「get by」と「support oneself」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E16で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「get by」と「support oneself」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第16話から、get byとsupport oneselfの違いを取り上げます。この回のラージは、車や家賃、クレジットカードの支払いを父親に頼っています。父親に言われたことを仲間に打ち明ける場面から、お金のやりくりが話題になります。

どちらも暮らしとお金に関わる表現ですが、指している中身は同じではありません。劇中の使われ方から、2つの境目を順に見ていきます。

目次

「get by」はなんとかやっていけるかを言う表現

ラージのオフィスで、ラージは父親とビデオ通話をしています。やり取りが進むと、父親はラージに次のように言います。

Dr Koothrapalli: It’s too much work. You’re an adult who can’t get by without an allowance from his parents. Women don’t want that.
(手間がかかりすぎる。お前は親からの小遣いなしではやっていけない大人だ。女性はそういうのを好まんよ。)

TBBT Season10 Episode16

get by は「手持ちのものでなんとかやっていく」という句動詞です。get by without ~ の形にすると、「〜なしではやっていけない」と依存の度合いを示せます。ここでの allowance は、親から定期的にもらうお金を指しています。

見放すのかと反発するラージに、父親は、6人の子のうち5人は結婚して self-sufficient だと返します。自分の必要を自分でまかなえる状態を表す形容詞で、やっていけるかどうかを問うget byに対し、自立している状態そのものを言い表しています。

後の、アパートに仲間が集まった場面では、ハワードがラージにこう言います。

Howard: You don’t need your dad’s money. You can get by on your salary.
(親父さんの金なんていらないだろ。自分の給料でやっていけるさ。)

TBBT Season10 Episode16

get by on ~ は「〜で暮らしをまかなう」という形で、onの後に収入の手段が入ります。続けてレナードも、同じ職場の自分たちはずっと問題なくやってきたと言い添えます。さらに後の場面では、もっと安い所に住む必要がありそうだとラージに言うレナードに続いて、バーナデットがペニーに尋ねます。

Bernadette: When you moved here, you didn’t have a lot of money. How’d you get by?
(ここに越してきたとき、あまりお金がなかったでしょ。どうやってやりくりしてたの?)

TBBT Season10 Episode16

How’d you get by?は目的語を取らずに、過去の暮らし向きを尋ねる形です。get byは、余裕があるかどうかより、最低限やっていけるかどうかを話題にする語だと分かります。

「support oneself」は自分の稼ぎで生活を支えること

給料の話が出る場面より前、同じアパートで、ラージはペニーに聞かれて、父親が車と家賃とクレジットカードを払っていると明かします。レナードの軽口、ハワードの「親父さんが正しいのかも」に続くやり取りです。

Penny: Yeah, women do like a man that can support himself.
(そうよ、女の人って自分で生活できる男が好きなのよ。)

Raj: But Bernadette makes more money than Howard. She basically supports him.
(でも、バーナデットはハワードより稼いでるじゃないか。ハワードを養ってるようなものだよ。)

TBBT Season10 Episode16

support oneself は、自分の稼ぎで自分の生活を支える、つまり自活することを表します。ペニーの台詞では、主語のa manに合わせてsupport himselfの形になっています。一方、ラージの supports him は目的語に他人を置いた形で、「(人)を養う」という意味です。再帰代名詞の有無で、自分を支えるのか、ほかの誰かを支えるのかが切り替わるのがこの語の押さえどころです。

後の、ラージのオフィスの場面で、ラージは父親にこう宣言します。

Raj: I have come to an important decision. I will not be accepting your money any more. I’m a man, and I can take care of myself.
(大事な決断をしたんだ。もうお父さんのお金は受け取らない。僕は一人前の男だ、自分のことは自分でできるんだ。)

TBBT Season10 Episode16

take care of oneself は「自分の面倒を自分で見る」という意味で、お金に限らず身の回りのこと全般に使えます。support oneselfが経済的な自立に焦点を当てるのに対し、こちらは人に頼らずにやっていく姿勢をより広く示しています。

表現 意味 劇中の使われ方
get by なんとかやっていく without ~ / on ~ / How’d you get by?
support oneself 自分の稼ぎで生活を支える support himself
support 人 (人)を養う supports him
self-sufficient 自立している 父親が挙げた5人の子ども
take care of oneself 自分の面倒を自分で見る ラージの宣言

まとめ|やっていけるかと、自分で支えるか

get byは手持ちのもので最低限やっていけるかどうかを言い、support oneselfは自分の稼ぎで生活を支える自立の状態を言います。support 人で他人を養う意味になる点も合わせて押さえると、お金や暮らしの話を英語で整理しやすくなります。

ラージと父親のやり取りを追っていくと、自立をめぐる英語の言い分けが自然に見えてきます。

同じ第16話のほかのコラムやフレーズ記事では、別の場面の英語も取り上げています。

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