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『モダンファミリー』シーズン6第21話では、休みの日まで上司の用事に振り回されるヘイリーに、グロリアが「もっと自分の意見を言いなさい」と言い聞かせます。ところがヘイリーは、その助言をそのまま受け取りはしません。
人から「言い返しなさい」と助言されたとき、どう答えるかは意外と難しいものです。不満の伝え方、助言への切り返し、我慢している理由の説明を、場面の順に見ていきます。
休みの日に入った用事への不満
ヘイリーは、久しぶりの休みに入った用事について、次のように話します。
Haley: My first day off in a month, I’m headed out the door to go shopping with Gloria and my stupid boss needs me to pick up some stupid orchid.
(1か月ぶりの休みなんだけど。グロリアと買い物に行こうって出かけるところで、うちのバカな上司が、バカみたいな蘭を取ってこいって言うわけ。)Haley: Like my time’s not valuable?
(私の時間なんてどうでもいいってこと?)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
my first day off in a month は「1か月ぶりの休み」で、休みの貴重さを最初に示す前置きです。I’m headed out the door は「まさに出かけるところ」という意味で、用事が入ったタイミングの悪さが伝わります。needs me to ~ は「私に〜してほしがっている」で、頼まれごとを相手の都合として説明する形です。
最後の Like my time’s not valuable? は、疑問の形をとった皮肉です。「私の時間に価値がないとでも言うの?」と、不満を直接ぶつけずに言い表しています。
その後、ヘイリーは上司の用事のために立って待つことになります。そこへやって来たグロリアとのやりとりです。
Haley: What are you doing? I told you to go shopping without me.
(何してるの? 私抜きで買い物に行ってって言ったじゃない。)Gloria: I couldn’t enjoy knowing you’re standing there like a little orange cone.
(あんたが小さなオレンジのコーンみたいにそこに立ってるって分かってたら、楽しめなかったのよ。)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
I told you to ~ without me は「私抜きで〜してと言ったのに」と、先に伝えておいたことを確認する言い方です。グロリアの I couldn’t enjoy knowing ~ は「〜と分かっていては楽しめなかった」で、相手を気にかけて戻ってきた理由を伝えています。道路に置かれる小さなコーンにたとえたところに、待ち続けるヘイリーの様子が表れています。
「stand up for yourself」と言われたときの返し方
別の場面で、グロリアが再びヘイリーのもとを訪れます。
Haley: What are you doing here?
(ここで何してるの?)Gloria: I can’t believe I have to beg you to go shopping.
(買い物に行こうって、あんたに頼み込まなきゃいけないなんて信じられない。)Gloria: I had to make sure that you’re putting that thing in the right place since this stupid, horrible job is so important to you.
(あんたがそれをちゃんとした場所に置くか、確かめなきゃいけなかったのよ。このくだらない、ひどい仕事がそんなに大事みたいだから。)Gloria: Ay, Haley, I have to say today I lost a little bit of respect for you.
(ねえ、ヘイリー、言わせてもらうけど、今日はあんたのこと少し見損なったわ。)Haley: Good-bye, Gloria.
(じゃあね、グロリア。)Gloria: You need to learn how to stand up for yourself.
(自分のことは自分で守れるようにならなきゃだめよ。)Haley: Do you know how easy that is for you to say?
(それ、あなただから簡単に言えるんだって分かってる?)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
stand up for yourself は「自分の立場や気持ちを守るために声を上げる」という意味です。You need to learn how to ~ は「〜できるようになる必要がある」で、身につけるべきこととして助言する形になっています。I can’t believe I have to beg you to ~(〜してと頼み込まなきゃいけないなんて)や I lost a little bit of respect for you(少し見損なった)と、グロリアの言葉は少しずつ強くなっていきます。
これに対するヘイリーの Do you know how easy that is for you to say? は、「それはあなたにとっては言うのが簡単なことだ」と返す切り返しです。英語では短く That’s easy for you to say. と返す言い方もあり、助言する側と自分の立場の違いを指摘するときに使われます。Good-bye で一度話を切り上げようとしたあとで、この一言が出てくる流れが見どころです。
我慢している理由を説明する
ヘイリーはさらに、自分の置かれた状況を続けて話します。
Haley: What I do have is a reputation for being a screw-up who never follows through on anything.
(私にあるのは、何ひとつ最後までやり通せないダメなやつっていう評判よ。)Haley: Which is why, in case you haven’t noticed I’m in my third year of a two-year college program and still living in my parents’ basement.
(だからこそ、気づいてないかもしれないけど、2年制の学校に3年も通ってて、いまだに親の家の地下で暮らしてるの。)Haley: I know that this job sucks, but it might actually lead to something.
(この仕事が最悪なのは分かってる。でも、本当に何かにつながるかもしれないの。)Haley: Do you know who had this job five years ago? Gavin.
(5年前にこの仕事をしてたのが誰か知ってる? ギャビンよ。)Haley: And he worked for an even bigger jackass than he is.
(しかも、あの人はもっとひどいやつの下で働いてたんだから。)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
What I do have is ~ は「私が持っているのは〜の方だ」と、持っていないものと対比して強調する形です。Which is why ~ は「だからこそ〜」と前の内容を理由につなげ、in case you haven’t noticed は「気づいていないかもしれないけれど」と、言いにくい事実の前に置く前置きです。
中心となるのが I know that ~, but it might actually ~ の組み立てです。相手の言い分をいったん認めたうえで、「それでも〜かもしれない」と自分の考えを伝えています。lead to something は「何かにつながる」で、今の我慢が先につながる可能性を表します。最後に Do you know who ~? と問いかけ、今の上司も5年前は同じ仕事をしていたことを例に挙げて、説明を重ねています。
自分の弱みを先に認め、そのうえで今の仕事を続ける理由を順に並べる組み立ては、事情を分かってもらいたいときの説明の型として参考になります。助言を正面から否定せず、自分の側の事情を足していく話し方だと言えます。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| Like my time’s not valuable? | 疑問の形で不満を伝える |
| You need to learn how to ~ | 身につけるべきこととして助言する |
| Do you know how easy that is for you to say? | 立場の違いを指摘して切り返す |
| I know that ~, but it might ~ | 認めたうえで自分の考えを伝える |
| lead to something | 先につながる可能性を示す |
まとめ|助言への切り返しと事情の伝え方
stand up for yourself と助言されたヘイリーは、Do you know how easy that is for you to say? と切り返し、I know that ~, but ~ で我慢している理由を説明しました。助言を受け止めながら自分の事情を伝える流れがよく分かる場面です。
次回も『モダンファミリー』と一緒に、場面に合った英語を見つけていきましょう。
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