「Why didn’t you tell us?」に見る、「〜 thing」でぼかした予定と、家族に見せていなかった一面をめぐる英語表現|『モダンファミリー』S04E17で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「Why didn't you tell us?」に見る、「〜 thing」でぼかした予定と、家族に見せていなかった一面をめぐる英語表現|『モダンファミリー』S04E17で学ぶ英会話

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『モダンファミリー』シーズン4第17話では、アレックスが今夜の予定を「チェロのやつ」とだけ言って、両親に車での送迎を頼みます。ところが、後の場面でその演奏を聴いたクレアとヘイリーは、それまで知らなかったアレックスの一面に驚くことになります。

予定をぼかす thing の使い方、申し出をやんわり断る言い方、そして家族の驚きとひねった褒め言葉を、場面の順に見ていきます。

目次

「my cello thing」と「a dinner thing」

物語の序盤、アレックスは両親にこう頼みます。

Alex: Hey, can one of you guys drive me to my cello thing tonight?
(ねえ、今夜のチェロのやつ、どっちか車で送ってくれない?)

Claire: Honey, I wish we’d known.
(あら、前もって分かってたらよかったんだけど。)

Phil: Yeah.
(そうなんだよ。)

Phil: We got a dinner thing with the Flendersons.
(フレンダーソンさんちとディナーの予定があってさ。)

Modern Family Season4 Episode17 (Best Men)

thing は「もの」だけでなく、会合・発表会・パーティーなどの予定や集まりを、くだけてまとめて指すときにも使われます。my cello thing は「チェロのやつ」、a dinner thing は「ディナーの集まり」くらいの言い方で、中身をくわしく説明しなくても話が通じます。

I wish we’d known. は「知っていればよかったのに」という仮定法の形で、前もって言ってほしかったという気持ちと、予定が入っていて付き合えないという含みを同時に伝えています。アレックスの返しで、フィルの予定の正体が分かります。

Alex: Okay, you don’t have to stay, and those aren’t even real people.
(いいよ、残らなくていいから。それに、それ実在の人たちですらないでしょ。)

Phil: Sorry.
(悪い。)

Phil: I panicked.
(焦っちゃってさ。)

Phil: I got stuck between the Flemings and the Hendersons.
(フレミング家とヘンダーソン家がごっちゃになった。)

Modern Family Season4 Episode17 (Best Men)

フィルの口にした家族名は、二つの名前を混ぜた架空のものでした。I panicked. は「焦って、とっさに」と、うっかりした言動を白状するときの短い一言です。続く I got stuck between A and B は「AとBの間で詰まった」という言い方で、ここでは二つの名前が混ざってしまった経緯を説明しています。thing でぼかした予定は便利な反面、中身を聞かれると苦しくなることもある、という見本のようなやりとりと言えます。

  • A: Are you free tonight?
    (今夜あいてる?)
  • B: Sorry, I have a work thing.
    (ごめん、仕事の集まりがあって。)

「you sure you don’t want us to ~?」とやんわり断る返し

後の場面で、クレアは演奏を聴いていこうかと申し出ます。

Claire: Well, you sure you don’t want us to stay and– and hear you play?
(ねえ、本当に私たちが残って、その、演奏を聴かなくていいの?)

Alex: Mm, that’s okay.
(ううん、大丈夫。)

Modern Family Season4 Episode17 (Best Men)

You sure you don’t want ~? は Are you sure … の Are を落とした口語の形で、「本当に〜しなくていいの?」と相手の気持ちを確かめる聞き方です。Are を省いた形は、家族や友人とのくだけた会話で見られます。否定の形で聞くことで、「こちらはそうしてもいい」という申し出の気持ちがにじみます。

それに対する That’s okay. は、直訳すると「それで大丈夫」ですが、申し出への返事として使うと「結構です、気にしないで」という、角の立たない断り方になります。Mm をつけて一拍置くことで、さらに柔らかく聞こえます。

予定をぼかしていたアレックスですが、その直後のやりとりで「No, that’s our band’s name.」と口にしており、バンドを組んでいることが分かります。最初に伝えていた cello thing という呼び方だけでは、そこまでは見えてこない予定だったわけです。

  • A: You sure you don’t want me to come with you?
    (本当に一緒に行かなくていいの?)
  • B: That’s okay. I’ll be fine.
    (大丈夫。平気だから。)

「Why didn’t you tell us?」と「If I didn’t know you」

演奏を聴いたあと、クレアとヘイリーはアレックスに声をかけます。

Claire: Alex, honey, amazing.
(アレックス、すごかったわよ。)

Claire: Why didn’t you tell us?
(どうして言ってくれなかったの?)

Alex: Oh, I-I don’t know.
(あ、わ、分かんない。)

Haley: That was so good.
(超よかった。)

Modern Family Season4 Episode17 (Best Men)

Why didn’t you tell us? は、知らされていなかったことへの驚きを表すときによく使われる聞き方です。責める調子にも聞こえますが、直前の amazing と合わせると、ここでは称賛まじりの驚きと言えます。アレックスは理由を答えず、I-I don’t know. と言葉に詰まります。

ヘイリーはこう続けます。

Haley: If I didn’t know you,
(知らない人だったら、)

Haley: I’d be all like, “that chick is cool.
(「あの子かっこいい」ってなってたと思う。)

Modern Family Season4 Episode17 (Best Men)

If I didn’t know you, I’d ~ は「もしあなたを知らなかったら〜だろう」という仮定法の形です。be all like “~” は、そのときの反応をセリフのように再現する口語の言い方で、くだけた会話で使われます。chick は女の子を指すくだけた語で、相手や場面によっては失礼に聞こえるため、使う場面を選ぶ言葉です。

身内としての感想ではなく、他人の目線を借りて「かっこいい」と言う組み立てになっており、きょうだいらしいひねった褒め方が見どころです。

  • A: You play the guitar? Why didn’t you tell us?
    (ギター弾けるの? どうして言ってくれなかったの?)
  • B: I don’t know. It never came up.
    (さあ。話す機会がなくて。)
表現 場面での働き
my cello thing / a dinner thing 予定や集まりをくだけてまとめる
I wish we’d known. 前もって知りたかったと伝えて断る
You sure you don’t want us to ~? 申し出の気持ちを込めて確かめる
That’s okay. 申し出をやんわり断る
Why didn’t you tell us? 知らされていなかった驚きを伝える
If I didn’t know you, I’d be all like ~ ひねった形で褒める

まとめ|ぼかした予定と、知らなかった一面

予定を thing でぼかす言い方、I wish we’d known. の含みや That’s okay. のやんわりした断り、そして Why didn’t you tell us? と If I didn’t know you の驚きと褒め言葉。短い口語表現から、家族の知らなかった一面に触れる場面の空気が見えてきます。

『モダンファミリー』の家族の会話を観ながら、何気ない一言の英語にも耳を傾けていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、クレアとヘイリーの本音や、サルの式の前の場面の英語も扱っています。

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