することが許されている」で、I’m allowed to feel bad about this. は「これについて落ち込む権利くらいある」と、自分の気持ちを認めてほしいと伝える言い方です。末尾の okay? は同意を求める形をとりながら、反論を受け付けない強さを添えています。

これを受けたヘイリーは、理屈で説得するのをやめて you are a superstar とアレックスそのものを持ち上げます。アレックスは Thanks. と受け取ったうえで、for the record(念のため言っておくと)で将来の夢を訂正しています。礼を言いながら正確さにこだわる返し方に、アレックスらしさが表れているのが印象的です。落ち込んでいる相手に「元気を出して」と言う代わりに、相手の長所を言葉にする励まし方もある、という場面と言えます。

「She didn’t get in.」知らせを家族で伝え合う

一方、クレアはフィルに合否を短く伝えます。

Claire: Oh. I thought you were Alex. She didn’t get in.
(あら。アレックスかと思った。あの子、受からなかったの。)

Phil: Oh, no.
(ああ、そんな。)

Claire: Stupid Harvard.
(ハーバードなんて、まったく。)

Modern Family Season6 Episode18 (Spring Break)

get in は学校や組織に「入る、合格する」を表す口語で、She didn’t get in. は大学名を言わなくても文脈で通じる短い伝え方です。Oh, no. は悪い知らせへのごく手短な反応で、それ以上の言葉がなくても気持ちが伝わります。Stupid Harvard. は相手ではなく結果に向けた八つ当たりの一言です。

フィルがほかの大学についても聞き返すと、クレアはこう答えます。

Claire: No, just Harvard.
(ううん、ハーバードだけ。)

Modern Family Season6 Episode18 (Spring Break)

No, just ~. は「いいえ、〜だけ」と範囲を限って訂正する返事です。悪い知らせを伝えるときに、どこまでが事実なのかを短く確かめ合うやりとりが見どころです。

クレアの最初の一言にある I thought you were ~. は「あなたは〜だと思った」で、入ってきた相手を別の人と思い込んでいたときに使う形です。その直後に、名前を出さないまま She で本題に入っています。

Stupid ~. の形は、物や出来事の名前の前に付けて「〜のバカ」「〜なんて」と不満をぶつける口語です。人に向けると失礼になりますが、ここでは娘を責めず、結果のほうに不満を向けた一言として読み取れます。悪い知らせを受けたとき、Oh, no. で受け止め、She didn’t get in. のように主語と結果だけを伝える。英語の会話では、長い説明より短い言葉のほうが相手に届く場面があることが分かります。

まとめ|落ち込む権利と励ましの言葉

I’m allowed to feel bad about this. や Can you just spare me today? で今の気持ちを守る言い方と、dust yourself off、you are a superstar で背中を押す言い方。両方を知っておくと、励ます側にも励まされる側にも立てます。

次回も『モダンファミリー』と一緒に、家族のやりとりから英語を拾っていきましょう。

フィルとルークの親子の会話や春の大掃除の英語は同じ回のほかのコラムで、ほかの表現はフレーズ記事でも紹介しています。

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