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今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン3 第18話で、スピーチを前に固まったシェルドンをペニーが励ますときに口にする「Corn Queen’s court」という一言です。自分の高校時代の思い出話として何気なく出てくるこの言葉には、アメリカの地方に伝わる収穫祭のページェント文化が垣間見えます。
ペニーが自分の経験を語る場面から見ていきます。
「Corn Queen’s court」とは何か―ペニーが語る収穫祭のページェント文化
授賞式のスピーチを拒もうとするシェルドンに、ペニーは自分の高校時代の経験を引き合いに出して励まします。
Penny: That’s no reason to back out. You know, I once got a pretty big honor in high school, and I was terrified about appearing in front of a big crowd, but I went through with it, and you know what? The world looked pretty darn good sitting on a haystack in the back of a Ford F-150 as a member of the Corn Queen’s court.
(それでやめる理由にはならないでしょ。私だって高校のとき、結構大きな栄誉に選ばれて、大勢の前に出るのが怖くてたまらなかったけど、やり遂げたの。それでどうなったと思う?フォードF-150の荷台の干し草の上に座って、コーン・クイーンの取り巻きの一員として見た景色は、なかなか悪くなかったわよ。)TBBT Season3 Episode18 (The Pants Alternative)
Corn Queen’s court の court は、王族の「宮廷」ではなく、行事で選ばれる「クイーン」に付き従う従者団を指す言い方です。ペニーの台詞からは、地元のトウモロコシ(corn)の収穫を祝う祭りで、若い女性たちがクイーンやその court に選ばれ、パレード用のトラックの荷台に飾られた干し草に乗って街を練り歩く、という一場面が浮かび上がります。アメリカの一部の農業地域には、こうした収穫祭・品評会(county fair)にあわせてクイーンを選ぶページェント(お祭り行事)を開く慣習が伝わっており、その内容や規模は地域や時代によってさまざまだとされています。荷台の乗り物として登場する Ford F-150 も、アメリカの地方でよく見かけるピックアップトラックの代表的な車種のひとつです。
一度出た話題を軽く茶化して返す言い方
その後、シェルドンのためのスーツ選びに付き合う場面で、ペニーの提案にシェルドンが不満げな態度を見せると、ペニーは「馬鹿げてる」と言い返します。すると、シェルドンは以前に聞いた話を持ち出して切り返します。
Sheldon: Says the former member of the Corn Queen’s Court.
(元コーン・クイーンの取り巻きの一員が言うことだね。)TBBT Season3 Episode18 (The Pants Alternative)
Says the former [肩書き]. は、「元〜が言うことだね」と、相手の過去の経歴を引き合いに出して軽く切り返す言い方です。一度出た「Corn Queen’s court」という話題を、別の場面で軽く引用し返すこの構造は、英語の会話でも callback(コールバック)と呼ばれる技法にあたります。シェルドンらしい理屈っぽい皮肉として使われている一言ですが、話題を後から拾って返すというやりとり自体は、日常会話でも起こりやすい型だと言えます。
まとめ|何気ない一言の奥にある、地方の収穫祭文化
Corn Queen’s court、Ford F-150、Says the former [肩書き].。ペニーが軽く口にした思い出話の奥には、アメリカの地方に伝わる収穫祭のページェント文化と、それを後から拾って返す会話の型が重なっています。
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