「cheer someone up」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S04E14で学ぶ英会話

「cheer someone up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

落ち込んでいる人を見て、なんとか笑顔にしてあげたくて、あれこれ手を尽くした経験はありませんか。冗談を言ったり、好きなものを差し出したり――それでもなかなか相手の気分が晴れず、お手上げになってしまうこともありますよね。

そんな「元気づける」気持ちを表す「cheer someone up」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン4第14話、講義の失敗で落ち込むシェルドンを、エイミーがウェブカメラ越しに励まそうとするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「cheer someone up」の意味とニュアンス

cheer someone up
意味:~を元気づける、励まして気分を明るくさせる

cheer someone up は、落ち込んでいる人の気分を引き上げる、もっとも一般的な「励ます」表現です。cheer には「歓声を上げる・応援する」という意味があり、そこに up(上へ)が加わることで、沈んだ気持ちを上向きに持ち上げるイメージになります。誰かを元気づけるときは cheer + 人 + up、または cheer up + 人 の形を取り、自分自身が元気になる場合は Cheer up!(元気出して!)のように自動詞としても使えます。慰めて寄り添う comfort とは少し違い、cheer up は気分を明るく・上向きにする方向に働きかけるのが特徴です。落ち込んだ友人に声をかけるとき、悲しんでいる人を笑わせようとするときなど、日常会話で頻繁に登場します。

【ここがポイント!】

  • cheer(応援)+ up(上へ)で「気分を上向きにする」イメージ
  • 自分が元気になるなら cheer up、相手を励ますなら cheer 人 up
  • 寄り添う comfort より「明るく持ち上げる」方向に働く表現

『ビッグバン★セオリー』S04E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

講義の失敗ですっかり落ち込んだシェルドンを、エイミーがウェブカメラ越しに元気づけようとします。海底を模した背景を出したり、魚の真似をしてみせたり、彼女なりに精一杯の工夫を凝らすのですが、シェルドンの反応は冷ややかです。

Amy: So, what do you think?
(それで、どう思う?)

Sheldon: It’s a charming illusion, but it does not cheer me up.
(魅力的な錯覚だね。でも、僕は元気にならないよ。)

Amy: Not even when I do this?
(私がこうしても?)

Sheldon: No.
(ならない。)

The Big Bang Theory Season4 Episode14(The Thespian Catalyst)

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シーン解説と心理考察

このやり取りには、エイミーの不器用なやさしさがにじみます。恋愛感情の機微には不慣れな彼女が、それでもシェルドンのために魚の真似までしてみせる――その健気さが場の空気をやわらかく見せています。一方のシェルドンは「魅力的な錯覚だが元気にはならない」と、相手の努力を理屈で淡々と却下する。does not cheer me up という冷静な否定が、落ち込みの根深さと、二人のかみ合わなさを同時に伝えています。エイミーが工夫を重ねるほど、シェルドンの「ならない」がきっぱり響き、すれ違いそのものがユーモアとして表れています。励まそうとする側とされる側の温度差が、この場面の見どころと言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

うつむいて沈み込んでいる人の気分を、応援の声(cheer)で「上(up)」へふわっと持ち上げてあげる――そんな光景を思い描いてみてください。風船を下からそっと押し上げるように、相手の気分が上向きになっていくイメージです。劇中では、エイミーが魚の真似まで動員して、シェルドンの気分という風船を浮かせようとしました。けれど、その風船はびくともしない。up という一語が「気分の向かう方向」を決めているので、cheer up と声に出すたびに、気持ちが上を向く感覚をいっしょに思い浮かべると記憶に定着します。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「cheer someone up」

誰かを励ます、自分が元気になる――両方の使い方を、3つの場面で見てみましょう。

I brought you some flowers to cheer you up.
(元気づけようと思って花を持ってきたよ。)
落ち込んだ相手を訪ねる場面です。to cheer you up で「~するために」と目的を表す、もっとも基本的な形が出ています。

Watching comedies always cheers me up.
(コメディを見ると、いつも元気が出る。)
気分転換の方法を語る場面です。主語がモノになり、「~が私を元気にしてくれる」という形でも自然に使えます。

A: You’ve been quiet all day. What’s wrong?
B: Just a rough week. But talking to you cheers me up.
(A:今日ずっと静かだね。どうしたの?)
(B:ちょっと大変な一週間でさ。でも、君と話してると元気が出るよ。)
親しい相手との会話の場面です。talking to you cheers me up のように、相手の存在そのものが励みになると伝えると、あたたかい気持ちが言葉にのります。

あわせて覚えたい関連表現

lift someone’s spirits
(~の気持ちを高揚させる)
気分を引き上げる点は cheer up と同じですが、ややフォーマルで文章的な響きがあります。改まった場面や書き言葉で「~の気持ちを明るくする」と述べたいときに向いています。

comfort someone
(~を慰める)
cheer up が気分を明るく持ち上げる方向なのに対し、comfort は悲しみや不安にそっと寄り添うニュアンスです。相手を笑顔にするより、まず痛みに共感したいときはこちらが合います。

perk someone up
(~を元気づける、活気づける)
疲れやだるさから「シャキッとさせる」イメージが強い表現です。落ち込みからの回復には cheer up が自然で、眠気や倦怠感を吹き飛ばす場面では perk up がしっくりきます。

Note|cheer の明るい響きと up の上向き感

cheer up という言葉を声に出すと、それだけで少し気分が上向くような感じがしないでしょうか。

この表現の面白さは、音の響きそのものが意味と重なっている点にあります。cheer は、もともとスポーツの応援(cheerleader を思い浮かべてください)や歓声を思わせる、明るく開けた音を持つ語です。ch- の弾むような出だしと、伸びやかな -eer の母音が、にぎやかで前向きな空気をまといます。そこに添えられる up は、文字どおり「上」を指す語。発音するとき、口や意識が自然と上方向へ向かうような感覚があります。つまり cheer up は、「明るい応援の声」と「上向きの動き」という二つの要素が、音の印象としても結びついた表現なのです。落ち込んだ気分を持ち上げるという意味と、語の響きが生み出す軽やかさが、ぴたりと一致しています。だからこそ Cheer up! という短いひとことは、意味を知らなくても、なんとなく励ましの言葉だと伝わる力を持っています。

劇中でシェルドンが cheer me up を否定したのも、裏を返せば、この言葉が本来どれほど明るい響きを持つかを際立たせていました。上を向かせようとする言葉と、頑として下を向いたままのシェルドン。その対比が笑いを生んでいたのです。

音の明るさが、そのまま意味になっている言葉なのですね。

まとめ|沈んだ気持ちを上向きにする一言

cheer someone up は、落ち込んだ人の気分を明るく持ち上げる、励ましの基本表現です。cheer(応援)に up(上へ)が加わることで、沈んだ気持ちを上向きにするイメージがそのまま言葉になっています。寄り添う comfort とは違い、相手を明るい方向へ引き上げていく――その前向きな働きかけが、この表現の核にあります。

誰かを元気づけたいとき、あるいは自分が誰かのおかげで救われたとき、この一言があれば、気持ちのやり取りをやわらかく描けます。エイミーがシェルドンのために魚の真似までしたように、相手を思う気持ちは、ときに言葉以上に伝わるものです。

大切な人を励ましたい場面のために、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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