「toast」と「roast」はどう違う?お祝いの席で贈る言葉の英語|『モダンファミリー』S07E21で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「toast」と「roast」はどう違う?お祝いの席で贈る言葉の英語|『モダンファミリー』S07E21で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン7第21話では、一家がジェイの元妻ディーディーの再婚式へ列車で向かいます。その車内で、クレアとミッチェルは母に贈る乾杯の言葉を二人で考えます。

toast と roast は一文字違いですが、お祝いの席では意味が大きく分かれる二つの語です。下書きをめぐるきょうだいの会話と、後の場面でのジェイの説明から、その違いを順に見ていきます。あわせて、披露宴にまつわる語も取り上げます。

目次

「toast」――乾杯と、乾杯の言葉

toast には「トースト(焼いたパン)」のほかに、「乾杯」や「乾杯の前に述べる言葉」という意味があります。結婚式などで「乾杯の言葉を述べる」は give a toast、make a toast、propose a toast などと言います。

この回で母から乾杯の言葉を頼まれたのは、ミッチェルです。同じ回のミッチェルの台詞には picked me for the toast(乾杯の挨拶に僕を選んだ)という言い方が出てきます。pick someone for ~ で「〜の役に誰かを選ぶ」という形です。

そのミッチェルが読み上げる下書きの書き出しが、こちらです。

Mitchell: Mom has always been a free spirit.
(母はいつも、自由な心の持ち主でした。)

Modern Family Season7 Episode21 (Crazy Train)

free spirit は「自由な心の持ち主」「型にはまらない人」という意味で、人柄を表すときに使われます。良い意味にも、少し手を焼くという含みにも取れる言い方で、どちらに聞こえるかは言い方や文脈で変わります。

She has always been ~.(彼女はいつも〜でした)は、主役の人柄を一言で述べるときの基本の形です。always を入れることで、「昔からずっとそういう人だった」という響きが加わります。

「This is toast, not a roast.」――祝う言葉とからかう言葉

ところが、下書きを書き進めるうちに、クレアは母をからかう案を出していきます。ミッチェルはこう返します。

Mitchell: Claire, this is toast, not a roast.
(姉さん、これは乾杯の挨拶だよ。ローストじゃない。)

Modern Family Season7 Episode21 (Crazy Train)

roast はもともと「(肉などを)焼く、あぶる」という意味の動詞です。そこから、人を「こき下ろす」「からかう」という意味でも使われ、名詞では、主役を笑いを交えてからかうスピーチや、その催しを指します。アメリカでは、有名人を仲間がからかう roast がコメディの形式として知られていると言われます。

つまり toast が主役を祝うためのものなのに対し、roast は笑いを交えてからかうためのものです。toast, not a roast は、似た響きの二語を並べて「祝う場であって、からかう場ではない」と線を引く言い方になっています。

クレアは冗談を言ったあとに、Hello! と添えます。ここでの Hello! はあいさつではなく、「ほら、面白いでしょ」と笑いを促す合図として使われています。それを受けたミッチェルの言葉です。

Mitchell: Saying “hello” doesn’t make mean things funny.
(「ハロー」って言ったって、意地悪なことが面白くなるわけじゃないよ。)

Modern Family Season7 Episode21 (Crazy Train)

mean は形容詞で「意地悪な」という意味です。mean things で「意地悪なこと」となり、doesn’t make ~ funny と組み合わせて「〜を面白くはしない」と返しています。

「That’s how our family shows love.」――ローストを家族流に説明する

後の場面で、ジェイは後ろの席の子どもたちについて、こう説明します。

Jay: My kids in the back they don’t hate Dede.
(後ろにいるうちの子どもたちは、ディーディーを嫌ってるわけじゃない。)

Jay: They’re preparing a roast for the wedding.
(結婚式のためにローストの準備をしてるんだ。)

Jay: That’s how our family shows love.
(それがうちの家族の愛情表現でね。)

Jay: You’ll get a taste of it at the reception.
(披露宴でちょっと味わえるよ。)

Modern Family Season7 Episode21 (Crazy Train)

in the back は「後ろの方に」で、列車や車の後ろの席を指すときにも出てきます。don’t hate と否定で切り出してから、preparing a roast と理由を続ける組み立てで、prepare a roast は「ローストの準備をする」という言い方です。That’s how ~ は「それが〜のやり方だ」という形で、That’s how we do things here.(ここではそうするのが決まりなんだ)のように、習慣や流儀を説明するときに使えます。

get a taste of ~ は「〜を少し味わう」という意味で、食べ物だけでなく、体験や雰囲気を「ちょっと味わう」ときにも使われます。reception には「受付」や「歓迎会」の意味もあり、結婚式の文脈では式のあとの「披露宴」を指します。

ミッチェル自身は「ローストではない」と言っていたので、ジェイの説明とは食い違っています。結婚式のスピーチに主役を軽くからかう笑いが入ることもあると言われますが、どこまでが受け入れられるかは場や家庭によって異なります。

まとめ|祝う言葉と、からかう言葉

toast は主役を祝う乾杯の言葉、roast は笑いを交えてからかう言葉です。free spirit で人柄を示す書き出しや、That’s how our family shows love. のような説明の言い方も含め、お祝いの席の英語が一つの話からまとまって見えてきます。

これからも『モダンファミリー』の家族の会話を観ながら、言葉選びの違いに目を向けていきましょう。

同じ回の憧れの作家と話す英語や、実例で言い返す英語は、ほかのコラムやフレーズ記事とあわせて読むと場面がつながります。

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