「go against one’s beliefs」の意味と使い方|『モダンファミリー』S03E19で学ぶ英会話

「go against one's beliefs」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大したことではないはずなのに、なぜか自分の信念に反する気がして、つい抵抗を感じてしまう経験はありませんか。

そんな場面にぴったりの「go against one’s beliefs」を、『モダンファミリー』シーズン3第19話の後半、投票を渋る隣人ウォルトにフィルが食い下がるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「go against one’s beliefs」の意味とニュアンス

go against one’s beliefs
意味:自分の信念に反する

go against one’s beliefsは、ある行動や要求が自分の信条・原則と食い違うことを表す表現です。go against は「〜に逆らって進む」という直訳的なイメージを持ち、beliefsは「信じているもの」全般を指します。beliefsの代わりにprinciplesを使うこともでき、どちらも「自分が大切にしている価値観に反する」という強い抵抗感を表します。

何かを頼まれたり求められたりした際に、それが自分の信条・価値観と相容れないことを表明する場面で使われます。実際にはそれほど重大な内容でなくても、あえて大げさに使うことで、抵抗感をユーモラスに強調する使い方もできる表現です。

「everything I believe in」のようにeverythingを添えると、信念全体が丸ごと否定されたかのような大げさな響きになります。everythingを添えずに”That goes against my beliefs.”とだけ言えば、落ち着いた口調の断りになります。everythingを付け足すかどうかだけで、抵抗の大きさをかなり自由に調整できます。

go against one’s beliefsは、断りの理由を丁寧に説明する場面にも、コミカルに誇張して笑いを取る場面にも使える、振れ幅の大きい言い回しだと言えます。

【ここがポイント!】

  • 「go against one’s beliefs」の核は、自分の信念という一本の道に逆らって進むイメージ
  • beliefsをprinciplesに置き換えても近い意味で使える柔軟さがある
  • あえて大げさに使うことで、抵抗感をユーモラスに強調することもできる

『モダンファミリー』S03E19のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

投票を渋る隣人のウォルトに、フィルが食い下がる場面です。たかが一枚の投票用紙をめぐって、ウォルトが大げさな理由で抵抗を見せるやり取りに注目です。

Phil: I’m not going home with zero. The least you can do is walk right in there and punch a hole for the woman who drags your garbage can up your driveway every Tuesday!
(俺はゼロ票のまま家に帰るわけにはいかないんだ。せめて、毎週火曜日に君の家のゴミ箱を運んでくれてる彼女のために、投票用紙に穴を開けてやってくれよ!)

Walt: I don’t like it! Goes against everything I believe in.
(気に入らんな! 私の信じてきたことすべてに反する。)

Phil: Really? A stop sign?!
(マジで? たかが一時停止標識だぞ?!)

Walt: But I’ll do it, ‘cause you’re a good kid. And I had a nice day till you started yelling at me.
(だが、やってやるよ。お前がいいやつだからな。それに、お前に怒鳴られるまでは、いい一日だったんだが。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

シーン解説と心理考察

フィルが「ゼロ票のまま家に帰るわけにはいかない」と食い下がり、せめて一票をと頼み込むと、ウォルトは「気に入らんな! 私の信じてきたことすべてに反する」と、一時停止標識の設置というクレアの公約そのものに抵抗を示します。「たかが一時停止標識」に対して「自分の信念すべてに反する」というのは大げさな言い方で、ここにウォルトの頑固さがコミカルに表れています。

それでもウォルトは最終的に「お前がいいやつだからな」と、政策への賛否ではなく、フィルという人物への好意を理由に折れます。信念の話をしていたはずが、結局は人間関係で結論が決まるという流れに、このやり取りのおかしみがにじみます。フィルの粘り強い頼み込みが、理屈ではなく人柄で相手を動かしたとも言える場面です。

ウォルトが最後に付け加えた「お前に怒鳴られるまでは、いい一日だったんだが」という一言は、折れたあとにもしっかりぼやきを添えるところに、最後まで頑固さを崩さないウォルトらしさが表れています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

自分の中にある「信念」という一本の道に対して、真正面から逆行(go against)するイメージを思い浮かべてみましょう。川の流れに逆らって泳ぐように、自分が大切にしているものに逆らって行動する苦しさが、この表現のニュアンスです。

ウォルトが投票用紙一枚に対して見せた大げさな抵抗も、まさにこのイメージを誇張した形でした。小さな頼み事にまで信念という大きな言葉を持ち出すギャップを意識しておくと、似たような場面でユーモラスに使いこなせるようになります。

例文で覚える「go against one’s beliefs」

自分の信条との食い違いを表明したいときに使えるgo against one’s beliefsを、3つの例文で確認していきましょう。

Lying to a customer goes against everything I believe in.
(客に嘘をつくなんて、私の信念すべてに反する。)
仕事上の倫理観を語る場面です。

Voting for that policy would go against everything she believes in.
(その政策に賛成票を投じることは、彼女の信念すべてに反するだろう。)
政治的な立場を説明する場面です。

A: Can you just skip the safety check this once?
B: No, that goes against my beliefs as an engineer.
(A:今回だけ安全点検を飛ばしてもらえない?)
(B:いや、それはエンジニアとしての信念に反するよ。)
仕事上の要求を断る会話です。

あわせて覚えたい関連表現

against one’s principles
(自分の原則・信条に反する)
beliefsが個人の内面的な価値観全般を指すのに対し、principlesはより明確なルール・行動原則を指すことが多い言い方です。

compromise one’s values
(自分の価値観を妥協させる)
go against one’s beliefsが「反する行動をとる」ことそのものを指すのに対し、compromise one’s valuesは「価値観を曲げる・譲歩する」という過程に重点があります。

cross the line
(一線を越える)
cross the lineは許容範囲を超える行為全般を指す一般的な表現で、go against one’s beliefsのように「信念」に限定された言い方ではありません。

Note|beliefsとprinciplesで微妙に変わる「信念に反する」の響き

go against one’s beliefsのbeliefsは、go against one’s principlesのprinciplesに置き換えても、大きな意味の違いは生まれません。ただし、選ぶ語によって伝わる響きには微妙な違いがあります。

beliefsは「信じていること」という内面的で広い言葉なので、宗教観や価値観など、感覚的・個人的な次元の抵抗感を表しやすい語です。一方principlesは「原則・ルール」に近い語感を持つため、仕事上の行動規範やプロとしての一線など、より輪郭のはっきりした基準に反する場合に選ばれやすくなります。たとえば”That goes against my beliefs.”と言えば漠然とした価値観への抵抗を、”That goes against my principles as an engineer.”と言えば職業上の明確な基準への抵抗を、それぞれ強調できるという違いです。

今回のシーンでウォルトが使ったのはbeliefsでした。一時停止標識という具体的なルールへの抵抗というより、「自分という人間の生き方すべて」に反するという大げさな言い方を選んだからこそ、コミカルな響きが生まれています。principlesに置き換えていたら、もう少し理屈っぽく、冷静な抗議に聞こえていたはずです。

同じ構文でvaluesを使う”go against my values”という言い方もありますが、valuesは家庭や社会で培われた価値観を指すことが多く、beliefsよりもさらに漠然とした個人の内面に寄った語感になります。beliefs・principles・valuesのどれを選ぶかによって、抵抗している対象が「信条」なのか「原則」なのか「価値観」なのかが微妙に変わってくる点も、あわせて意識しておきたいところです。

同じ「信念に反する」でも、選ぶ一語で人柄まで透けて見えてきます。

まとめ|小さな頼み事に、大げさな信念を持ち出す面白さ

go against one’s beliefsは、ある行動や要求が自分の信条・原則と食い違うことを表す表現です。

beliefsとprinciplesを使い分けることで、漠然とした価値観への抵抗と、具体的なルールへの抵抗を描き分けられる幅の広さも持っています。

投票用紙一枚をめぐって大げさな信念を持ち出したウォルトと、それでも人柄で相手を動かしたフィルのやり取りは、理屈と人間関係のどちらが会話を動かすかを映し出した一場面でした。信念という重い言葉を持ち出しても、最後に決め手になったのは相手への好意だったという結末に、このやり取りらしい温かさが表れています。

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