「If I admitted there was some truth in that」——図星を指されて半分だけ認める英語|『モダンファミリー』S07E17で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「If I admitted there was some truth in that」——図星を指されて半分だけ認める英語|『モダンファミリー』S07E17で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン7第17話では、引退したジェイが自宅の浴室の作り直しに取り組み、グロリアとの間にいさかいが生まれます。そんなジェイが、息子のミッチェルから自分の態度をずばりと指摘される場面があります。

痛いところを突かれたとき、全面的には認めずに「一理ある」とだけ返す言い方は、英語にもあります。指摘する側と認める側、両方の言葉から順に見ていきます。

目次

「bossy」と「boss around」――相手の態度を指摘する

ジェイとミッチェルは同じ晩を一緒に過ごしています。その途中で、ミッチェルはジェイにこう切り出します。

Mitchell: You know what, Dad? You have been really bossy tonight. With me, with that waitress. I-I bet that’s why you and Gloria are having problems.
(ねえ、父さん。今夜はやけに偉そうだよ。僕にも、あのウェイトレスにも。きっとそのせいで、グロリアともうまくいってないんだよ。)

Modern Family Season7 Episode17 (Express Yourself)

bossy は「偉そうな」「何でも仕切りたがる」という形容詞で、人に指図ばかりする態度を少し非難を込めて言うときに使います。You have been ~ tonight と現在完了で言うことで、「今夜はずっとそうだった」という続いている様子が伝わります。続く With me, with that waitress. では具体的な相手を並べて、指摘に根拠を添えています。

I bet that’s why ~ は「きっとそれが〜の理由だ」と、自分の見立てを強めに言う形です。bet は「賭ける」が元の意味で、「賭けてもいい」くらいの確信を表します。

ミッチェルはさらに、その理由まで言葉にします。

Mitchell: You miss bossing people around at work, so now you’re doing it at home.
(職場で人を仕切れなくなって寂しいから、今は家でそれをやってるんだよ。)

Jay: If I admitted there was some truth in that, could you just give in?
(それに一理あると認めたら、お前は折れてくれるのか?)

Modern Family Season7 Episode17 (Express Yourself)

boss ~ around は「〜をあごで使う」「〜に指図して回る」という句動詞で、bossy と同じく人を仕切る態度を表します。miss ~ing は「〜できなくなって寂しい」という意味です。

「some truth in that」――仮定法で半分だけ認める

この場面の中心が、ジェイの If I admitted there was some truth in that です。admitted と過去形になっているのは、事実ではなく「もし認めたとしたら」という仮定の話だからです。つまりジェイは、まだ認めたとは言っていません。認める可能性をちらつかせながら、引き換えに could you just give in?(折れてくれるのか)と、ミッチェルに自分の頼みを聞くよう求めています。

there is some truth in that は「それにも一理ある」と、相手の指摘の一部を受け入れる形です。some が入ることで、「全部ではないが、少しは当たっている」という含みになります。強く否定するのでも、素直に謝るのでもない、半分だけの承認と言えます。

日常会話では、There’s some truth in that.(それは一理あるね)、You might have a point.(言われてみればそうかも)、I’ll give you that.(そこは認めるよ)などが、同じように一部だけ相手を認める返しとして使えます。どれも、相手の指摘を受け止めつつ、自分の立場をすべて手放さない言い方と言えます。

このあともジェイは「Can you just let me help you?!」と食い下がり、ミッチェルは最後に頼みに応じます。指摘をそのまま受け入れるのではなく、条件つきで認めるという、交渉に近いやりとりになっています。

「it wouldn’t be the worst thing」と「100% right」

その後、ジェイは自分の気持ちをこう語ります。

Jay: Watching Mitchell, I did feel kind of good about fixing his problem. Now, being retired, you don’t always feel useful anymore. It’s probably why I keep tearing up that bathroom. I guess it wouldn’t be the worst thing to admit to Gloria. Eh, it’ll probably blow over.
(ミッチェルを見ていて、あいつの悩みを片付けてやれたのは悪くない気分だった。引退すると、もう自分が役に立っているとは思えないこともある。たぶんそれで、あの浴室を何度もはがしちまうんだ。グロリアに認めるのも、まあ悪くはないか。いや、そのうち収まるだろう。)

Modern Family Season7 Episode17 (Express Yourself)

it wouldn’t be the worst thing to ~ は「〜しても最悪というわけではない」が直訳で、「〜してもいいかもしれない」と遠回しに認める言い方です。ところが直後の it’ll probably blow over で、「そのうち収まるだろう」と先送りに戻っています。blow over は嵐やもめごとが自然に過ぎ去ることを表す句動詞です。

一方グロリアは、マニーとの会話でこう話しています。

Manny: You’re really going through a lot of trouble to hide this from him.
(ずいぶん手間をかけて、ジェイに隠そうとしてるんだね。)

Gloria: You just don’t understand. This is the first time in a fight that I was 100% right and Jay was 100% wrong. That never happens.
(あなたには分からないのよ。ジェイとのけんかで、私が100%正しくてジェイが100%間違ってるのは、これが初めてなの。そんなこと、まずないんだから。)

Manny: And being right is so important?
(正しいことって、そんなに大事?)

Gloria: Get married and then get back to me.
(結婚してから出直してらっしゃい。)

Modern Family Season7 Episode17 (Express Yourself)

100% right / 100% wrong は、白黒をはっきりつけたいときに使われます。マニーの being right is so important? は、正しさにこだわる母親に疑問を投げかける問いで、それに対するグロリアの返しは、結婚すれば分かるという皮肉まじりの一言です。半分だけ認めようとするジェイの言葉と並べると、同じいさかいを、二人がそれぞれ違う言葉で語っているのが分かります。

まとめ|認め方にも段階がある

態度を指摘する bossy と boss ~ around、仮定法で半分だけ認める If I admitted there was some truth in that、遠回しな it wouldn’t be the worst thing to ~ と先送りの blow over。認めるか認めないかの間にある言葉が、ジェイの一夜から見えてきます。

『モダンファミリー』を観ながら、家族の本音と強がりの英語を拾っていきましょう。

パリ行きを決める夫婦の会話や、眠らずに過ごす夜の英語も、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事で扱っています。

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