「butt-dial」の意味と使い方|『モダンファミリー』S10E15で学ぶ英会話

「butt-dial」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

かけるつもりのない相手の携帯に、いつのまにか自分の名前が表示されていることがあります。そんな誤発信は、スマートフォンを持っていれば誰にでも起こりえます。

その誤発信を表す「butt-dial」を、『モダンファミリー』シーズン10第15話の前半、キャメロンが振り返って語るジェイとの電話のいきさつから、一緒に見ていきましょう。

目次

「butt-dial」の意味とニュアンス

butt-dial
意味:(携帯電話を)うっかり誤発信してしまう

butt-dialは、携帯電話が自分の知らないうちに発信してしまい、相手に電話がつながることを表す口語表現です。buttは「お尻」、dialは「(電話を)かける」で、お尻のポケットに入れた携帯が押されて、勝手に番号をまわしてしまう様子を字面から思い浮かべられます。

見出しの形はbutt-dialですが、劇中ではbutt-dialedの形で登場します。「誤発信してしまった」と過去のことを言うために、-edがついた形です。

文の組み立ては、シンプルです。butt-dial + 人の形で、人を目的語に取ります。劇中のI must’ve butt-dialed you.も、butt-dialed(誤発信した)のあとにyou(あなたに)が続く形です。toをつけて、butt-dial to youとは言いません。

名詞にもなります。a butt dialと言えば、その誤発信の電話そのものを指します。「誤発信の電話を受ける」と言いたいときは、get a butt dialのように、名詞の形を使います。

この表現が使いやすいのは、自分で押したわけではない、という点を含んでいるからです。「かけるつもりはなかった」という事情を一語で伝えられるため、誤発信を詫びる場面や、着信履歴の理由を説明する場面に向きます。

訳すときに「間違い電話」とだけすると、番号を押し間違えた場合と区別がつきません。「うっかり誤発信した」「ポケットの中で勝手にかかった」のように、操作していないことが伝わる訳を選ぶと、原文の感じが残ります。

【ここがポイント!】

  • 「butt-dial」の核は、自分で押したつもりがないのに、携帯が勝手に発信してしまうこと
  • butt-dial + 人の形で、人を目的語に取る
  • 名詞のa butt dialなら、誤発信の電話そのものを指す

『モダンファミリー』S10E15のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

キャメロンが、ジェイに電話をかけたときのことを振り返って語る場面です。電話に出たジェイの応答をはさみながら、キャメロンは「誤発信だった」と取り繕う一言を口にします。その一言に至るまでの経緯に注目です。

Cameron: Then Super Bowl Eve, I went and I bought the finest chili thickeners corn flour and potato flour. And I showed up an hour before dawn. I called Jay’s cell as to not startle Gloria.
(それからスーパーボウルの前の晩、僕は最高級のチリ用のとろみ付け、コーンフラワーとポテトフラワーを買いに行った。そして夜明けの1時間前に着いた。グロリアを驚かせないように、ジェイの携帯に電話したんだ。)

Jay: Hey, what’s up?
(よう、どうした?)

Cameron: He had no idea why I was calling. Clearly promises made didn’t mean as much to him. But I couldn’t let him know that. Oh, uh, Jay, is th is that you? I-I must I must’ve butt-dialed you.
(ジェイは僕がなぜ電話したのか全然分かっていなかった。交わした約束なんて、彼にはそれほど大事じゃなかったらしい。でもそれを悟られるわけにはいかなかった。あ、えっと、ジェイ、そ、それジェイ? ぼ、僕、うっかり誤発信(尻ダイヤル)しちゃったみたいだ。)

Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)

シーン解説と心理考察

キャメロンの語りは、準備の細かさから始まります。finest(最高級の)と言って選んだ材料を買い、夜明けの1時間前に着いたと話します。そこには、この約束に力を入れていたキャメロンの様子が表れています。as to not startle Gloriaは、「グロリアを驚かせないように」という理由で、電話をかける先をジェイの携帯にした、という説明です。

続くジェイのHey, what’s up?は、電話に出た応答です。キャメロンが振り返る場面の中で、ジェイが短く答える声になっています。

その後のキャメロンの語りは、He had no idea why I was calling.で始まります。ジェイが電話の理由を分かっていなかった、というキャメロンの受け取り方です。続くClearly promises made didn’t mean as much to him.も、約束がジェイにとってそれほど大事ではなかったらしい、というキャメロンの見方です。ここは事実の説明ではなく、キャメロン自身の感じ方として語られています。But I couldn’t let him know that.のthatは、約束がキャメロンにとって大事だったという気持ちを指します。その気持ちを、ジェイに知られるわけにはいかなかった、という流れです。

そこで出てくるのがOh, uh, Jay, is th is that you? I-I must I must’ve butt-dialed you.です。今気づいたかのように相手を確かめ、言葉を詰まらせながら、「誤発信したに違いない」と言います。must’veは「〜したに違いない」という推量の形なので、自分で操作した電話を、起きた偶然のように言い換えるのに使われています。本当に誤発信したのではなく、電話をかけた本当の理由を隠すための言い繕いです。

約束を大切に思う気持ちと、それを知られたくない気持ちがぶつかって、butt-dialという口実が選ばれています。誤発信という言い訳は、「自分では押していない」という点を含むため、ごまかしの一言として働きます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

お尻のポケットに入れたスマートフォンに、座った拍子で力がかかる様子を想像してみましょう。画面は自分の手で触っていないのに、番号が勝手にまわって、相手の携帯が鳴ってしまいます。「自分は何もしていないのに、電話がかかる」という感覚が、butt-dialの核です。

キャメロンは、この「何もしていない」という点を、そのまま使いました。自分でかけた電話を、勝手にかかってしまった電話のように言ったのです。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「butt-dial」

butt-dialは、動詞としても名詞としても使えます。謝る場面、失敗談、往復会話と、使い方の違う3つの例文を確認しましょう。

Sorry, I think I butt-dialed you earlier.
(さっきはごめん、うっかり誤発信しちゃったみたい。)
不要な着信を詫びる場面です。劇中と同じく、butt-dial + 人の形で、youを目的語に置いています。

My phone was in my back pocket, and I butt-dialed my boss.
(スマホが後ろポケットに入っていて、上司に誤発信してしまいました。)
失敗談を話す場面です。my bossのように、人を表す名詞も、そのままbutt-dialのあとに続けられます。

A: Why did you call me at six this morning?
B: Oh, that was a butt dial. Sorry!
(A:今朝6時になんで電話してきたの?)
(B:ああ、あれは誤発信なんだ。ごめん!)
朝の着信について確かめる会話です。ここでは動詞ではなく名詞のa butt dialを使い、「あの電話は誤発信だった」と説明しています。

あわせて覚えたい関連表現

pocket-dial
((ポケットの中で)誤発信する)
pocket-dialは、ポケットの中で押されて発信してしまうことを指します。butt-dialは、お尻で押してしまうというくだけた言い方で、どちらも同じ状況で使えます。

misdial
(番号をかけ間違える)
misdialは、自分で番号を押し間違える場合に使います。butt-dialは、自分では押していないのに端末が発信する場合で、操作の有無が異なります。

dial the wrong number
(間違った番号に電話をかける)
dial the wrong numberは、番号を間違えて別の人にかけることです。butt-dialは、番号を打つ操作そのものがない誤発信を指します。

Note|自分が押したかどうかで分かれる、butt-dialとmisdialの違い

butt-dial、pocket-dial、misdialは、どれも「意図しない相手に電話がつながった」という結果は同じです。違いは、誰がどこを押したのか、という点にあります。

misdialは、自分の指で番号を押して、その番号を間違えた場合です。番号を打つという操作を、自分がしています。一方、butt-dialとpocket-dialは、番号を打つ操作そのものがありません。ポケットやバッグの中で、画面が押されて、端末が勝手に発信しています。butt-dialとpocket-dialの2つは、押された場所が「お尻」か「ポケット」かという違いで、言い方のくだけ具合が少し変わるだけです。

この違いは、言い訳として使うときに効いてきます。misdialは自分の操作ミスを認める言い方ですが、butt-dialは「自分は操作していない」という点を含む形です。そのため、誤発信を詫びる場面では、butt-dialのほうが「うっかり」の度合いが伝わります。

キャメロンの発言は、この性質を利用した例です。本当は自分でかけた電話なのに、butt-dialedと言うことで、「勝手にかかってしまった」という筋書きを作りました。操作の有無が表現の違いを分けるからこそ、この言い繕いは筋が通ります。

まとめ|押していない電話を、一言で伝える

butt-dialは、携帯電話が勝手に発信して、相手にうっかり電話がつながることを表す口語表現です。butt-dial + 人の形で動詞として使い、a butt dialの形で名詞にもなります。

pocket-dialとは同じ状況で使え、misdialとは、自分で番号を押したかどうかで区別できます。誤発信を詫びる場面や、着信の理由を説明する場面で使えます。

キャメロンは、ジェイに電話した本当の理由を隠すために、butt-dialedという言葉を選びました。早朝の電話の理由を、butt-dialedの一語で偶然の出来事に置き換えた形です。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


このエピソードの他のフレーズ

おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「butt-dial」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次