保護者が授業をのぞく、アメリカの高校のオープンハウスの文化と英語|『モダンファミリー』S05E12で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 保護者が授業をのぞく、アメリカの高校のオープンハウスの文化と英語|『モダンファミリー』S05E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン5第12話は、高校のオープンハウスが大きな舞台のひとつです。子どもたちの授業を回る保護者、張り切る先生、先生に名乗る親たちと、行事ならではの顔ぶれが同じ学校に集まります。ふだんは家族の会話が中心のこのドラマで、学校側の英語がまとまって聞ける回でもあります。

今回は、劇中のオープンハウスを手がかりに、アメリカの学校で保護者が授業をのぞく行事の雰囲気と、その場で交わされる英語を見ていきます。

目次

「for the open house today」先生も保護者も準備する日

open house は、学校が保護者に校内を公開する行事を指すことが多い言葉です。保護者が子どもの時間割に沿って教室を回り、授業の進め方や方針を先生から聞く形がよく知られていますが、呼び名や時期、内容は学校や地域によって異なります。

体育教師のキャメロンは、この日に向けて準備をしています。

Cameron: Check it out.
(見てよ。)

Cameron: I’m rockin’ the old school for the open house today.
(今日のオープンハウスは、昔ながらのスタイルでいくんだ。)

Cameron: I’m gonna put the “fizz” back in “phys ed.
(「体育」に「シュワッと」した元気を取り戻してみせるよ。)

Modern Family Season5 Episode12 (Under Pressure)

phys ed は physical education(体育)の略で、発音の近い fizz(炭酸の泡)と掛けた言葉遊びになっています。put ~ back in … は「…に〜を取り戻す」という形で、退屈になりがちなものに勢いを戻すと言いたいときの言い回しです。先生の側にとっても、保護者に授業を見てもらう日だということが伝わってきます。

一方、保護者の側にも目的を持って出かける人がいます。

Gloria: I want to impress Manny’s history teacher.
(マニーの歴史の先生にいい印象を持ってもらいたいの。)

Gloria: I want Manny to go to Washington, D.C.
(マニーをワシントンD.C.に行かせたいのよ。)

Modern Family Season5 Episode12 (Under Pressure)

impress は「よい印象を与える」という動詞です。グロリアはマニーの歴史の先生によい印象を与えることを、この日の目標にしています。I want to ~ を2回続け、よい印象を与えたいことと、その先に望んでいることを順に言い分けているのが分かります。オープンハウスは、保護者が子どもの先生と顔を合わせる機会にもなると言えます。

子どもごとに授業を分担する保護者と、宿題を説明する先生

学校で顔を合わせたジェイとフィルは、こんな会話を交わします。

Jay: Where’s Claire?
(クレアはどこだ?)

Phil: Oh, she’s going to Alex’s classes.
(ああ、アレックスの授業を回ってる。)

Phil: I’m doing Luke’s.
(俺はルークの分。)

Phil: I’m surprised to see you here.
(ここで会うとは意外だな。)

Phil: Isn’t your team playing today?
(今日はチームの試合じゃないの?)

Jay: Yeah.
(ああ。)

Jay: Gloria made me come.
(グロリアに連れてこられた。)

Modern Family Season5 Episode12 (Under Pressure)

クレアとフィルは、アレックスの授業とルークの授業を手分けして回っています。フィルの答えの do は「(担当分を)こなす」という意味で、子どもの名前に ‘s を付けた後ろには classes が省かれています。I’m doing + 名前’s の形で、「自分は〜の分を受け持つ」と短く言えるのが便利なところです。きょうだいが同じ学校に通う家庭では、保護者が分担して授業を回ることもあると言われます。

ジェイの答えにある made me come は「来させられた」という意味で、make + 人 + 動詞の原形で「〜させる」を表します。試合の日なのに来ている理由が、ひと言で分かる返事です。

授業の場では、先生が宿題の方針を説明する場面もあります。

Mrs. Nuttle: I realize our juniors are busy with S.A.T.s, so as a rule, I only give two hours of homework a night.
(ジュニアの生徒たちがSATで忙しいのは分かっていますから、原則として宿題は一晩に2時間だけにしています。)

Claire: Two hours?
(2時間?)

Mrs. Nuttle: Our students are highly advanced.
(うちの生徒たちはとても優秀ですから。)

Mrs. Nuttle: It’s nothing they can’t handle.
(こなせない量ではありません。)

Modern Family Season5 Episode12 (Under Pressure)

junior は、4年制の高校では3年目の生徒を指すことが多い呼び方です。S.A.T. は大学進学の際に使われることの多い共通テストで、ナトル先生はその忙しさを踏まえたうえで宿題の量を示します。as a rule は「原則として」、It’s nothing they can’t handle. は「こなせないことは何もない」という二重否定の形です。

子どもの名前を添えて先生に名乗るときの英語

オープンハウスでは、保護者が先生にあいさつする場面も見られます。グロリアは歴史のイングラム先生にこう名乗ります。

Gloria: Hello, Mr. Ingram.
(こんにちは、イングラム先生。)

Gloria: I am Gloria Delgado-Pritchett, Manny’s mother.
(グロリア・デルガド=プリチェット、マニーの母です。)

Modern Family Season5 Episode12 (Under Pressure)

先生への呼びかけは Mr. + 名字 で、自分の名前のあとに「〜’s mother」と子どもの名前を続けます。保護者どうし・先生と保護者の間では、子どもの名前を手がかりに名乗る形が分かりやすいと言われます。初対面の先生にとっては、どの生徒の保護者なのかがすぐに結びつくためです。

同じ先生のもとには、別の保護者もあいさつに来ます。

Dr. Donna Duncan: Hello, Mr. Ingram.
(こんにちは、イングラム先生。)

Dr. Donna Duncan: Dr. Donna Duncan, Wesley’s mom.
(ドナ・ダンカンです。ウェスリーの母です。)

Dr. Donna Duncan: Just brought you a little thank-you for being his absolute favorite teacher ever.
(あの子のいちばん好きな先生でいてくださるお礼に、ちょっとしたものを持ってきました。)

Modern Family Season5 Episode12 (Under Pressure)

ダンカン博士は Wesley’s mom と、mother よりくだけた mom を使って名乗ります。a little thank-you は「ちょっとしたお礼の品」を指す言い方で、文頭の I が省かれた Just brought you ~ は会話でよく見られる形です。先生へのお礼の品は本話の一例で、どの学校でも見られる習慣とまでは言えません。2人の母親はどちらも先生の名前を呼んでから自分を名乗っており、Hello, Mr. ~. から入る順序は、先生へのあいさつの基本として覚えやすいでしょう。

表現 場面での働き
open house 学校が保護者に授業や校内を公開する行事
I’m doing ~’s. 子どもごとの授業を受け持つ
as a rule 先生が方針を伝える
~’s mother / ~’s mom 子どもの名前を添えて名乗る
a little thank-you ちょっとしたお礼の品

まとめ|オープンハウスに集まる保護者と先生の英語

open house の日には、子どもごとに授業を受け持つ I’m doing ~’s.、方針を伝える as a rule、子どもの名前で名乗る ~’s mother といった言い回しが行き交います。学校行事の英語を知ると、保護者と先生のやり取りが見えやすくなります。

『モダンファミリー』の学校の場面を観ながら、アメリカの学校行事の空気にも触れてみると面白そうです。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、オープンハウスの日のほかの会話も取り上げています。

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