「fend for oneself」の意味と使い方|『モダンファミリー』S06E18で学ぶ英会話

「fend for oneself」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

助けを求められたとき、手を貸すべきか、あえて突き放すべきか、迷った経験はありませんか。

そんな考え方の違いが表れた「fend for oneself」を、『モダンファミリー』シーズン6第18話の中盤、子どものころの出来事を語るミッチェルに、父のジェイが答えるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「fend for oneself」の意味とニュアンス

fend for oneself
意味:自分のことは自分で何とかする、他人に頼らずに自力でやっていく

fend for oneselfは、誰の助けも借りずに、食事や身の回りの世話といった日々の暮らしを自分の力でまかなうことを表す表現です。fendは「かわす」「防ぐ」という意味の語で、forは「〜のために」、oneselfは「自分自身」を示します。直訳すると「自分自身のために防ぐ」となり、自分の身を自分で守りながらやっていくイメージにつながります。

oneselfの部分は、主語に合わせて形が変わります。I fend for myself、You fend for yourself、He fends for himself、They fend for themselvesのように、主語と同じ人を指す形に入れ替えます。一般的な言い方として、to fend for oneselfと書かれることもあります。

使われる場面は、子どもの自立、一人暮らしの始まり、頼れる人がいない状況での自力の暮らしなどです。放っておいて自分でやらせるという教育方針の話にも登場します。ここでは、動名詞の形でLearning to fend for yourselfと使われ、「自分で何とかする力を身につけること」を指しています。learning toが前に付くと、すでに自力でやれる状態よりも、その力を身につけていく過程に焦点が移ります。

【ここがポイント!】

  • 「fend for oneself」の核は、他人に頼らず、自分の力で暮らしをまかなうこと
  • oneselfは主語に合わせて、myself・yourself・himselfなどに入れ替わる形
  • 「自分を守る」と直訳せず、「自分で何とかする」とまとめて訳すのがコツ

『モダンファミリー』S06E18のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ミッチェルは、子どものころにキャンプから泣きながら電話をかけたのに、迎えに来てもらえなかったとジェイに語ります。ジェイは「お前のためだ」と返し、その理由を説明する中で「fend for yourself」を使います。ミッチェルがそれにどう切り返すかにも注目です。

Mitchell: I called you, crying. And, in a performance even more predictable than Todd Jansen’s Artful Dodger you refused to pick me up.
(泣きながら電話したんだ。それなのに、トッド・ジャンセンのアートフル・ドジャーより予想どおりの演技で、迎えに来るのを断っただろ。)

Jay: For your own good. Learning to fend for yourself is an important part of becoming a man.
(お前のためだ。自分のことを自分で何とかできるようになるのは、一人前の男になる大事な一部なんだよ。)

Mitchell: Before you claim that all my professional success stems from your very, very brave decision to stay at home on the couch watching The Bionic Woman I am going to go get Lily so that she knows she can always count on me. It’s fine.
(僕の仕事での成功がすべて、父さんが家のソファで『バイオニック・ウーマン』を見ていたっていう、実に勇敢な決断のおかげだなんて言い出す前に、僕はリリーを迎えに行くよ。いつでも僕を頼れるって、あの子に分かってもらうためにね。大丈夫だから。)

Jay: If that’s your idea of a dramatic exit it’s no wonder Todd Jansen got that part.
(それがお前流の芝居がかった退場のつもりなら、トッド・ジャンセンがあの役をもらったのも当然だな。)

Modern Family Season6 Episode18 (Spring Break)

シーン解説と心理考察

ミッチェルの語りは、電話をかけたのに来てもらえなかったという、子どものころの出来事です。その言葉の中には、迎えを断られたという事実が、そのまま並んでいます。

これに対するジェイの答えは、「お前のためだ」という一言でした。迎えに行かなかった理由を、自分の子どもの将来に結びつけて説明していて、fend for yourselfは、その方針を言い表す言葉として出てきます。一人前になるための大事な一部、と位置づける言い方から、ジェイなりの育て方の筋道が見えてきます。

ミッチェルは、その理屈をそのまま受け止めるのではなく、父が家のソファでテレビを見ていた、という話を持ち出して切り返します。そして、リリーを迎えに行くと宣言し、いつでも頼れると分かってもらうためだと理由を添えます。「頼れる」と「自力で何とかする」という、二つの考え方が並ぶ場面です。ジェイの言葉は子どものため、ミッチェルの言葉はリリーのため、とどちらも子どもへの思いを理由にしていて、同じ出来事が親と子で違う意味を持って受け取られていることが分かります。

最後にジェイは、それが芝居がかった退場のつもりなら、と皮肉を返します。二人の会話は、親の方針をめぐる考え方の違いを、皮肉まじりの軽口で交わしているという空気があります。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

fendは、飛んでくるものをかわして身を守る、という動きを持つ語です。雨が降ってきたとき、誰かが傘を差しかけてくれるのを待つのではなく、自分の傘を自分で開いて雨をよける姿を思い浮かべると、意味がつかめます。

ジェイのセリフの中で、子どもは傘を差しかけてもらえない側に置かれています。一方でミッチェルは、リリーにはいつでも頼れると分かってほしい、と話します。

覚えるときは、「自分の分の傘は自分で持つ」というイメージと、oneselfが主語に合わせて変わる形を、セットで思い出してみてください。

例文で覚える「fend for oneself」

fend for oneselfは、自立や自力の暮らしを語る場面で使われる表現です。3つの例文で、使われる場面を確認していきましょう。

When I moved out, I had to learn to fend for myself.
(家を出たとき、自分のことは自分でできるようにならなければならなかった。)
一人暮らしを始めたころの話です。learn toを添えると、自力でやれる力を身につけていく過程が伝わります。

I can’t cook well, but I can fend for myself with pasta and eggs.
(料理は得意じゃないけど、パスタと卵があれば自分の食事くらいは何とかなる。)
自炊の腕前を話す場面です。with pasta and eggsと、具体的な材料を添えると、どこまで自力でできるかが見えてきます。

A: Aren’t you going to help him?
B: He’s old enough to fend for himself.
(A:彼を手伝ってあげないの?)
(B:彼はもう自分のことは自分でできる年だよ。)
手を貸すかどうか迷う場面の会話です。old enough toを前に置くと、「もう自力でやれる年齢だ」という判断の理由になります。

あわせて覚えたい関連表現

stand on one’s own two feet
(自分の足で立つ、自立する)
stand on one’s own two feetは、経済的・精神的に自立することを、体の動きにたとえた言い方です。fend for oneselfは、食事や身の回りなど、日々の暮らしを自分で何とかする実務的な自力を強調する点が違います。

take care of oneself
(自分の面倒を見る、体に気をつける)
take care of oneselfは、健康や身の回りの世話に使う一般的な言い方で、「元気でね」の意味にもなります。fend for oneselfは、他人の助けがない状況で自力でやる点に重点があります。

be on one’s own
(一人でいる、自力でやっている)
be on one’s ownは、「ひとりぼっちである」「他人の助けがない」という状態を述べます。fend for oneselfは、「自分で何とかする」という動作や努力を表す点が違います。

Note|自分で何とかする三つの言い方、fend for oneselfとその仲間

自分のことを自分で何とかする、という内容を英語で言うとき、選べる言い方はいくつかあります。fend for oneselfを軸に、三つを比べます。

fend for oneselfは、食事や身の回りの世話といった実務的な自力を強調します。誰にも助けてもらえない状況で、生活を自分の力でやっていく、という動作を描く言い方です。stand on one’s own two feetは、経済面や精神面での自立を、自分の足で立つ姿にたとえた表現です。仕事や生活の基盤を、自分で築いていくというニュアンスがあり、成長の節目を語る場面にも合います。take care of oneselfは、健康や身の回りの世話を自分でする、という一般的な言い方です。別れの場面で「体に気をつけてね」と声をかけるときにも使え、他人の助けの有無は問題にしません。

たとえば、He had to fend for himself after his parents left.と言えば、助けのない状況で暮らしを回した、という含みになります。He learned to stand on his own two feet.なら、自立した大人になった、という成長の話になります。

同じ「自分で何とかする」でも、実務の自力、自立の姿、健康の世話と、焦点が違います。使い分けの軸を持っておくと、場面に合う言葉を選びやすくなります。

まとめ|「自分で何とかする」を語るジェイの一言

fend for oneselfは、他人に頼らず、自分の力で暮らしをまかなうことを表す表現です。oneselfは主語に合わせて、myselfやyourselfなどに入れ替わります。

自立の話、一人暮らしの話、手を貸すかどうか迷う場面など、自力という言葉が似合う会話で使えます。stand on one’s own two feetやtake care of oneselfとの焦点の違いも、あわせて頭に入れておくと、場面に合う言葉を選ぶ手がかりになります。

迎えに行かなかったジェイと、迎えに行くと切り返したミッチェルの会話には、親としての考え方の違いが、皮肉まじりに交わされていました。

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