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『モダンファミリー』シーズン6第21話では、ジェイとフィルが運んでいたおもちゃの城を前に、組み立て直すかどうかで言い合いになります。フィルの一言には、城という物と、二人の決意という二つの意味が重ねられています。
「建て直す」と「壊す」は、英語では物にも気持ちにも使える言葉です。rebuild と tear down の使い分けから、引き止める言い方、組み立て作業の英語まで、場面の順に見ていきます。
「rebuild」と「tear down」をひとつの文で使い分ける
城を組み立て直さなければならなくなったところで、ジェイがある提案をします。それを聞いたフィルの返事が、この場面の中心です。
Jay: We get this thing in the backyard, we nail it together and Gloria will never find out.
(こいつを裏庭に運んで、釘で打ちつけて組み立てりゃ、グロリアには絶対ばれない。)Phil: Don’t do this, Jay.
(やめてくれ、ジェイ。)Phil: As your best friend, I implore you.
(親友として頼む。)Phil: If we rebuild this castle, we tear down everything we built today.
(この城を建て直したら、今日俺たちが築いたものを全部壊すことになる。)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
rebuild は「もう一度建てる、組み立て直す」という意味で、ここでは目の前の城を元の形に戻すことを指しています。一方の tear down は「取り壊す」で、建物などを壊すときの言葉です。フィルはこれを城ではなく、「今日築いたもの」に向けて使っています。
さらに built は、城を組み立てる話の中で、目に見えない「この日の成果」を指す言葉として使われています。同じ build の仲間の語が、物の意味とたとえの意味の両方で一文に並んでいるのが、この台詞の面白いところです。
ジェイの nail it together は「釘で打ちつけて組み立てる」、will never find out は「決して気づかない」という意味です。フィルの I implore you は「どうか頼む」という改まった頼み方で、As your best friend と立場を添えることで、頼みの重さが増しています。
| 表現 | 場面での意味 |
|---|---|
| rebuild | 城を組み立て直す(物) |
| tear down | 今日築いたものを壊す(たとえ) |
| build | 城を作る/成果を築く |
| nail it together | 釘で打ちつけて組み立てる |
「There’s no turning back」で引き止める
フィルの言葉に、ジェイは聞き返します。そこからのやりとりです。
Jay: What? And what?
(は? 何をだよ?)Phil: We stood up for ourselves.
(俺たちは自分の言い分を通したんだ。)Phil: There’s no turning back.
(もう後戻りはできない。)Phil: We’re going to tell Claire and Gloria what we did.
(クレアとグロリアに、俺たちがしたことを話すんだ。)Jay: I’m scared, Phil, okay?
(怖いんだよ、フィル。分かったか?)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
What? And what? は「何だって? それで何を(築いたって)?」と、相手の言葉の中身を問い返しています。フィルはこれに We stood up for ourselves.(自分たちの言い分を通した)と答え、「築いたもの」の中身を説明しています。
There’s no turning back. は「もう引き返せない」という意味で、決めたことを途中でやめないと宣言するときに使われます。turn back は「来た道を引き返す」で、ここでは決意を取り消すことのたとえになっています。ジェイが組み立て直そうとするのを、フィルがこの一言で止めようとしている流れが分かります。
これに対するジェイの I’m scared は、強がらずに本音を打ち明ける一言です。文末の okay? は「分かったか?」と、言ってしまったことを開き直るような響きを添えています。後押しする側と、ためらう側の立場がはっきり分かれる場面です。
フィルが「築いたもの」「後戻りできない」と、道や建物にまつわる言葉で決意を語っているのに対し、ジェイは短い本音で返しています。言葉の選び方の違いからも、二人の気持ちの差が読み取れます。
組み立て作業の英語
後の場面で、二人は城を組み立てています。作業中のやりとりは次のとおりです。
Phil: Awning is done.
(ひさしは完成。)Jay: Supposed to be a drawbridge.
(それは跳ね橋だ。)Jay: Weren’t the chains a clue?
(鎖を見て分からなかったのか?)Phil: Lot of criticism from a guy who just sawed half his shoe off.
(自分の靴を半分のこぎりで切っちゃった人にしては、ずいぶん文句が多いな。)Modern Family Season6 Episode21 (Integrity)
~ is done. は「〜が終わった」で、作業の区切りを伝える基本の形です。awning は窓や入り口の上に張り出す「ひさし」、drawbridge は城の「跳ね橋」を指します。
ジェイの Supposed to be ~ は「本当は〜のはずだ」で、相手の思い違いを正すときに使われます。続く Weren’t the chains a clue? は「鎖が手がかりにならなかったのか」と、否定の疑問文で相手の見落としを指摘する皮肉です。
フィルは Lot of criticism from a guy who ~ と、相手の失敗を持ち出して言い返しています。「〜した人にしては文句が多い」という組み立てで、指摘をそのまま受け流さずに返す言い方です。
前の場面の rebuild が「組み立て直す」計画の言葉だったのに対し、ここでは awning や drawbridge といった部品の名前が具体的に飛び交います。計画の英語と作業中の英語の違いを比べてみると、場面に合った言葉の選び方がよく分かります。先ほど「後戻りはできない」と言っていたフィルも、結局はジェイと城を組み立てている点も、この回の見どころです。
まとめ|組み立て直す英語と後戻りしない英語
rebuild と tear down は、物にもたとえにも使える言葉です。フィルの一文は、城の組み立て直しと、この日の決意を重ねて表していました。There’s no turning back. や Supposed to be ~ も、あわせて覚えておくと使える場面が広がります。
この回を観直すと、二人の言葉の重なりが一層くっきり見えてきます。
助言に切り返す場面やゲーム機をめぐる英語は、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事で扱っています。


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