「jump through hoops」の意味と使い方|『モダンファミリー』S10E11で学ぶ英会話

「jump through hoops」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ひとつのものを手に入れるだけなのに、条件や手続きを次々とこなさなければならず、思わずため息が出る場面があります。

そんな不満を表す「jump through hoops」を、『モダンファミリー』シーズン10第11話の後半、ジェイがフィルに愚痴をこぼすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「jump through hoops」の意味とニュアンス

jump through hoops
意味:(面倒な条件や手続きを)苦労してこなす、わざわざ手間をかける

jump through hoopsは、何かを手に入れるために、次々と課される煩わしい条件や手続きをこなさなければならない、という不満を込めた表現です。hoopは「輪」を指す名詞で、輪をくぐり抜けるために何度も跳ぶ姿に重ねています。

形としては、jump through a lot of hoopsのように量を足したり、jump through so many hoopsのようにmanyを足して面倒さの度合いを強めたりします。make someone jump through hoopsとすると、相手に面倒な条件を課す側の言い方になります。

不満や皮肉の響きを伴い、作中のように「ここまで苦労してきたのに、まだ」という嘆きの中で使われます。使う場面は、ビザや許可の申請が煩雑なとき、ローンや契約の審査で何度も書類を求められるとき、サービスを受けるために手間を重ねるときです。

日本語にするときは、「輪をくぐる」と直訳するより、「面倒な条件をこなす」「何かと手間をかけさせられる」と訳したほうが、不満の響きまで残せます。条件そのものを指すのではなく、それをこなす動作を描く言い方なので、動詞として使う点も押さえておきたいところです。

【ここがポイント!】

  • 「jump through hoops」の核は、課される条件を次々とこなす面倒さ
  • 輪をくぐる動きの比喩で、不満の響きを伴う表現
  • make someone jump through hoopsにすると、条件を課す側の言い方になる点も要注意

『モダンファミリー』S10E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ジェイとフィルが二人で話す場面です。ジェイは自分の暮らしの中の小さな不満を話し、フィルが話についていけないと返し、ジェイが物事は変わるものだと続けていきます。

Jay: I put in the years, I build my business so I don’t have to answer to anyone, and I still have to jump through hoops to get a damn sausage.
(俺は何年も働いて、誰の指図も受けずに済むように会社を築いてきたってのに、いまだにたかがソーセージ一本のために、七面倒な条件をこなさなきゃならんのか。)

Phil: You lost me there at that last part.
(最後のところで、話がわからなくなっちゃったよ。)

Jay: Look, all I’m saying is things are always gonna change, and you have to deal with it. But the good news is, five years from now while you’re playing with your grandkid, you won’t even remember today.
(いいか、俺が言いたいのは、物事はいつだって変わるもんで、それに向き合うしかないってことだ。だが朗報もある。5年後、孫と遊んでる頃には、今日のことなんて思い出しもしないさ。)

Phil: I hadn’t thought about it like that. Thanks, Jay.
(そんなふうには考えてなかったな。ありがとう、ジェイ。)

Modern Family Season10 Episode11 (A Moving Day)

シーン解説と心理考察

ジェイは「何年も働いて、誰の指図も受けずに済むように会社を築いたのに」と、これまで積み上げたものを先に並べます。そのうえで、「いまだにたかがソーセージ一本のために」と、小さな目的に不釣り合いなほどの条件をこなしている、という嘆きへ話が落ちます。積み上げたものと、手に入るものの小ささの落差が、この一言の見どころです。

フィルは「最後のところで話がわからなくなっちゃった」と正直に返します。ここで言う「最後のところ」は、ジェイの発言の締めに出てきたソーセージの話を指しています。前半の会社の話から、最後のソーセージの話へ飛ぶ流れがつかめず、話のつかみにくさがそのまま言葉になっています。

ジェイは「いいか」と切り出し、物事はいつだって変わるし、それには向き合うしかないと言います。そのうえで、5年後に孫と遊んでいる頃には、今日のことなんて思い出しもしない、と朗報を添えます。愚痴で終わらず、フィルへの励ましで締める流れです。フィルは「そんなふうには考えてなかった」と礼を述べます。励ましの言葉を受け取って返す、短い応答です。

jump through hoopsは、その愚痴の核に置かれた一言です。「いまだに」を意味するstillが前に置かれているので、積み重ねた年月があってもなお条件がついて回る、という不満の強さが加わっています。後ろに続く励ましとの対照で、小さな面倒に向き合う気持ちが際立っています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

サーカスの動物のように、次々に差し出される輪を、跳んでくぐらされる姿を思い浮かべてみましょう。ひとつくぐるたびに次の輪が出てくる様子が、「面倒な条件を次々とこなす」という意味につながります。跳ぶ側には疲れがたまり、それでも輪は終わらない、という感覚です。

ジェイの愚痴では、輪の向こうにあるものがたかがソーセージ一本、という落差が絵になります。輪の数と、手に入るものの小ささを並べて覚えておくと、不満の響きまで一緒に思い出せます。hoopsが複数形になっているのも、輪が一つではなく何度も続く、という絵と結びつけておけます。

例文で覚える「jump through hoops」

jump through hoopsは、目的を後ろに添えて、苦労の大きさを際立たせます。申請手続き、役所の許可、サービスへの不満という3つの場面で、見ていきましょう。

I had to jump through hoops to get a visa.
(ビザを取るために、あれこれと面倒な手続きをこなさなければならなかった。)
申請の煩雑さを振り返る場面です。to getのあとに、輪をくぐる目的が添えられます。

A: Was it hard to get the permit?
B: Yes, I had to jump through so many hoops.
(A:許可を取るのは大変だった?)
(B:うん、ものすごくたくさんの面倒な手続きを経たよ。)
役所での手続きの感想を話す会話です。so manyを足すと、輪の数の多さが強まります。

Why should customers jump through hoops just to get a refund?
(返金を受けるだけなのに、なぜお客様が面倒な手続きをこなさなければならないのか。)
サービスの不便さを批判する、ビジネスの場面です。just to getの形で、目的の小ささと条件の重さが対比されます。

あわせて覚えたい関連表現

red tape
(お役所的な煩雑な手続き)
red tapeは、煩雑な手続きそのものを指す名詞です。jump through hoopsは、その手続きや条件をこなすという行為を表します。

bend over backwards
((相手のために)できる限りのことをする)
bend over backwardsは、相手のために自分から進んで骨を折るときの表現です。jump through hoopsは、課された条件に従わされている不満のニュアンスがあります。

go out of one’s way
(わざわざ手間をかける)
go out of one’s wayは、善意でわざわざ手間をかけるときにも使います。jump through hoopsは、面倒さへの不満が前に出る表現です。

Note|jump through hoopsの形、こなす側と課す側

jump through hoopsは、誰の目線で言うかによって、形が変わります。こなす側の言い方と、課す側の言い方を整理します。

こなす側の形は、主語が条件をこなす人で、I had to jump through hoops.のようになります。作中のI still have to jump through hoopsも、この形です。量を足すときは、a lot ofやso manyをhoopsの前に置きます。そのあとにto get a visaのように、to不定詞で目的を添えるのが基本の組み立てです。課す側の形は、They made me jump through hoops.のように、make someone jump through hoopsとします。使役のmakeの後ろは動詞の原形なので、jumpの形は変わりません。誰が条件を課しているのかが、主語に出てきます。

ジェイの発言は、こなす側の形で、課している側の名前は出てきません。条件を課される側の不満だけが、短い一文の中に収まっています。

受け身で言いたいときは、be made to jump through hoopsの形になります。こなさせられる側を主語にした言い方で、「手間をかけさせられた」という被害の気持ちが前に出ます。主語が変われば、話し手の立ち位置も変わります。

まとめ|愚痴から励ましへ進む、ジェイの語り

jump through hoopsは、何かを手に入れるために、次々と課される面倒な条件や手続きをこなすことを表す、不満を込めた表現です。hoopは輪で、くぐり抜ける輪が何度も続く絵が、この表現の根っこにあります。

申請の煩雑さを振り返るとき、手続きの多さをこぼすとき、サービスの不便さを批判するときに、そのまま英文へ組み込めます。make someone jump through hoopsの形にすれば、条件を課す側の言い方にもなります。

ジェイの愚痴は、物事は変わるという話から、5年後には忘れているという励ましへ進んでいきました。小さな目的と大きな手間の落差を、jump through hoopsが一言で示しています。

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