「You guys are manning the phone banks.」に見る、アメリカの地方選挙の投票日の文化|『モダンファミリー』S03E19で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「You guys are manning the phone banks.」に見る、アメリカの地方選挙の投票日の文化|『モダンファミリー』S03E19で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン3第19話は、クレアが立候補した町議会選挙の投票日を描いた回です。子どもたちは電話かけ、フィルは投票所への送迎、ミッチェルとキャメロンは応援用の車と、家族それぞれが持ち場について一日を過ごします。

今回は、この投票日の場面を手がかりに、アメリカの地方選挙で見られるボランティアの応援活動と、その場で交わされる英語を紹介します。

目次

投票日の役割分担と「phone bank」

投票に出かける前、クレアは家族に声をかけ、この日の役割を伝えます。

Claire: All right, everybody, come on! Do you know what you’re doing, kids? You guys are manning the phone banks.
(よし、みんな、行こう!自分たちの役目は分かってる?あなたたちは電話作戦の担当よ。)

Claire: Alex, you’re in charge of that.
(アレックス、あなたが責任者ね。)

Haley: Wh-why is she in charge? And what’s–what’s a phone bank?
(な、なんでこの子が仕切るの?ていうか、電話作戦って何?)

Alex: That’s why.
(だからだよ。)

Claire: Phil.
(フィル。)

Phil: I got it.
(任せて。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

phone bank は、選挙運動の中で、支援者が有権者に次々と電話をかけて投票を呼びかける活動や、その電話の拠点を指す言葉です。アメリカの選挙では、ボランティアがこうした電話かけを担うことが多いと言われます。man はここでは動詞で、「持ち場について担当する」という意味です。

ヘイリーが phone bank の意味を聞き返し、アレックスが That’s why.(だからこそ私が責任者なの)と返す流れは、姉妹のやり取りとしても見どころです。

実際の電話かけの場面では、マニーが決まった名乗りで話し始めます。

Manny: I’m calling on behalf of Claire Dunphy for town council.
(町議会選挙に出ているクレア・ダンフィーの代理でお電話しています。)

Luke: All right.
(よし。)

Luke: How about this? if you vote for Claire Dunphy You won’t have to pay taxes for the rest of your life.
(これはどう?クレア・ダンフィーに投票すれば、一生税金を払わなくてよくなります。)

Alex: Vote for Claire! Luke! What are you doing? You can’t say that!
(クレアに一票を!ルーク!何やってんの?そんなこと言っちゃダメでしょ!)

Luke: Oh, like she’d be the first politician to make a promise she can’t keep.
(守れない約束をする政治家の第1号になるわけでもないし。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

I’m calling on behalf of ~ は「〜の代理でお電話しています」という意味で、誰の立場で電話しているかを最初に伝える丁寧な言い方です。選挙に限らず、会社や団体を代表して電話をかけるときにも使われます。ルークが勝手な公約を口にしようとして、アレックスに止められるのも、電話作戦らしい一幕です。

電話かけでは、話す内容をあらかじめまとめた原稿(script)を用意することが多いと言われます。劇中でも、アレックスがグロリアに stick to your script と、原稿どおりに話すよう頼む場面があります。

応援の車と「voted first thing」

ミッチェルとキャメロンは、クレアのために応援用の車を用意しました。キャメロンが呼びかけの文句を実演してみせます。

Cameron: The choice is Claire! Vote Claire Dunphy for town council.
(選ぶならクレア!町議会にはクレア・ダンフィーに一票を。)

Claire: Aw, I love it!
(わあ、最高!)

Mitchell: What do you think, huh?
(どう?)

Claire: I love it.
(気に入った。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

Vote + 候補者名 + for + 役職 は「〜の役職には〇〇に投票を」という、選挙の呼びかけの基本の形です。town council は町や市の議会のことで、クレアが挑んでいるのもこの地方議会の議席です。車や看板、チラシなどで候補者の名前をくり返し伝えるのは、アメリカの地方選挙でも一般的な応援の方法の一つとされています。

2人はこの日の過ごし方を、こう語っています。

Mitchell: I know how important winning is to Claire.
(クレアにとって勝つことがどれだけ大事か、僕は分かってる。)

Cameron: And I love to festoon things.
(それに僕は、ものを飾り立てるのが大好きなんだ。)

Mitchell: We’re her dream team.
(僕らは彼女のドリームチームさ。)

Cameron: So we cleared the whole day, dropped Lily off at school, and voted first thing.
(だから丸一日空けて、リリーを学校に送って、真っ先に投票してきた。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

first thing は「何よりも先に、真っ先に」という意味の副詞的な言い方で、first thing in the morning(朝一番に)の形でもよく使われます。応援に回る前に、まず自分たちの票を投じておくという順番が読み取れます。キャメロンの festoon は「花飾りなどで飾り立てる」という少し改まった動詞で、自分の飾り付け好きを明かす一言です。

送迎と取材、そして結果を待つ時間

フィルの担当は、投票所まで人を車で送ることです。出発のかけ声は、列車のアナウンス風です。

Phil: Climb aboard the Dunphy Express.
(ダンフィー・エクスプレスにご乗車ください。)

Phil: Next stop–democracy.
(次の停車駅は、民主主義。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

投票所までの移動が難しい人のために、陣営のボランティアが送迎を手伝うことがあると言われますが、その形は地域や陣営によってさまざまです。Next stop は乗り物のアナウンスで「次は〜」を表す決まった言い方です。

一方、クレアたちの前には「Weekly Saver」から来たという記者が現れ、投票日の取材をします。

Reporter: Who are you voting for today?
(今日は誰に投票しますか?)

Claire: Claire Dunphy.
(クレア・ダンフィーです。)

Reporter: Finally.
(やっとだ。)

Reporter: I’ve been waiting for someone to say that name.
(その名前を言う人をずっと待ってたんですよ。)

Reporter: Why?
(どうしてです?)

Claire: Uh Because I am Claire Dunphy.
(えっと、私がクレア・ダンフィーだからです。)

Reporter: Oh, sorry.
(あ、失礼。)

Modern Family Season3 Episode19 (Election Day)

Who are you voting for? は「誰に投票するの?」と聞く基本の形で、前置詞 for が文末に残ります。投票を済ませた人には、過去形で Who did you vote for? と聞く形になります。候補者本人に投票先を聞いてしまう記者と、自分の名前を答えるクレアのかみ合わなさが、この場面の笑いどころです。

投票が締め切られたあと、候補者と支援者が集まって結果の知らせを待つのも、選挙の日によく見られる光景の一つと言われます。劇中でもクレアは家族と集まり、Before we get the results と切り出してお礼を述べたあと、電話で結果を受け取ります。結果は落選でした。

まとめ|投票日を支える応援の英語

man the phone banks、I’m calling on behalf of ~、Vote ~ for town council.、Who are you voting for? と、投票日の応援にはそれぞれの持ち場に合った英語があります。電話かけや送迎といった活動の名前を知っておくと、選挙の場面がぐっと身近に見えてきます。

家族総出の投票日を観ながら、アメリカの地方選挙の空気も一緒に感じていきましょう。

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