海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン3第15話では、不動産業者のフィルが、ミッチェルとキャメロンの友人スティーブンとステファンに同じ家を案内します。二人は家をほめる言葉を重ねながらも、すぐには買うと言いません。迷う客の言葉と、売り手の付け足しの言葉が並ぶ場面です。
今回は、「好き」の度合いを言い分ける表現、控えめに情報を付け足す前置き、そして購入を決める一言を順に見ていきます。
「I love it, but I just don’t love it.」で好きの度合いを言い分ける
ミッチェルによると、スティーブンとステファンはブライアーの家をもう一度見たがっています。フィルは I showed it to them five times.(もう5回も見せたよ)と返しており、二人がこの家を見るのは初めてではありません。案内を終えたフィルに、二人はこう答えます。
Phil: And that is the whole house Again.
(というわけで、これで家じゅう全部。……もう一回ね。)Steven: I love it, but I just don’t love it.
(気に入ってはいるんだ。でも、心から好きってわけじゃない。)Steven: Do you love it?
(君は好き?)Stefan: I love it.
(好きだよ。)Stefan: I absolutely love it.
(すごく好き。)Stefan: I’m just not sure if I’m in love with it.
(ただ、惚れ込んでるかっていうと自信がないな。)Modern Family Season3 Episode15 (Aunt Mommy)
スティーブンの一文には love it が2回出てきます。1回目は「気に入っている」という好意、2回目は just を添えた否定で、「決め手になるほど好きではない」という意味で使われています。同じ語を繰り返しながら、好意の中身に段階をつけている点が面白いところです。
ステファンも I absolutely love it. と強めたあとで、I’m just not sure if I’m in love with it. と続けます。be in love with ~ は人に恋をしている状態を表す形ですが、物について使うと「惚れ込んでいる」という強い好みを表します。I’m not sure if ~ は「〜かどうか自信がない」と判断を保留する言い方です。
| 表現 | 気持ちの度合い(目安) |
|---|---|
| I like it. | 好ましく思う |
| I love it. | とても気に入っている |
| I’m in love with it. | 惚れ込んでいる |
| I love it, but I just don’t love it. | 気に入っているが決め手に欠ける |
好きの強さは口調や文脈でも変わるため、表はあくまで目安です。
「Not sure if I mentioned it before, but」で情報を付け足す
このあとフィルは、こう付け加えます。
Phil: Not sure if I mentioned it before, but the house does come with a hookup for a European washing machine.
(前に言ったかどうか覚えてないけど、この家、ヨーロッパ製の洗濯機をつなげる設備もちゃんと付いてるんだ。)Stefan: Oh, I love that.
(あ、それはいいね。)Modern Family Season3 Episode15 (Aunt Mommy)
Not sure if I mentioned it before, but ~ は「前に言ったかどうか分からないけど」と断ってから情報を出す前置きです。文頭の I’m が省かれた形で、会話ではこうした主語の省略がしばしば見られます。すでに伝えたかもしれない話を持ち出すときに、この一言があると押しつけがましさが和らぎます。
後半の the house does come with ~ では、does が「ちゃんと〜が付いている」という強調の働きをしています。come with ~ は「〜が付いてくる」という意味で、物件や商品の付属品を説明するときに使われる形です。
ステファンの Oh, I love that. は、家全体ではなく設備の一点について love を使った返事です。直前の場面で家そのものには決めきれなかった二人が、部分的には気に入っていることが伝わってきます。
- A: Not sure if I mentioned it before, but the apartment comes with a parking space.
(前に言ったか分からないけど、この部屋、駐車スペース付きなんだ。) - B: Oh, I love that.
(あ、それはいいね。)
「We’ll take it.」で購入を決める
案内の途中で、フィルにクレアから電話が入ります。家の椅子を外に出す件について、フィルは客の前でこう答えます。
Phil: When I’m done with these clients, I’ll call Luke and Leon.
(このお客さんとの話が終わったら、ルークとレオンに電話するよ。)Phil: I know I can talk them into it.
(あいつらなら言いくるめられる。)Steven: We are not losing this house to Luke and Leon.
(ルークとレオンなんかに、この家を取られてたまるか。)Modern Family Season3 Episode15 (Aunt Mommy)
lose A to B は「AをBに取られる」という形で、試合や契約で相手に負ける場面でも使われます。スティーブンは進行形の are not losing で「取られるつもりはない」という強い意志を表しています。
電話の向こうでは、フィルがもう家にいないと分かったクレアが子どもたちのことを口にします。クレアの Hello? という呼びかけの直後に、ステファンの一言が続きます。
Claire: Hello?
(もしもし?)Stefan: We’ll take it.
(この家にするよ。)Modern Family Season3 Episode15 (Aunt Mommy)
We’ll take it. は、店や物件で「これにします」と購入を決めるときに聞かれる言い方です。take は「選んで受け取る」、will はその場で決めた意志を表します。長く迷っていた二人が、この短い一文で心を決める流れが見どころです。値段や条件の話を挟まずに言い切れるため、迷いが消えた瞬間を表すのにも向いた一文と言えます。
- A: This is the last one we have in this size.
(このサイズはこれが最後の1点です。) - B: We’ll take it.
(それにします。)
まとめ|好きの度合いと決める一言
I love it, but I just don’t love it. と be in love with it で好意の段階を分け、Not sure if I mentioned it before, but で情報を控えめに足し、We’ll take it. で心を決めます。家選びの会話には、迷いから決断までの英語がそろっています。
物件を前に迷う二人のやり取りを思い浮かべながら、次回も『モダンファミリー』の英語を一緒に見ていきましょう。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、この日のダンフィー家のやり取りから別の英語も取り上げています。


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