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『モダンファミリー』シーズン10第15話では、マニーが新作映画にフィルの役を書き、撮影をめぐって2人がぶつかります。仲直りのあと、マニーは映画作りを続けるかどうかで揺れていると打ち明けます。
無難な道を選ぶか、思いきって挑むか。進学や仕事、趣味の選択でもよく出てくる迷いです。英語には、この2つを言い分ける決まった言い方があります。マニーとフィルの会話から、play it safe と take a chance の違いを見ていきます。
「Something safe.」安全な道に気持ちが傾くとき
マニーは、撮影では Things got heated, words were exchanged だったと振り返ります。フィルの側も別の場面で Try listening for once. と口にしており、2人の言い分は食い違っていました。撮影中のやりとりを収めた動画をフィルが投稿したのではという疑いも、フィルの否定でほどけます。
マニーがフィルに謝ったあとの会話がこちらです。
Phil: Was that so hard?
(そんなに難しいことだったか?)
Manny: Between us, I’ve applied to transfer to somewhere I can major in accounting or law.
(ここだけの話、会計か法律を専攻できるところへの編入を申請したんだ。)
Manny: Something safe.
(安全なものをね。)
Manny: I’ve started to question if I have any talent as a filmmaker.
(映画を作る才能が自分にあるのか、疑い始めてるんだ。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
フィルの Was that so hard? は「そんなに難しかったか?」と、謝罪を受け止めつつ軽くからかう返しです。マニーの Something safe. は、直前の accounting or law を言い換えた短い補足で、safe が「危険がない」だけでなく「失敗しにくい、手堅い」という意味で使われます。
question if ~ は「〜かどうかを疑う」という形です。I’ve started to ~ と現在完了で始めると、「最近そう思い始めた」という変化のニュアンスが出ます。自信が揺らいだときに、まず手堅い選択肢へ気持ちが向かう流れが、この短い打ち明けに表れていると読み取れます。
「Take a chance.」結果がわからなくても試してみる
話を聞いたフィルは、その場で確かめようと持ちかけます。
Phil: Let’s find out.
(確かめてみようぜ。)
Phil: You got your film with you?
(映画、持ってるか?)
Manny: On my phone.
(スマホに入ってる。)
Phil: We have a perfect test audience.
(完璧な試写の客がいるじゃないか。)
Phil: Take a chance.
(思いきってやってみろよ。)
Phil: Let’s, uh Let’s see what you got.
(さあ、えー、お前の実力を見せてもらおう。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
take a chance は「うまくいくかわからないが、やってみる」という意味です。chance には「好機」のほかに「危険、賭け」の意味があり、この句では後者の色が強く出ます。複数形の take chances にすると「危ない橋を渡る」という傾向を表し、take a chance on ~ なら「〜に賭けてみる」と対象を示せます。
Let’s find out. は「確かめてみよう」と、悩むより試すほうへ話を動かす一言です。see what you got は口語で「お前の実力を見せてみろ」という促しで、正しくは what you’ve got ですが、話し言葉では have が落ちることがよくあります。
フィルはその場に居合わせた人たちに映画を見せる段取りを整えます。上映のあと、マニーは I knew it. と I wasted my time. で落ち込みますが、フィルは But it’s much better than the last one と、前作と比べて良くなった点から返します。結果が思わしくなくても、挑戦したことで次の会話が生まれていることが分かります。
「play it safe」と比べて背中を押す
続けてフィルは、2つの立場を分けて本音を伝えます。
Phil: Listen, Manny, if I was your dad, I might tell you to play it safe with your career.
(いいか、マニー。俺が父親なら、将来のことは安全策を取れって言うかもしれない。)
Phil: But as a fan, I’m dying to see what you come up with next.
(でもファンとしては、次にお前が何を作るのか見たくてたまらないんだ。)
Manny: Really?
(ほんと?)
Phil: Yeah.
(ああ。)
Phil: I’ve been watching you make up stories since you were this big.
(お前がこんなに小さい頃から、話を作るのを見てきたんだ。)
Phil: I want to see how it ends.
(その先を見届けたいんだよ。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
play it safe は「危ない橋を渡らない、無難にいく」という意味で、it は特定のものを指さず「状況」全体を受けます。2つの句を並べると、違いがはっきりします。
| 表現 | 意味 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| play it safe | 危険を避けて無難にいく | 失敗の影響が大きいとき |
| take a chance | 結果がわからなくても挑む | 試す価値があるとき |
表のとおり、どちらが正しいというより、何を優先するかで選ぶ句です。フィルは片方を押しつけず、両方を並べたうえで自分の気持ちを添えています。
フィルは if I was your dad, I might ~. But as a fan, ~ と、「父親なら」「ファンとしては」と立場を分けます。安全策を否定せずに、それでも挑戦を見たいと伝える組み立てです。if I was your dad は、仮定の話で本来 were を使うところを口語で was にしたもので、会話ではこちらもよく聞かれます。I’m dying to ~ は「〜したくてたまらない」という強い願望を表します。
これを受けたマニーは、こう答えます。
Manny: I would like to keep trying, maybe something not so commercial.
(続けてみたい。今度はそれほど商業的じゃないものを。)
Phil: That’s great.
(いいじゃないか。)
Phil: I do think it’s the end of the road for me as a thespian, though.
(でも俺の役者人生は、ここで終わりだと思うけどな。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
keep ~ing は「〜し続ける」、the end of the road は「行き止まり、もうおしまい」という言い方です。フィルはこのあと自分の役者業へ話を向け、マニーへの励ましに冗談を添えます。
まとめ|安全策と挑戦を言い分ける英語
無難にいく play it safe、結果がわからなくても挑む take a chance、そして立場を分けて伝える if I was ~, But as a ~ を見てきました。迷う相手に、安全策を否定せずに挑戦を勧める言い方がそろっています。
マニーとフィルの掛け合いを観ながら、2つの句の使い分けを確かめるのも『モダンファミリー』の楽しみ方です。
同じ回のほかのコラムでは、約束を忘れられたと思ったときの英語や、謝ったのに許してもらえなかったときの英語も取り上げています。


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